見出し画像

発覚〜宣告

コロナ禍真っ只中の、2021年1月。
人間ドッグでの乳房エコーでそれは発覚した。
問診の先生から「直ぐに精密検査の予約を」と。
人間ドッグセンターに併設されたクリニックで最短で実施できる日にちで再検査の予約をした。

マンモは痛いから嫌いだ。
舌打ちするくらい痛い。
出来れば避けて通りたい。
検査技師の先生に怨みはないが、憎たらしく思える。ごめんなさい。きっと先生は幾度となく謂れのない怒りをぶつけられている事だろう。
つま先立ちで顎が外れそうなくらい叫ぶ。
「おかあさーん」(安心してください、口パクです)
50近くにもなって、おかあさんもあったもんじゃないが。

人間ドッグから1週間後のマンモグラフィーでもかなり疑わしい結果で、これ以上の検査はこのクリニックでは実施できないらしく、好きなところに紹介状書くよと仰っていただいたので地元の総合病院をお願いした。

私は母親を乳癌で亡くしている。
母を診ていただいた病院への紹介状をお願いした。

1月中旬、画像データを持参して、乳腺外科を受診。病院は繁盛していた。コロナだし、空いてるのかと思いきや盛況だった。
待ち時間に、暇を持て余した乳癌サバイバーのおばさまに話しかけられた。
乳癌の疑いから告知、手術、化学療法から今日に至るヒストリーをBGMにひたすら待った。スピンオフで1本記事が書けるボリューム。
私より先に受診を終えたおばさまが「またねー」とにこやかに去っていった。経過が良かったのだろう。なによりだ。
また会いたくはないけどね。

自分の番になって診察室に入ると、直ぐに宣告された。「ほぼ癌ですね。乳癌。この後エコーと血液検査してもう一度問診しまーす。」
なるほど。
『がーん』ってなる暇も与えないスムーズな告知。
母親がそうであったようになんとなくの心の準備はあったけど、まさに「がーん」って感じ。エコー画像から素人目にみてもおかしいキラキラする影を確認できた。
結構な広範囲にキラキラしていた。綺麗だった。

先生の説明が遠くの方で聞こえてきた。
「全摘推奨ですねー。」
全部取っちゃうことに正直あまり躊躇はなかった。むしろ、爆弾抱えてるようで1秒でも早く取ってしまいたかった。「一番早くていつ頃手術できますか?」頭で考えるより先に、口をついていた。



∞∞お願い∞∞
このnoteを見て頂いている皆様。(乳癌患者様でない方へ)
どうか、乳癌検診は毎年受けて下さい。私は毎年受診しておりましたが、今回少しだけ間が空いてしまいました。一年半くらいですが、これが結構痛手となりました。
生涯で乳癌に罹患する確率は9人に1人との発表がありました。(政府統計の総合窓口e-Stat 全国がん登録罹患数・率より)これって結構な高確率です。早期発見出来れば怖い病気ではありません。体への負担も最小限にとどめられます。面倒だけど。ここでやらないと後々もっと面倒な事になります。マジで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?