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二次元アイドルと私

 ひろてるです。お久しぶりです。本日は11月13日に開催を予定している、#にじきゅーと!に向けて、意気込みみたいなものを書き散らしたいなと思っております。

 私と二次元アイドルの出会いをさかのぼると、2007年に発売されたXbox版のアイドルマスターだと思っています。それより前にアケマスはやっていましたが、到底「やりこんでいる」と言えないので、ここからが自分の二次ドルというものの出会いでした。

 二次元アイドルに出会う前、私はアイドルというものがあまり好きではありませんでした。三次元のサブカルコンテンツに全く興味が持てなかった中で、ニコニコ動画という当時のオタク的パワーメディアのメインストリームに突如として現れた、アイマス動画に嫌悪感すら持っていました。

 しかし、画面の中をキラキラと歌い踊る二次元アイドルの姿を見て、嫌悪感すら持っていたコンテンツのゲームを、アーケードでプレイしてみようと思いました。そこで歌い踊る春香の明るくひたむきな姿に心を打たれ、自分はアイドルマスターというコンテンツに心酔していくようになりました。

 時は流れ、自分が購読していたオタク系雑誌でとある企画が始まりました。それを見たとき「アイマスっぽい作品かな?」と思いました。そしてそのうちそのオタク系雑誌を読むのはやめてしまったので、その作品と再び出会ったのは2013年、アニメになった時の話でした。

 自分の二次元アイドルというものへの出会いはアイマスでしたが、その次に「心酔した」と言えるものは、アイカツ!でした。女児系データカードダスとして始まり、アニメ化されたこの作品は主人公を変えて受け継がれ続けています。

 最初にアイカツ!という作品に触れたのはアニメ1話でした。何気なく「二次元アイドル作品が始まるらしい」と思って見るようになりましたが、星宮いちごが憧れを見つけ、憧れを追いかけていく過程に心を惹かれていきました。

「おしゃもじをマイクへ」持ち替えた星宮いちごのひたむきな姿はとても明るく、決して弱音を吐かずにその明るさで周囲の人間を巻き込んでいく、まさにカリスマに溢れた二次元アイドルで、当時大学生だった私も毎週アイカツ!の放送を楽しみに暮らしていました。

 そして私にも人生の最後の試験、就職活動がやってきました。私は2013年卒ですが、リーマンショック後で1年上の先輩が苦しい就活をしているのを見て嫌な予感はしていましたが、自分の世代も案の定苦しく、面接は圧迫面接が続いていました。

 今の時代には問題になるであろう圧迫面接、自分の身体的特徴の揶揄、受からない面接、落ち続ける書類、祈られ続けると同時にすり減らしていく自己肯定感。交通費だけが嵩んでいき、200社以上に否定され続ける過程で、自分の中で生きることの楽しさや意義を失い続けていました。

 ある日、もはや何回目かわからない最終面接の結果を新幹線の車内で確認しながら、どこかで自分の中で糸がぷつんと切れた気がして、「あ~死ぬか」みたいなノリで、東京からの帰りに降り立った新神戸駅のベンチでホームを眺めていました。

 それでも「アイカツが終わるまではとりあえず生きてみるか」と思いとどまり、その1週間を積み重ねて生き延びることができました。あの時、心の支えになるものがなかったらと思うと、本当に背筋が凍る思いです。

 そんな私も東京で就職し、ライブにも積極的に通うようになり、アニクラという文化に出会います。そして2017年に自分も活動を開始し、それがツイノオタクアニクラというクソガキ系イベントになりました。

 ツイノオタクアニクラ、ツイクラは楽曲をオモチャにして騒ぎ倒すことをテーマに始まったイベントで、色々な企画を打ち出すことで、メインストリームであるアニクラ主流から流れてきた、どうしようもないはみ出し者たちの集会場になっていきました。

 そんなツイクラを開催するときに、一つだけ出来なかったのは「二次元アイドルオンリー企画」です。自分にとって二次元アイドルは神聖なもので、オモチャにすることが出来ませんでした。そして、自分がイベントをやると全てオモチャになってしまうので、企画することも出来ずにいました。

 ツイクラという看板がある以上、どう頑張ってもオモチャイベントになる。それは自分のアイデンティティでもあり、自分を縛るものでもありました。そこで転機が訪れたのは、まっさらな新しいイベントを作るチャンスを得た時でした。それははからずも、自分の大切なものをたくさん奪っていったコロナ時代に得たものでした。

 ツイまつりという大規模DJイベントを行っていたクラブチッタさんと協議して、このコロナ時代を生き残るための企画「プチまつり」を開催していましたが、一旦終わりにすることにしました。そして、DJという表現方法を使って新しいイベント企画の場所をもうけることが出来ました。

 良くも悪くもオモチャイベントであるツイクラシリーズの看板を下ろし、全く新しく始める単発イベントとして、#にじきゅーと!を企画しました。

「二次元アイドル」が好きで、「二次元アイドル」に救われたからこそ、熱量ある二次元アイドル楽曲を爆音で浴び、みんなと一緒に盛り上がる。二次元にこだわり、違和感なく楽しめるイベント。

 それが、#にじきゅーと!です。これが私の意気込みです。来場する皆さんに心から愛を感じてもらえるように、イベント作り頑張ります。何卒よろしくお願いします。

#にじきゅーと !主催 / ひろてる

 

「ツイノオタクアニクラ」(川崎月夢)や、「ツイまつり」(川崎CLUB CITTA')を主催している28歳のオタクです。今年で29歳になります。アニソンDJやイベントオーガナイザーとして、感じたことを知ってもらうために文章を書いています。