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あたしはこどもがきらい

     あたしはこどもが苦手。いや、そうじゃない。きらい。

   生まれたての赤ちゃんなんてのは喉が張りさけるんじゃないかってくらい泣きさけぶし、もう少し大きくなるとかん高い声で騒ぎたてる。気にいらないことがあるとすぐに泣くし、コミュニケーションはとれない。会話ができるようになるけれど、こんにちはって言葉に馬鹿なんて返しやがる。

   あたしは子供のころおばあちゃん子だった。祖父母は同じ敷地内にある離れに住んでいた。おばあちゃんはあたしに甘々で、おまんじゅうを食べなさい、らくがんを食べなさいといろんなものを食べさせてくれた。✕✕ちゃんは、おとなしくてイイコね、おばあちゃんはそう誉めてくれて、あたしの頭をなでてくれた。 そんなあたしみたいにおとなしくて、大人の言うことを聞く子供なんて世の中にいない。

    エコー写真を撮ったとき、あたしのお腹には3人の命が宿っていることがわかった。あなたはこども好きだけど、あたしは3人も育てる自信はないな。その言葉にダンナさんは言った。「きみのモットーはケセラセラだろ、それにきみ1人のこどもじゃない。」

   彼は三つ子ちゃんをすすんでみてくれる。いたずらした長男と次男にはこらあっって大きな声をあげるけど、同じことをしたって長女には怒らない。ケガをしなかったね、えらいねと頭をなでる。彼らはあたしよりもパパが好きって言うし、少し注意しただけでパパのところに逃げていく。


ーーそんな夢を見た。あたしはこどもが苦手、きらいだっていうのに。本当はこどもが好きなのかも。まさか。立派な親になれる自信だってない。


✴️読んでいただいてありがとうございます。とにかく子どもが苦手。これをしたら子どもがよろこぶのかなと、これは嫌われるかなと思うと身構えます。あたまを空っぽにして遊べばいいと分かってるのに🧒👧🧒