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【高額契約を迷ってる人へ】精神的に弱ってる状態で70万円失った話

2023年8月末日

とりあえずタイトルに当てはまっている方へ。
契約を結ぼうとしている相手との連絡を一旦ストップしてください。LINEやメールに返信しないでください。電話がかかってきても出ないでください。誰からの電話か分からなくても、相手がその人だとわかった瞬間に切ってください。

現時点では、あなたはその相手と話をしていい状態ではありません。

そして、もしすでに契約をしてしまったり、お金を支払ってしまった場合は、今すぐ消費生活センターに問い合わせてください。どうなるか分かりませんが、何もしないで終わってしまうのが一番危ないです。とにかく188で電話してください。

私はこのことが分からず大切な66万円を失いました。

事の発端はなんでもない平日の深夜。インスタでストーリーを流し見していたところ、【キャリアコーチング】というサービスの広告が目に留まりました。

その頃、会社の組織変更があり、調子がおかしくなっていた私(この時すでに適応障害の症状がありましたが、診断は受けていませんでした)は無意識にその広告をタップし、公式LINEを追加し、気づいた頃には無料カウンセリングを予約していました。

会社でうまくいってない、これからどうしたいのか、自分を知りたい。そんな不安で焦って余裕のなかった私は、広告を見た二日後くらいにはZOOMで初回のカウンセリングを受けたと思います。

カウンセリングでの内容ははっきり覚えていませんが、仕事ができなくなっていること、何もやる気が起きないこと、人から何を言われても頭に入ってこないことなど正直にほぼ全部話したと思います。勤めている会社名などはかろうじて残っていた自分のプライバシーを守る意識で言わなかった気がします。

その日のカウンセリングは私がひたすら悩みを打ち明けただけといった感じでした。

「今度その悩みについて解決していけるように話しましょう。」

そんな感じに言われ気づいたら次回のカウンセリング日程が決まっていました。

後日、同じようにZOOMで前回の話の続きを少しした後に、キャリアコーチングのサービスについて画面共有で資料を見せてもらいながら説明をされました。

サービス内容をひとしきり説明された後に

『これで月いくらくらいだと思いますか?』

「いや、どれくらいですかね(5万くらい?)」

『月々2万円くらいだと思ってください。どう感じました?』

「思ってたより安いなと思いました。」

『そうなんですよ〜』

この会話。もう完全にセールストークにハマってますよね。

説明されてる内容的には納得ができて「今の私の状態を前に進めてくれそう。早く自分を知って次の行動に進みたい。」という気持ちが強くなりました。今思えば焦りに焦りまくって何も見えてませんでした。

そして精神的に正常でない私にとっては、会社の人でも家族でも友人でもないこの人が、今の苦しみを話せる唯一の相手になってしまってました。

そして前回同様、当然のように次回の面談日程が決定して終わりました。

なんとなく次回の面談でサービスの契約が決まる流れなんんだろうなというのは予想できてました。そうなってもその場で断ればいい、考えさせてくださいって言えばいいと思ってました。

3回目の面談。1.2回目と同様ZOOMでした。

いつもの感じでカウンセリングというか、対話の時間が取られると思ってたのですが、すぐに改めてのサービス内容説明が始まりました。

サービス内容を確認する、納得してる、早く行動したい、一緒になって伴走してくれる。

『コーチング、やりますね?』

「はい、お願いします。」

そして最後の最後にサービスの料金を伝えられ、それが66万円でした。

え。66万?そんなお金口座にないし、今すぐ払えないけど。

そう思った私は正直に払えないかもと言いました。

『そしたら分割払いにもできるので、大丈夫。これは未来の自分への投資だから、今やらないと後悔する。』

あ〜、なるほど。分割という方法もあるのかと思ってしまいました。私はそれまで一括払い主義で、その場で払えないなら縁がないということと思って絶対に手を出さなかった分割払いをすることを決意してしまいました。

そしてクラウドサイン経由で私のメールアドレスに入会契約書が送られ、それを一緒に通読しました。全ての項目を説明を受けながら目を通しました。

私はその時にクーリングオフに関する規定が記載されていることをしっかり確認しました。もしやめたくなったらクーリングオフすればいい。絶対そうしよう。

そう考えて、契約書にサインをしました。

その後クレジットカードの決済用のページが送られ決済をしようとしました。カード番号を入力しながらも、「え?こんな簡単に、流されるようにカード番号を入れていいの?66万払っていいの?」と止めようとする自分と、もう止められない自分がいました。

いや、それでもクーリングオフがある。どうにかなる。

私は¥660,000のカード決済をしました。

しかし、その日の夜の時点で今まで体感したことないような、訳分からない不安が押し寄せて、身体がゾワゾワして、なんだか生きた心地がしなくなりました。

私は翌日会社について一番に顔を合わせた女性の先輩にキャリアコーチングって受けたり、受けたことある人って周りにいますか?と聞きました。

そしたら「え!ちょうど私も気になってたの。ちょっと話そう!」と言われそのまま二人きりで話す感じになりました。

聞くと、気になっているキャリアコンサルタントがいて、その人の発信や言葉がすごく良く、オンラインサロンの入会も考えているという話でした。

私はその話の中でそのコンサルタントの人のキャリア面談・オンラインサロンの価格を聞き、なんか私が契約したサービスの値段ヤバい??と改めて不安な気持ちになりました。

コーチングを契約してしまったことなんて全く話す気はなかったけど、かなり仲が良くそれまでもプライベートな相談をしていた先輩だったので、思い切って言ったんです。

「66万のキャリアコーチングを契約したんです。まだクーリングオフできる段階なんですけど。」

「ちょっと待ってそれおかしいよ、詐欺じゃない?」と先輩は全力で止めようとしてくれました。すると不思議なことで、ここまで感じてきた違和感がたくさん言葉になって出てきました。

ストーリーで広告は見たけど、それ以降見ていない。会社のホームページはあるけどコーチングサービスを説明するページがない。サービスに関する資料を一切受け取っていない。月々2万円ほどと言っていたけど総額66万円だと最後に告げられた。払えない金額に対して分割払いすればいい、カードの枠を今すぐ広げればいいと勧められた。私の話はたくさんしてるけど相手の事はよく分からない。ネット上、SNSに全く口コミがない。

断ろう。

そう思った私はクーリングオフしたいとLINEで連絡しました。そしたら処理する上で電話が必要なので、夜話しましょうと言われました。

結局その日の夜に電話をしたところ、なぜクーリングオフしたいのか色々と聞かれました。私はそれに対して情報が少なすぎる、他のところと比較検討して決めたいと正直に話しました。(本来理由など告げる必要はないのですが。)

『クーリングオフの期間はまだあるし、過ぎても最悪返金はなんとかなります。他のところ見てきていいので考え直しましょう。』

『せっかく変わろうとしてるのに、今やめたら後悔しますよ。』

その頃の私は話してる相手によってコロコロ感情が変わったり、面と向かってる相手の言葉を信じてしまうくらい不安定でした。そんな状態なので電話口で優しい口調で説き伏せられると、そんな気がしてしまうんです。特に正常じゃないおかしい状態なので。

「分かりました。色々調べて決断します。」

決めた通り私は色々なキャリアコーチングのサービスを調べて、可能な限り無料相談を受けました。

でも調べながら、もうあの人のサービスが一番なんじゃないか。結局最初のやつに戻るのが買い物でもあるあるだし、と思っている自分がいました。他のサービスの無料相談を受けても何か理由をつけて、契約した方の良さを自分に言い聞かせたりしてました。

そんな感じで調べまくって1週間経った日、私は会社に行けなくなりました。

朝目が覚めても体を起こす事ができず、ベッドに入ったまま体調不良で休むと連絡しました。そのままスマホで精神科を調べ、偶然当日に空きのあった病院に夕方行くことにしました。

病院に行った結果、私は適応障害だと診断され、翌日から休むように言われました。医師からは仕事はもちろん何もせずダラダラするように、とにかく何もしないようにと言われました。

私は言われた通りにすることが早く元に戻る方法だと思い、会社とその時業務委託で仕事させていただいてた相手に連絡しました。

そして同時に契約したキャリアコーチングの担当者にも改めてクーリングオフをする旨をLINEしました。

するとまた電話しましょうと返されました。

私は話すのはいいけど、とにかく返金を受けられることを確認させて欲しいと返しました。

それでも『とにかく電話で話を聞かせてください。』とだけ言われるので、私は電話をすることにしました。

(クーリングオフをする際は電話をする必要はないです。)

前回同様電話口でなぜクーリングオフしたいのか理由を聞かれました。

今は決断したことも翌日には不安になるような不安定な状態で、正常な判断ができない。その状態で決断するには66万円が大きすぎる。会社を休むことにしたので一旦何もかも0にしたい。その後にやっぱりこのサービスを必要だと感じたら戻ってくると思う。

そう言いました。本当はこんなことも言う必要はないです。言えば言うほど弱みを握られ、辞めたい理由を潰しにかかってきます。

これを聞いた相手は

『仕事を休むことになったんですね。だから不安で突発的にそう思っちゃっただけなんですよ。コーチングはすぐに始めなくてもゆっくりやっていけばいいから。でも辞めちゃうのは後悔しますよ。』

みたいな。延々と同じようなことをずっと説得されてた気がします。あまりはっきり覚えていません。

私は今すぐに決断はできないと伝えて、その日は電話を切りました。疲れ果てそのまま1日中寝ました。

翌日目が覚めて、私は「もうやろう」と思ったんです。一度でもやると決めて契約した自分を正当化したかった。この決断を自分で正解にすればいいと思った。

そして相手に自分から電話をして、やりますと言いました。

それから始まったキャリアコーチング。
2週間に1度のペースでセッションをしていたのですが、やればやるほど何故か不安や焦りが止まらない。そして相手の言動の節々にやはり違和感や不信感がどんどん膨れ上がっていく。

このコーチングを受けてて良い未来は来るのだろうか。 なんであの時断れなかったんだろうか。 なぜ大事な自分のお金をあんな軽々と渡してしまったんだろうか。

相手への不信感はあの時違和感がありながらも流されて判断した、断れなかった自分への失望感になっていきました。 そんな自分が恥ずかしくて誰にも相談できない。 もう毎晩自分を責める気持ちで頭がいっぱいになって眠れませんでした。

そうやって一人で抱えたままキャリアコーチングを2ヶ月ほど受けた頃。

あるフリーランスの方のnoteに出会いました。その方はコーチングやカウンセリングなど様々な形で対人支援の活動している方でした。

気づいたらその方の記事をいくつも読んでました。文章、言葉選びから伝わる考え方やクッション性みたいなものに飛び込んでしまいたいと思いました。それから数日の間でその方との対話セッションを申し込みお話しすることになりました。

私はそのセッションで高額契約をしたこと、その事でずっと苦しい気持ちがあることを話すことに決めました。

人に話すことを決断した私はなぜか諦めたはずのクーリングオフについて検索していました。 そこで見つけたのが消費生活センターのサイト。 そこにあった「悩まずご相談ください!」の言葉を見て、悩まなくていいんだと気づき、すぐさま電話しました。 とにかくできることをしよう。 泣き寝入りじゃなくて、足掻き尽くして終わろう。 そう思いました。

電話口の担当者の方がとても真摯に最善策を提案してくださり私は一縷の望みにかけることにしました。

そうすると不思議なことにずっと抱えていた焦り、不安、自分への失望感がなくなっていったんです。 ずっと悩まされていた苦しみは相手への不信感やお金を失ったことではなく、何もかも諦めて行動を辞めた自分、出来事を闇に葬ってこの世に無かったものにしようとしてる自分にあったんだと分かりました。

契約が無効になるかは分からない。

お金が戻ってくるかは分からない。

でも自分は力を振り絞ってあの決断をした。 そして今の自分も力を振り絞って足掻いて、助けを求めた。 それでいいんだ。 できることを、最善を尽くした。

これでいいんだ。

私はこの経験をとてもありがたい経験だと思っています。
生きるための学びをたくさん得た。

  • 心身が弱っている時、判断力は鈍る

  • 弱っている人間につけ込む人は残念ながら存在するし容赦ない

  • 弱ってる時ほどそういうものを引き寄せる

  • 諦めて無抵抗になることほど苦しいものはない

  • クーリングオフの正しいやり方

  • 困った時はとにかく消費生活センター188に電話

この記事を読んでる人へ。

あなたがいつもより疲れている、弱っている状態で何か大きな決断をしようとしてるなら、今だけは止まって下さい。

購入した商品や契約のことで困っている、モヤモヤしてる、誰にも言えないなら、今すぐに消費生活センターに電話して下さい。クーリングオフ期間が過ぎていても、どんな状況でもです。早ければ早いほど良いです、今が1番早いです。

そしてあなたの周りに気掛かりになる人がいたら、過去の私と同じような匂いがする人がいたら、一声かけてあげて下さい。決断してしまいそうならちょっとだけ強引でもいいので、止めて下さい。その人が心身共に健康な状態になってから決断すればいいのです。

こういう事例は世の中にたくさんあるかもしれない。でもできる事なら誰の身にも起こってほしくないです。
よろしくお願いします。

<2023年12月8日 追記>

先日消費生活センターより連絡があり、カード会社からチャージバックが承認されたと連絡がありました。

。。。。。。よかっった!!!!!!!(涙)
勉強料だと割り切ったとはいえ大きな金額。
お力添えいただいた消費生活センターとカード会社の担当者の方には感謝してもし切れません。

そしてあの時意気消沈してる中諦めずに電話した自分、ありがとう。

消費生活センターに問い合わせた日に書いた、未来の私からのメッセージ

今の私が言えること。

どんなサービス、金額、状況であれ購入した商品や契約に関して不信感やモヤモヤがある場合はとにかく早めに消費生活センターに問い合わせてください。もしかしたら救われる道があるかもしれません。相談するのは悪いことじゃありません、誰の迷惑でもありません。

この記事が誰かの救いになれば幸いです。
読んでくださりありがとうございます。






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