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【WACK】零街のノートガルドの片隅へ〜マギレコんだ異世界〜

まっくらだ‥

いや‥視覚でとらえられる
380 nm〜780 nmの範囲の
波長をとらえられないのか‥

聴覚はどうかな‥

たまきは耳をすますが
何も聞こえない…

ダメか‥
ワタシどこに飛ばされたんだろ‥

さっきまでの記憶も
ぼんやりしている‥

なんか、ヤバイことに
なったことは覚えてるんだけど‥

夢‥なのかな‥

と、知覚することすら
あきらめかけた時
ぼんやりと人影のような
雰囲気を感じる‥

地に足がつかない

風もなく、匂いも感じない

上下、左右もわからない

昼か夜かもわからない

どれだけの時空をこえて
ここにたどりついたのだろう‥

たまきは呼吸に集中し
自分自身の存在を確かめる

でも、近くに誰かいる‥

あとは“RUNE“だけがたよりだ

たまきは集中し視覚と聴覚を閉じた

まっくらではない‥

どこか街角にいる感覚‥

ふと、幼いころ母から教えてもらった
言葉がぼんやりと思い出される

時空を繋ぐためには 
星のエネルギーも 
太古の文字のエネルギーも
必要になるのよ

星とRUNEが生み出す扉で
わたしたちは行き来するのよ

そうか!

自分で勝手に“まっくら“だと
決めつけていただけなんだ‥

まず自分自身を知覚してみた

自分を包み込んでいる‥
これは親友のひなたから
ゆずりうけた黒いローブ

さらさらしていて
それでいてやわらかい
麻と綿のいいとこどりした
そんな不思議な手ざわり

だいじょうぶ‥
ワタシはひとりじゃない!

たまきはさらに
全身でRUNEの波に
ダイブしてみた

あっ!ここは‥

街角!?

たしかにそこに
世界はあった。

(つづく)

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