建築家とは。

先日、学校の授業の一環として 窪田勝文 さんに講演していただくという機会があった。そこでの内容について自身の覚書という意味も込めて残しておく。以降、編集して増やしていく予定だ。

まず、建築と建設の違いとは何か。
結論から言うとこれは、その物体に「美的要素」が存在するかどうかである。それが記されているのが『建築十書』2000年前の本である。もっとも古い、最も歴史のある建築について書いてある本だ。
この中に、建築とは何かについて書かれている。それが「用・強・美」だ。
建築学科の学生なら余すことなく全員が聞いたことはあるだろう。
用とは機能性(各建築物の用途を見たしなさいという事)、強は安全性・強度(地震や台風に対する抵抗性)、美とは美しいとも読み取れるが翻訳によっては「喜び」とされることもある。
用・強については分かりやすく具体的なものであるが、美についてはその類ではない。抽象的で不明瞭なものであるといえる。
その、美を満たすものが名建築と呼ばれる。
(例えば、住宅であればミース・ファン・デル・ローエのファンズワース邸やル・コルビジュエのサヴォア邸に代表されるものがそれである。)
さて、そんな名建築の全てのジャンルの中で最も数が多いのが【美術館】であり、美術館が建築設計の中では最高峰という位置づけとされる。
美術館が住宅や学校などに比べて満たさなければならない”用・強”のポイントが少なく美の要素を作りやすいというのが一つの理由である。


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