小さな世界の氷と薔薇

※この小説は『東方Project』の二次創作作品です


ハルのキセツ

 キリのミズウミで、アタシはソラをとんでいた。すると、シタのほうでダレかがアタシをよんだ。




「チルノちゃーん」
 わかさぎヒメがテをふっていた。アタシはわかさぎヒメにむかってトんでいった。




「みてみて! ソコのホウでキレイなイシみつけたの!」
 わかさぎヒメはアタシにそれをワタした。ツルツルしていてとてもキモちいい。




「チルノちゃんみたいにキレイでしょ」
 えへへー。わかさぎヒメがわらったので、アタシもなにかうれしくなって、わらった。




ナツのキセツ

 アタシはハナバタケにいた。いっぱいヒマワリがあるけど、ふんだらコロすってユウカにいわれているから、ならべくサワらないようにする。




 ユウカはイスにすわってなにかをカンガえていた。そこで、アタシもトナリにすわってなにかをカンガえてみた。




アキのキセツ

 アタシはアキシマイにもらったサツマイモをたべていた。




 すると、いつものようにソラでサニーミルクと、ルナチャイルドと、スターサファイアはダンマクであそんでいた。




 なんだかアタシもダンマクであそびたくなったので、サンニンのあそびにまざってみた。




フユのキセツ

 アタシはモリのナカで、たくさんつもったユキでユキだるまをツクっていた。すると、ヒトがひとりでモリのナカにハイってきた。ソイツはロープをモっていた。




ソイツはロープをいろいろオりマげて、マルをつくっていた。そして、ロープがキにくっついた。




 ソイツはマルにクビをイれて、そのままウゴかなくなった。




 アタシはなにかがカナしくなって、アタシもマネすることにした。アタシはソイツをどかして、ロープをキからちぎった。でも、キのエダもいっしょにちぎれちゃったので、それをロープからどかした。




 アタシはロープのマルのナカにタマをいれてみた。




 トクになにもおこらなかった。アタシはクビからロープをはずした。すると、そのロープはマルのかたちをしていたのにキヅいた。




「これって、カエルとかツカまえられるかな?」
 アタシはロープをぐるんぐるんマワしてみた。ブンブン、とってもタノしい。




 そして、ハルにモドった。




あるハルのヒ

 そのタビビトはいきなりアタシのマエにあらわれた。くろいヘンなボウシをかぶっていて、アオいヘンなメがちゅうにフワフワういていた。




「だれ?」
「ワタシはこいし、コメイジこいしっていうの」
 なんだかなまえがムズかしくてオボえられなかった。




あるナツのヒ

 タビビトがキた。でも、こんどはちょっとカナしそうなカオをしていた。




「ワタシね、あしたからメをとじることにしたんだ」
「メをとじる? あ、いまメとじた」




「チガうよ、チルノ。このみっつめのメのハナシ」
 タビビトはちゅうにウいていたメをさした。




「それってとじるの?」
「ふつうはとじないんだけどね。でもね‥‥‥」
 タビビトはコオリのようなキレイなナミダをナガした。




あるアキのヒ

 タビビトはいつものキのトコロにイた。でも、タビビトはいつもとはちょっとチガって、みっつめのメがとじていた。




「チルノちゃん。プレゼントがあるの」
 タビビトはそうイって、アカいおはなをワタした。




そのおはなはとてもキレイで、クキにとげがいっぱいついていた。タビビトがいうには、バラというなまえらしい。




「チルノみたいでキレイでしょ」
 タビビトはそういった。
 ああ、アタシもなにかプレゼントしなきゃな。




 そして、ハルにモドった。














 いつしかキヅいてしまった。フユがいつまでたってもこないのだ。あつくるしいヒビのナカ、アタシはヒトリでフユをまっていた。いつのまにか、アタシはコオリのようなナミダをながしていた。



 幻想郷の中でも小さな世界に住んでいたチルノは、それが自分のせいだと気付くことは終ぞ無かった。


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