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2020年春アニメ感想①

2020年春アニメの中で僕が視聴した24作品の感想を何回かに分けて簡単に書いていきます。
今回は以下の7本。

とある科学の超電磁砲T

J.C.STAFFの本気を観れる作品。
ストーリーはさておき、作画のクオリティは最近のJ.C作品の中ではダンまちと並びトップクラス。禁書目録・一方通行と2アウトだったので、とあるのアニメシリーズはここで挽回できたと思う。
でも、今期スタートのJ.C作品なら個人的にはソーマのほうが観たかった。

あと、食蜂の目からハイライトが消えたシーンがえっちでした。

かくしごと

漫画家ネタのギャグと心温まる家族エピソード、そして各話最初と最後に入る7年後の話の伏線を終始続けて、もはやパターンと化していた。それでもなんだかんだ安定して笑えるし、先の展開も気になる、うーん、良作……しかし良作止まり。
最終話を駆け足でやらずに、せいぜい2話くらい使って纏めにいけば神作にまでなり得ただろうに。約ネバやケムリクサのような最終話前の伏線回収回があればなあ。
終盤で泣かせに来るだろうとずっと予想してたけど結局泣かなかった。前期の『ソマリと森の神様』と違って原作も同時終了なんだから、もっと感動させられるポテンシャルはあったと思う。
まあ、なんだかんだ面白かったのでおおむね良し。

邪神ちゃんドロップキック'

信者に円盤を買わせて制作した2期。
血みどろのギャグと時折見える萌えのギャップは1期から全く衰えず、ファンとして大満足の邪神ちゃんクオリティ。
美少女アニメの主人公とは思えないほどのクズキャラ(パチンカス、親友をATM扱い、格下に対してイキり散らすetc.)である邪神ちゃんは、さながら女版両津勘吉といったところではないだろうか。そんな彼女に鉄槌を下す同居人の花園ゆりねは、立場的にはまさに大原部長。オチで邪神ちゃんに痛い目を見せて笑わせる展開もこち亀を彷彿とさせる。
他にもパロディや社会派ギャグなど笑いの引き出しが多く、ただの美少女アニメではない、ギャグアニメとしてのしっかりとした強さも持った作品だった。
個人的にお気に入りのシーンは、邪神ちゃんが体を前後で真っ二つに斬られたところ。

八男って、それはないでしょう!

今期のなろう原作その1。
正直あまりパッとしないという印象で、序盤で切ってしまいがちな作品だろう。だがしかし、この作品は『貴族』と『転生』という2つの要素を出すのが上手かった。
作中では、主人公を中心にした貴族同士の権力争いは当たり前、しかもヒロインの1人は政略結婚の相手である。また、転生前の食品関係の商社に勤務していたという設定にも触れ、主人公が料理を振る舞うシーンも頻繁に描かれていた。
このような作品の持つ要素を活かした丁寧な脚本によって、今までのなろう原作のようなチープさは見た目ほど感じられなかった。

波よ聞いてくれ

おそらく新ジャンル?地方深夜ラジオを題材にした変わり種。
とにかく会話劇が面白く、小気味良い会話のテンポや独特のワードセンスなどで笑わせてくる。その中心となる主人公・鼓田ミナレを演じた杉山里穂さんは、まだTVアニメでのメインキャストの経験が少ないそう。それでもあれだけコミカルに役を演じきったんだから、今後の活躍にも期待したい。
また、主人公は元々ただ喋れるだけの素人という設定なので、ラジオの知識がなくても主人公と同じ目線で安心して楽しめる。むしろ作中に出てくるネタがオタク向けではないので、人によってはそっちのほうが分かりづらいかも。
最終回で突然地震が起きるという展開には驚いたが、その後のラジオ局の対応の描写や坂本九の『見上げてごらん夜の星を』を原曲で流すところはこの作品らしい演出だと思った。

乙女ゲームの破滅フラグしかない
悪役令嬢に転生してしまった…

今期のなろう原作その2。
異世界転生でありながら少女漫画のような作風で、この作品も今までのなろう系とは違った雰囲気を持っていた。
しかし、魔法学園に入学してからの中だるみが酷く、中盤以降は視聴意欲があまり上がらなかった。毎回毎回「カタリナ様~」のワンパターンじゃそりゃ飽きるって。
カタリナ脳内会議はまれいたその色々な演技が楽しめて面白かったけども。

イエスタデイをうたって

今期アニメの中で唯一原作購入を決意した作品。
原作が始まったのが1998年ということで、作中の時代設定もおそらくそのあたり。はっきりと解説されることはなかったが、カセットテープやたばこ屋など細かいところで伝えてくるのは流石動画工房だと思った。
上の画像の4人の男女がメインキャラなのだが、そのキャスティングが見事にハマっていた。特に主人公・魚住陸生役の小林親弘さんの演技が個人的に好きで、陸生の煮え切らないもどかしい雰囲気の出し方が素晴らしかった。ナチュラルな声質である点もよりリアリティが出ていて良かったと思う。
そしてなんといっても、最終回の大逆転劇。画像右上のヒロイン・野中晴は最終回直前まで敗色濃厚、誰もが負けヒロインになると思っていただろうが、結果的に歴史的大勝利を掴む。おめでとう……本当におめでとう……。12話観てきた中で間違いなく最終回バス停のシーンの晴ちゃんが1番可愛かった。やはり恋するヒロインは魅力的だと改めて感じた。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回もおたのしみに。

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