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授業用ワークシート作成をClaude 3で劇的に効率化してみた

ChatGPTより賢い生成AIが話題に

最近、ChatGPTよりも性能が高いと話題になっている生成AIがあります。それは、Anthropic社のClaude 3 Opusです。

Anthropic社によると、以下のように、さまざまなベンチマークテストでGPT-4より高いスコアを叩き出しています。

https://www.anthropic.com/news/claude-3-family より

Claude 3 Opusを使うには、有料版のClaude Proを契約する必要があります。価格は月額20ドル(約3000円)で、ChatGPTの有料版と同じです。

さっそく、私は「とりあえず1ヶ月だけでも試してみよう」と思い、Claude Proを契約してみました。

生成AIでワークシートの作成を劇的に効率化してみた

今回は、そんなClaude 3 Opus(以下、Claude)で遊んでいる中で、ワークシートの作成を劇的に効率化することができたので、その方法を紹介したいと思います。

後でも触れますが、GPT-4でも同じ結果を得ることができました。Claudeを契約していない方もご安心ください。

まずはこちらをご覧ください。

この動画で私が行ったのは、教材の本文を送信しただけです。日本語訳や問題などは一切送っていません。

それにも関わらず、あっという間にTrue or FalseやQ&Aなどのワークシートの「中身」を作成してくれました。

※「教材の本文」はClaudeが作った仮の文章を入れています

このワークシートの中身は、普段私が使っているワークシートの中身を再現しています。

1st Roundから7th Roundまであり、各ラウンドで本文の理解を深める活動ができるようになっています。


さらに、動画の後半部分に少し映っているのですが、この出力にはもう一つ工夫した点があります。それはPandocという文書変換アプリを経由することで、Wordファイルとしてダウンロードできるようにしています。

実際にダウンロードしたWordファイルは以下の通りです。

表がWord上でもしっかりと表示されています。また、見出しの情報も保持しているので、テンプレートを当てはめるだけで一気にデザインを見やすく変えることができます。

生成AIが作ったワークシートの一部1
生成AIが作ったワークシートの一部2

今回は、Wordに入っているテンプレートをそのまま当てただけなので、フォント等の細部はいまいちです。この部分に関しては、またこれから改善していきます。

もう一度書きますが、「本文を送るだけで」ここまで一瞬で作成することができます。やばいです。本当に神すぎます。

今回使用したプロンプトはこちら

それでは、種明かしをしましょう。

今回、Claudeには事前に以下のプロンプトを送信しておきました。

後から教材本文を送信したとき、指示に従って出力してください。
【教材本文】
【指示】
	•	マークダウンで書くこと
	•	Lessonタイトルのみ「#」を使ってください。
	•	見出しは「##」を使って書くこと1st Roundでは、本文中の単語に合う日本語を6つ用意し、日本語16として表に入れること。日本語の右のセルの解答欄は「@@@@」で表すこと
	•	2nd Roundでは、本文に関する正誤問題を英語で4つ作成すること。解答欄は「@」で表すこと
	•	3rd Roundでは、4つのステップ(Repeating, Read & Look-up, Shadowing, ペン置きReading)のみ記載すること
	•	4th Roundでは、本文の単語を一部空欄にした英文を作成すること。空欄は「@@@@@」で表すこと
	•	5th Roundでは、本文に関する英問英答問題を3つ作成すること。解答欄は25個の「@」で表すこと
	•	6th Roundでは、本文と日本語訳を交互に並べた表を作成すること。必ず全ての文に対して本文と日本語訳を書くこと。表の行は必要に応じて追加してください。
	•	7th Roundでは、本文のキーワードを5つ書くこと
	•	
【出力テンプレート】
Lesson Title

1st Round Scanning
次の日本語に合う単語を本文から探し答えなさい。
|[ここに日本語]| @@@@ |[ここに日本語]| @@@@@@@@@@|
|:-------|:--------------|:-------|:----------|
| | @@@@ | | @@@@@@@@ |
| | @@@@ | | @@@@@@ |
2nd Round True or False
※@は仮の解答です。実際の解答と置き換えてください。
3rd Round Reading Practice
	1	Repeating
	2	Read & Look-up
	3	Shadowing
	4	ペン置きReading
4th Round Dictation
本文の空欄に当てはまる語を解答欄に書き入れなさい。
5th Round Q&A
Q1: @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
Q2: @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
Q3: @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
※@は仮の解答スペースです。実際の解答スペースと置き換えてください。
6th Round Back Translation
| 本文 | 日本語 |
|:----|:------|
| | |
| | |
| | |
| | |
| | |
7th Round Re-Telling

これにより、教材を送るだけで「出力テンプレート」に沿って出力をしてくれました。

なお、解答スペースには「@」を入れてます。「 」(空白)だとわかりづらく、いつのまにかスペースがなくなっていたということがあったので、Wordファイルに変換してから、最後に「@」のフォントカラーを白色に一括で全て置換して、解答スペースを確保しています。

あれ? GPT-4でもできた

最後に…、「こんな複雑なことは、GPT-4ではできないだろう(失礼)」と思い、同じプロンプトを使ってChatGPTでも試してみました。

すると、驚くことにGPT-4でも問題なく、同様の結果を得ることができました。

(「こんなのGPT-4にはできなかった!Claudeすごい!」ってはしゃいでしまってごめんなさい、ChatGPT)

今回のプロンプトでは、あまりGPTとの差が出ませんでしたが、実際にClaudeを使っていると、ClaudeはGPT-4よりもより忠実に指示通り動いてくれると感じています。そのためGPT-5がしばらく出ないのであれば、それまではClaudeを使っていくのありかも…と考えています。

さて、とりあえずは、春休み中に、このプロンプトを使って、新年度の準備をぼちぼち進めていきたいところです。

みなさんもぜひご活用ください。


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