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迦毛大御神のイデアに触れて#1

時空を超えた非物体、絶対的な永遠の存在。
高鴨神社さんを何度か詣でるうち、少しイデアに触れたような心持ちに。

高鴨神社。
主祭神、阿治須岐高彦根神。
配祀神、下姫比賣命、天稚彦命、田心姫命。

その絶対性は不変。
迦毛大御神ことアチスキタカヒコネさん。
謎多き神でもあります。

タカヒコネさんには、
再生、再来、再現といった修辞がついてまわります。

栃木、日光の霊峰二荒山。
二荒神とは、アチスキタカヒコネ神のことだといいます。
栃木二荒山神社さん祭神、
タカヒコネさん、オホナムチ・クシキネさん(父)、タキリ姫タケコさん(母)。

あちすき → 彼方過ぎ → あの世に越えてしまった者。
ひこね → 回転、繰り返し、改め → 再生。
タカヒコネさんはどんな方だったんでしょうね。

言うても、大御神の称号を持つ神です。
計り知れない霊力、人智を遙かに超えた何かをお持ちだったんでしょう。

薬の神とか酒の神、土の神や菜の神とかなら、輪郭は掴めますよね。
ふたあれ → 二現れ → 再生れ → 二荒の神。
謎が謎を引き寄せますが、そんな二荒神タカヒコネさんにどういうわけか
酔いしれるばかりです。

今に伝わるエピソードもいろいろ。
豊受大神タマキネさんの孫にあたるミカサヒコさん。
息子さんにあの鹿島尊タケミカツチ・ヒサヒコさんがいます。

このミカサヒコさんは馬術の第一人者で、馬領り(ヲバシリ)の呼称で敬われたそうです。
アマテル神の馬屋治めも務める傍ら、祖父の豊受大神タマキネさんからの馬術指導も受け、乗教人(ノリヲシエド)に任命されます。

教え子にタカヒコネさん、ソサノウさん、イフキドヌシさんなど錚々たる方々がおられます。
タカヒコネさん、ミカサヒコさんの教えをどんどん吸収します。

みるみるヲバシリの第一人者へと駆け上がりました。
アマテル神の孫、天君ニニギさんに乗馬のイロハを教えたのはタカヒコネさんといいます。

タカヒコネさんの母であるという宗像三女神のお一人タキリ姫タケコさん。
こちらはイメージも重なって、あぁお母さんなんだなとしっくり収まる感じがします。高鴨神社さんでも一番左奥に鎮まっておられます。

兄の初代事代主クシヒコさん、姉の二代高照姫タカコさんは父オホナムチさんと容易にイメージのリンクができますが、このタカヒコネさんはどうも毛色が違うというか、イメージが繋がらない気がするんですが。私だけかな。

早くから中央政府に出入りしていたため、オホナムチ国杵築宮にはノータッチだったのかな。
「国替え」の際もオホナムチさんは、クシヒコに聞いてくれ。
それともうひとりタケミナカタという息子にもきいてくれ。
とタケミカツチさん、フツヌッさんに応えましたが、
タカヒコネに聞いてくれ。は無いですよね。
そこにいろんな可能性を感じます。

アワ海(現琵琶湖)周辺やハラミ山(現富士山)中心の東海関東エリア、
中央政府のイメージ、香りがするんですよね、タカヒコネさんには。
ニニギさんに乗馬を教えたのは現茨城県新治あたりといいます。

タカヒコネさんがどういうお方だったのか、それを垣間見ることができるエピソードがありますね。
アメノワカヒコさんの葬儀参列、その席でのいずれ奥さんとなるオクラ姫との馴れ初め。

国家危機のきっかけともなりかねない謀反の動き出雲にあり。
との報告が中央政府に入ります。

早速、横綜/ヨコベ(国造の補佐役)を調査に派遣します。
その可能性充分にあり。
との調査報告を受けた七代タカミムスビ・タカキネさん。
会議の末、アメノホヒさんを勅使にやらせます。

帰ってきません。
3年経ちました。どうしたものか。
次にホヒさんの息子ミクマノさんを二の矢としてやらせます。

帰ってきません。
ホヒさんおろか、息子のミクマノさんも帰ってきません。
こんな大失態あってなるものか!
三の矢に選んだのは絶対的エース、アメノワカヒコさん。

帰ってきません。
帰らぬどころか先方オホナムチさんの娘、タカコさんと懇ろに。
そのまま新婚生活を楽しみ、民を顧みず、贅沢三昧。
あげく中央政府乗っ取りを謀ります。

七代タカミムスビ・タカキネさん、ワカヒコさんの真意の確認に伝令使を送ります。
現地到着の雉子(伝令使)、宮の様子を窺います。
愕然とします。夢であってほしい。何度も目を擦ります。もはや言うに及ばず。桂の末(天の御使アメノワカヒコのあまりの堕落)の仕業を見、ホロロホロロと泣き崩れます。

泣き声に気づいたサクメなる侍女、雉子を捕まえ、
こら!中央側のスパイに違いない、門の前でホロロと泣いておりましたぞ!ワカヒコさんの目の前に突き出します。
身も心も変わり果てたワカヒコさん、雉子を矢で射抜きます。

顛末タカキネさんの知るところとなり、制裁の返し矢が放たれます。
ワカヒコさん、返し矢に射抜かれ、あえなく息をひきとります。

これを知った妻の二代高照姫タカコさん。
動かぬ夫を抱え泣きじゃくります。その慟哭は美濃の地、夫の両親のもとまで届いたといいます。

慟哭の理由を窺い知った美濃の国造アマクニタマさん夫妻。
クニタマさんの実妹、瓜生姫ナカコさんがいくら中央の南局、典侍后として入っているとはいえ、背信者の父に変わりはなく、針のむしろの中、
背信者である息子ワカヒコの遺体を引き取り、這々の体で美濃へ戻ります。
早々にも執り行なわれた仮殯(仮の葬送儀礼)。

その葬儀の場に単身訪れたのが、迦毛大御神タカヒコネさんでした。

単身馬を走らせ、中央より美濃まで駆けつけた。その中山道を疾駆する様はどえらい格好良かったんでしょうね。
中山道沿いにある村々の女性たち多くは、颯爽と馬を駆る迦毛大御神タカヒコネさんに手を止め、心を持っていかれたのでは。

和歌仲間、わか友の間柄だったワカヒコさんとタカヒコネさん。
友の突然の訃報。背信という事情はあるにせよ、友情を優先し、中央より美濃まで取り急ぎ駆けつけたタカヒコネさん。
アマクニタマ宮、神戸/かんと(喪屋)の幕を潜ります。
つづく


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