魔が魔がしきに触れるな
そうですよ!
何でも聞けばいいというもんじゃないし、
何でも知ればいいというもんじゃないんだ。
視界に扉が見えてても、ドアノブに手を回さない勇気だって、必要なんですよ。
世の中にもね、オレ達がわざわざ知らなくて良いことは、たぁくさん、たぁくさん、ありますから。
それによって命拾いしてることだって、無自覚でしょうけど、日々生まれてるんですよ、無数に。
んっふっふ。
ん?さっきの、自分が心霊スポットに行ったのが、何故わかったのか、教えてくれ?知りたい。気になる。…………って?
…………やだな。今言ったばかりじゃないですか。
わざわざ知らなくていいことは、この世に山程あるんだ。
んっふっふ。
悔いが残らないように、毎日お暮らし下さい。
→ 閑話「ダムを見下ろして」を挟んで第4章「国栖法之」へ、後に最終章「あなた」へと続く
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