幽玄狂鬼!8




「#爛頭__ランタオ__#を作り大嶼山島に住む人間を皆殺しにしてくれる……ウハッははっ」

「なぜそんなことを」

「スカッとするからだ……!」


七星剣を構え、妖怪ににじりよる思聡。

「自身の目的を遂げるために人間の体を捨てるとは愚かな」

狙いを定める。

「抜かせっ!!」

腕を広げる妖怪。




妖猿が守っている。

なんだかわからないが多分インのおかげだな。思聡は察した。

妖猿を味方につけ一回先生勝った。

危ない!となった場面に弟子到着。

「先生!」「先生大丈夫ですか!!」


「猿神のワシと性交をしろ」

「なんだって!?」

インは腰を抜かしそうになった。

ラウは《やれ!》と言わんばかりにインを見て顎を猿神に向かいクイッとやる。

「イン……俺と同じ所まで堕ちてこい……!」
ラウの願い。

「ラウっ!?なっ、何言ってんのっ!?」
インは慌てふためいた。

「先生!」
助けを求めてインは思聡の顔を振り返る。
だが思聡は眉を寄せるその顔の表情に《仕方ない……。犠牲は付き物だ》的な渋いニュアンスを漂わせていた。

「先生っ!?」
この場にいる誰もに自分が見放されていることにインはビックリした。

こうしている間にも赤ん坊の泣き声が耳をつんざく。

「わわわわかった……。じゃあ一回だけ……なら……!」
目を瞑り、下げた両手に握り拳を作りインは答えた。

妖猿は毛むくじゃらの指をVの字に立てた。
「2回……!」

「ええ……!!」
インは青ざめた。

「わかった!2回だな2回!!ええい好きにしろ!!」
インがやけっぱちになって吠えた。

キキィ!キキィーーーーーーーーーーーッ

妖猿は喜びの余り獣声を挙げた。

赤ん坊を取り戻す。

「やったぁ赤ちゃんだ!」
ラウが腕に取り戻して喜ぶ。

しかし巨軀と猿が妖怪男に飲み込まれランタオに変化
巨軀、猿、赤ん坊の代わりに妖怪の男の魂。三者が合体する。


「まずいッ!#爛頭__ランタオ__#が生まれてしまうッ!!」





「#爛頭__ランタオ__#だ!」

「くっそぉ!ランタオがこっち来る!!」



ランタオの霊圧に体がはじかれとばされる。


「#零__リン__#!!」




ランタオが物を破壊しながらラウに向かってくる。
至近距離にまで来た。

「ヤッ!」
ラウの蹴り。胴体にあたる。しかしランタオはビクともしない。

「ぁあッ!?」

蹴りのポーズのまま思わず目を剥くラウ。

「ヤーッ!」

もう一撃同じ場所へ。しかしビクともしない。

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