(本)原田マハ 奇跡の人
本の感想もたまに書きます。
ネタバレな部分は最後にまとめて書きます。
読んでいて常に頭に浮かぶのは
そう、子育てって我慢なのよ、子供を信じるってことなのよ、ただひたすら
てゆう気持ちでした。
この本は育児本ではなく、フィクション小説。
明治時代、ある1人の障害を持つ少女をめぐる話。
障害があるない関わらず、どれだけその子を信じて育てられるか、熱意ある大人に出会えるかで人の人生はきっと誰でも変わるもの。
私は母親として自分の子供をより良く育てたいけれど、母親だからこそ甘やかしてしまうこともあり、子供のために我慢しなければいけないこともあるんだときつく教えられた気がしました。
--ここからネタバレ--
障害を持つ少女、れんは1歳になる前に病にかかり、克服するも見えない、聞こえない、喋れなくなってしまう。
れんは思い通りにいかない苛立ち、女中たちからの虐待に抵抗するため、けもののように暴れるようになる。鍵のかかる蔵に1人閉じ込められ、ネズミが集まるような生活を6歳まで送っていた。そこに呼ばれたのはアメリカへ留学し先進的な教養を身につけた日本人の女教師。れんの才能を見出し、信じて、人間らしく生きていける道を切り開いていく… という話です。
前半は読んでて辛く、落ち込みました。そして早くいい展開にならないか、読書欲求が増して実生活が疎かになってしまいました。
(どの小説もそうなんですが、面白いとどんどん読み進めたくなって仕事や家事に影響してしまうんですよね。小説を読むタイミングは注意しないといけません。)
そしてモヤモヤ
なぜ母親がやらない?母親は何してるんだ、とゆう疑問。そしてみるみる学習するれんに、そんな簡単にいくはずないし、現実の子育てはそんな甘いもんじゃない、とゆう気持ち。
ただ、けものの子だと影で罵られ、名家に差し障ると隠され、見放されること、成長しておとなしくなれば、おとなしいまま、言うことを聞ければそれで良いとされることが、どんなに哀れでひどいことかと思いました。
人間らしく、他者と会話して理解しあうことが、一人一人に与えられた最低の権利だということを頭に叩き込まれたようでした。
ただ一方で女教師のしつけは、ここまでするのかと思うほど厳しかった。いまの私はれんの母親と同じく甘やかしている。れんを思えばの厳しさがこうゆうことだと分かりました。
自分の子育てを振り返ることができた。
厳しさをどこに置くか、考えるきっかけになりました。
でもこの本にはもう少し、足りない!
もう少し、後半を細かく書いて欲しかったなと思いました。
私ごときの評価
★★★★☆
ではまた。
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