大学受験科生に伝えたいこと②

引き続き,大学受験科(高卒生)のみなさんに伝えたい内容です。今回は自学習について。

生徒からよくある質問にテキスト以外に何をやればいいのか?というものがあります。

そもそも英語の学習はスポーツに似た側面があります。
それは「トレーニング」が2種類あるという点です。
1つ目は【基礎訓練】、つまり走り込みや筋トレ、体幹を鍛える、反射神経を鍛えるなどの「どの競技/種目をするのに必要な体力や運動神経」を鍛える訓練です。
2つ目は【実戦訓練】、つまり各競技/種目で必要とされる技術を鍛える訓練です。例えば球技のドリブル練習、パスの練習やボールハンドリング、ゲーム形式の練習やシュート練習などがこれにあたります。
これら2種類のトレーニング、実はどちらも重要で、これらのバランスが取れていることが英語を伸ばす重要な必要条件になっています。

これらを英語学習に当てはめると、前者は語彙力文法力問題を見たときに即に方針を立てられる判断力を鍛えることにあたります。
後者はたとえば文法の入試演習を解いたり、整序問題を解いたり、和訳の問題を解いたり…といった感じです。

これを意識して普段の学習を振り返ってみましょう。なにか気づくことはないでしょうか。そうなんです。学校や予備校で提供される学習の多くは後者のトレーニングなのです。だから、直前期を除いて,前者の【基礎トレーニング】の部分は原則として学習者に委ねられているのです。

ですが,毎年大受生を担当していると,この前者のトレーニングを軽視している人が圧倒的に多いのです。そんなにもったいないことはありません。みなさんはお金と命に等しい時間を投資して河合塾を選んだのです。ですから河合塾のカリキュラムで最大限の学習効果が出る勉強をしてほしいと私は考えています。

そこで、私が生徒に提案する自学習(基礎シリーズ前半/テキストの予復習以外)は以下になります。

(1) 語彙 個人的には『システム英単語』がオススメ

今回の休講明けまでに第2章までのすべての語の意味と,動詞に関しては「語法」(どんな文型をとるか、どんな前置詞とくっつくか、どういう言葉とセットになるのかなど)を詳細に記憶しましょう。
ルーティン化し、毎日やること。そして寝る前の30分にかならず復習しましょう。
単語の勉強法については別で詳細にまとめる予定です。

(2) 文法処理の自動化訓練

上記とも関連しますが,まずは動詞に対する理解をどれだけ深く持てるか,そしてそれを「自動化」できるかが英語レベルをぐんとあげるのに役立ちます。そこで推奨したい問題集が駿台の田中健一先生の『英文法入門10題ドリル』そして姉妹書の『英文法基礎10題ドリル』です。
これらで中学校内容と高校基礎内容をドリル形式で反復練習をして「学び残し」をないようにしましょう。キチンと取り組めば各2〜3週間でやり切れる内容です。しかし、ここに抜けモレがあると、完成シリーズの伸びにブレーキがかかる重要な内容ばかりです。初見の「コレ、余裕じゃね?」感でナメてはいけません。端から端までよく考えられて作られています
これが終わったら河合出版の『英文法筋力エクササイズ1・2』をやっていきましょう。こちらはその名の通り、重要文法・語法をドリル形式で定着させていく問題集です。中部地区英語科の大先輩である岩田純子先生のご著書です。使い方は単純で、各問題で指定されている「目標時間」×0.8の時間ノーミスで答えが出せるようになるまで何度も繰り返して演習しましょう。コレができるようになる頃に、河合塾大学受験科のCORE講座の授業理解度が各段に上がっていること間違いなしです!

授業の生産性を最大限に高めるために各講師は全力を尽くします。
生徒諸君もそれに応えるべく自分の「吸収力」を最大化した状態で授業に臨めるように、この約1ヶ月を有意義に過ごしましょう!


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