新宿租界炊き出しに参加して LAST

先週の事になるが、3年間お世話になった新宿租界の炊き出し活動のお手伝いを卒業した。3年間お世話になったことを含め、これからの自分のためにも記録を残しておく。
 
先週は大雨だったこともあり、普段よりも並ばれる方が少なかった。自分が参加し始めた頃は70人ほどの並びが普通であったが、徐々に列が長くなり、100人を超えるのは当たり前に変わっていった。先週は100人もいなかったように思える。

いつも通りケツモチに行こうとしたが、まっちゃんが「HIRO最後なんだからおっちゃん達の顔見てお渡ししたら?」と提案してくれた。こうやって気配りをしてくれる仲間が出来たのはとても嬉しい事だ。

寅太郎さんがごはんを盛り付け、ほくろさんが中華丼の餡をかける。それを自分が両手でお渡しする。直接お渡しすることはあまりやっていなかったが、改めて良い活動のお手伝いをしていたのだと実感した。やはり直接「ありがとうございます」という言葉や、「ご馳走様。美味しかったよ。」と言われるとこちらも嬉しくなる。

並ばれる方の中にも仲の良い方が数名いたので、代々木公園に移動する前にご挨拶をさせてもらった。少しおかしな話にも聞こえるかもしれないが、自分の中では現場で毎週体調の事や、大学の事、就活の事などをお話した人たちにはしっかりとお別れを言いたかった。
 

代々木公園にはいつもより早く到着したため、少しゆっくり活動を行った。18:00を過ぎ、新しく並ばれる方も無くなったタイミングで片づけを行い、写真を撮って解散だと思っていた。しかし待っていたのはありがたすぎるほどのサプライズだった。メンバーの皆さんから「HIROありがとう」というプレートの乗ったホールケーキをいただいた。正直に言わせていただこう。後ちょっとで泣くところだった。「ありがとう」と言っていただけるような事をしたとは思えない。ご迷惑をかけることもあったし、至らない点も多かった。毎週お手伝いに参加できた訳ではない。調理をお手伝いしたのも数回である。それでも皆さんから「ありがとう」という言葉をいただけたのがとても嬉しかった。

 自分を中心に写真を撮った後はみんなでケーキを食べた。この世の中に路上でケーキを囲み、スプーンで食べた事のある人は何人いるのだろうか。どこで何を食べるかよりも誰と食べるかが大事だという事を改めて感じた。

この日は雨だったこともあり、帰れなくなってしまう心配もあったので片付けまでは参加せずに帰宅させていただいた。最後、代々木公園から走り去っていく炊き出しカーを見送るのはとても寂しかった。しっかりとお辞儀をし、視界から見えなくなるまでお見送りをさせていただいた。

 活動歴3年、参加回数約80回。お休みしていた期間も含んでの3年なので実働だけ数えると、とても少なかったなぁと思います。ただ、この80回の火曜日は自分にとって、とても学びのある日でした。寅太郎さんがtweetして下さった中に「教科書には載ってない大切な事が学べたかと思います」と書いてありました。本当にその通りだと思います。初めて参加した時はまだ高校を卒業して3ヶ月しか経っていない19歳のクソガキでした。発言も行動もまだまだ子どもでした。そのくせ大学生になったから大人のふりして背伸びをしていたと思います。

 今の自分が年齢に見合った発言や行動をしているかと言われると疑問に思う部分もありますが、少なからず現場で多くの大人とお話する機会があったおかげで自分にとってプラスになっていると思います。
 

改めて皆さんにお礼の言葉を書かせていただこうと思います。

まず自分を炊き出しの現場に連れて行ってくださった草下シンヤさんです。未だに最初に現場に連れて行ってくださったことを鮮明に覚えています。草下さんのおかげで自分は3年間素晴らしい経験をすることができました。現場でお会いすることは年々減っていってしまいましたが、やはり自分の中であの日の事は絶対に忘れることはないでしょう。本当にありがとうございます。
 
次に現場で一緒に活動して下さったメンバーの方達です。3年間本当にお世話になりました。生意気なところもあったと思います。『使えねぇな』と思われた事もあると思います。本当にすみませんでした。ただ、自分は皆さんと過ごす時間がとても大好きでした。皆さんのおかげで大きく成長することが出来たと思っています。本当にありがとうございました。

次に現場で仕切りをしてくださっていた寅太郎さんです。3年前どこの誰かも分からない自分を「草下さんが連れて来たから」という理由だけで活動に参加させて下さりありがとうございます。その判断をしてくださったおかげで普通の大学生以上の経験を現場で積むことが出来ました。教科書に載っていない大切なこともしっかり学ばせていただけたと思っています。本当にありがとうございました。
 
最後にZ李さんです。自分が大きく成長することの出来た炊き出し活動を始めて下さりありがとうございます。自分がお礼をするのもおかしな話ではありますが、活動がなければまた違った3年間だったと思います。BOSSが最初に感想文を読んでいただいた時にお褒めの言葉をいただいた事は絶対に忘れません。現場で学んだ事を忘れずにこれから社会に出ていこうと思います。本当にありがとうございました。
 

改めて皆さん本当にありがとうございました。19歳だったHIROは22歳になりました。この3年間の経験は自分にとって大切な宝物です。お世話になりました。
                                                                                                 2024/06/26 HIRO

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