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姪のしゅくだいを手伝った話

わたしは結婚も出産もしていない独り者だが、弟とお嫁ちゃんが3人の子をもうけてくれたおかげで、姪が2人と甥がひとりいる。

一番最初の子である姪1号について、やっぱり両親は教育について迷走したのだろう、アメリカンスクール的な、いろんな国籍のこどもがいるスクールに通わせていた。(姪3歳)

英語オンリーの入学条件もなかなかのハードル。けっこうな月謝もとられ、送迎を親がするという、いろいろなしがらみがあった。

海外の雰囲気というか、方針というか、そういった教育で、ホームワークも普通の日本の幼稚園や保育園とは少し違う感じがした。

その中に、『親と紙芝居を作る』という宿題があった。
ストーリーも絵もオリジナルのもの、テーマは家族。もちろん英語で。

弟(姪のパパ)が手伝おうとしたが、姪は「ママがいい」と拒否したらしい。ふたりめの子(甥)が歩き出し、子育てにてんてこまいのママは泣きそうになりながら、参考になる紙芝居や絵本を探しに図書館に数日通った。

そんなことをつゆ知らず、金曜の仕事を終え、ウキウキで週末を迎えようとしていたのんきな独り者姉のところに、弟からメッセージが来た。

「相談したいことがある。助けて」

全幅の信頼を寄せる長姉ではなく、アホ姉のわたしに何の用だ?と思ったが、週末実家で待ち合わせた。
先に弟が甥を連れ、実家にいた。相談の内容を聞くと、なんのことはない、そのホームワークをこなせないという相談だった。

デザインやイラストで仕事をしていたこともある描くほうのオタクでもあり、今はただの会社員のわたしの得意分野で、いくらでも手伝える。

しかし、こどもがいないのでよくわからないが、ホームワークというのは、出来は二の次で、子どもと親が共に考え、子どもの思考を知る機会なのでは?と、正直、積極介入はしたくなかった。

お昼過ぎにやってきた、お嫁ちゃんと姪の話を聞くと、一週間、一緒に考えてはみたものの(当日も半日図書館に行ってたそうだ)、Yなんたらtube大好き姪もなかなかのアホで、自分で何かを考えるには未熟だったようで、ママだけが悩む事態だったらしい。
姪っ子は姪っ子で、両親と一緒に図書館に行ったり、絵本を読んだり、そういう時間は存分に楽しんだらしい。

最初から投げてきたら手伝わなかったが、一通り苦労している姿を目の当たりにしたので、手を貸すことにした。
三歳児レベルの英語ならまかせろ!!!(そこではない)

テーマの”家族”について描きたいことを姪に聴取。

ひらめいたことの対象年齢を下げ、構成。
メモ用紙に鉛筆を走らせて、ページ割をしてみせた。

「すごい!!!!!もっと早く相談すればよかった!」

もっと早くに相談されたら、手伝わなかったけどね、と笑いながら、なんとか宿題が終わりそう、とホッとした表情になったお嫁ちゃん。紙芝居の描き方を教えると、さっそく姪と制作にとりかり、数時間で終わった。

個人的には「パパです、ママです、わたしです、おとうとです。よにんかぞくです」など、紙芝居というほどではないものでも充分よいと思うのだが、お嫁ちゃんと姪は、ちゃんとストーリーのあるものを作りたかったらしい。

それにしても、レベルが高い宿題だなあ…と思わざるを得ない。
洋ドラでよく、小学生が詩を書くシーンがあるが、こういった教育が土台にあるのかなと思った。

起承転結を求められてはいないが、物語をつくるなど、小学校の高学年でやった記憶があるくらいだ。

その後、紙芝居の出来はVeryGoodをもらったらしい。
が、内向的だった姪は、元気に発表することができず、発表は失敗に終わったらしい。
そんなもんだ(笑)

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