猫カフェで猫が飲めると思って来たお客さんがいた件

「ご注文のほうはいかが・・・」
「すみません、ちょっといいですか?」
「はい?」
「このメニューなんですけど」
「はい、なんでしょうか?」
「いや、これで全部じゃないですよね?」
「え?ランチメニューは一応これだけになっております」
「いや、そんなことないでしょ?」
「・・・・・」
「猫は?」
「え?今抱いていますよね?」
「この子はあれでしょ?・・・・鑑賞用」
「観賞用?・・・」
「猫カフェでしょ?なかなか公然と営業してる店なんかないし、うれしくってすぐ来たんだから」
「はあ・・・・」
「ほら、はやくしてよ・・・あるんでしょ、それ用のメニュー」
「・・・・・?」
「なに?この期に及んで隠すタイプなんだ」
「かくす?」
「もう・・・猫!飲めるんでしょ?」
「はっ?のめる?」
「つるっと冷たくしたやつ。あののどごし、味わいたくて来てんの、こっちは。もったいぶらないでよ」
「猫カフェってそういう意味では・・・」
「え?」
「猫をそうやって膝に乗せてくつろぎながら・・・あ、すみません、猫返してもらえますか?」
「食用じゃないってこと?」
「すみません、お帰りになっていただけますか」
「ちょっと待って、とんだぼったくりじゃない、店長は?」
「今出てますし、猫は飲み物じゃないです」
「飲み物じゃないか飲み物かは私が決めることでしょ?」
「いや、ぜったい違います」
「話にならない、バイバイ、猫ちゃん、また来るからね」
「だめです!!来ないでください!」