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【吃音】吃音の特徴を知る

吃音には、特徴となる症状・状態があります。
それが以下のものです。

○ 話し始め(の音)で言葉が出にくいことが多い
○ 言いやすい言葉と言いにくい言葉がある(決まった苦手な音がある場合も多い)
→ あ行から始まる言葉が特に苦手な人は多いです
○ 調子が良いときと悪いときがある(吃音の波)

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(吃音の症状には波があり、軽くなったり重くなったりを繰り返すのも特徴です。ことばがスムーズに出ないときもあれば、すらすらしゃべれるときもあります。)

○ 歌ではどもらない
○ 一緒に同じことばを言うとどもらない
○ 話し方を指摘(否定)される、からかわれる、笑われると悪化する

発達性吃音と獲得性吃音

吃音には発達性吃音獲得性吃音があります。

<発達性吃音>
幼少期から発症するもの。「先天性」ともいわれます。
<獲得性吃音>
脳や神経に損傷を受けたり、心理的なことが原因で起こるもの。「後天性」ともいわれます。

発達性の吃音は2~5歳ごろから始まることが多く、複雑な発話を開始する時期、ことば・運動・認知・社会性・情緒が爆発的に発達する時期に起こりやすいとされています。自然に症状がなくなっていく子もいますが、吃音が続く子もいます。吃音のある人の割合は、幼児期が約5%(100人に5人)、児童期以降では約1%(100人に1人)といわれています。しかし、最近の研究では、割合はもっと多いのではないかともいわれています。男性4:女性1の割合で、男性に多いとされていますが、幼児期には男女差はあまりありません。

発達性吃音と獲得性吃音の違いを図に示します。

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判断(鑑別)するポイントは、発症した時期はいつか歌でどもるかどうかです。
獲得性の吃音には、神経学的な疾患や脳疾患によって起こる神経原性吃音と、心的外傷ストレスなどによって起こる心因性吃音があります。これらは、主に青年期(10歳以降)に起こります。

吃音に併存する疾患もある

また、吃音には、純粋に吃音だけがみられるという方もいますが、その他の特徴(自閉症、注意・欠陥多動症、知的障害、読み書き障害、構音障害、早口症(クラタリング)、場面緘黙症など)を併せ持っている場合もあります。
発達障害等が併存している場合の特徴としては、吃音の中核症状もありますが、異なる部分もあります。また、不安レベルが高くなりやすい(Blood,2007)傾向があり、吃音+社交不安障害になりやすいため、しっかり環境を整えていく必要があるといえます。

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