~尖閣諸島 日本は中国からの侵略を防げるのか~
「尖閣諸島の領海に中国海警船が今日も侵入」
ほとんど毎日のように繰り返される、尖閣諸島への中国船の侵入。
あなたはこれについてきちんと考えたことがあるのだろうか?
「アメリカが日米安保条約に基づいて尖閣諸島を守ってくれる」
「マスコミが煽ってるだけ」
「中国国内向けの政治アピールをしているだけ」
こんなことを考えているなら、あなたの頭の中はお花畑だ。
あなたは島根県の竹島のことを理解しているだろうか?
2月22日は「竹島の日」と島根県が制定し、制定した時は韓国政府から猛烈な抗議が行われた。
なぜなら、竹島は日本の領土でありながら、1950年代には韓国が実効支配しており、韓国の領土だと主張しているからだ。
竹島は戦後の連合国による占領化のドタバタしている時期に、韓国がいつの間にか実効支配してしまい、その違法状態は韓国も認めている。
なぜなら、サンフランシスコ平和条約では日本の領土ではないと明記されている地域ではなく、日本の領土のままであること。
それを知ってる韓国は、実効支配が違法と知っているが、日本が戦前にだまして取った領土だと国民に宣伝し、韓国の領土だと言い張っている。
僕が言いたいことは、2つある。
①実効支配したものが勝つ
②遺憾だと述べても領土は帰ってこない
①実効支配したものが勝つ
竹島は韓国が実効支配している。
これはあなたも知っていると思う。
いくらそこは日本の領土だと主張しても、相手が自分の領土だと言って、軍隊を常駐させたり、国民をそこで生活させている場合、軍事行動を起こして占領しなければいつまで経ってもそこは帰ってこない。
韓国は日本がもう戦争はしない、できない国だと知っている。
だから占領するための軍事行動をするとはあまり考えていない。
アメリカが日本と協調して軍事行動を起こすのなら別だが。
アメリカはそんなことをして韓国との関係を壊すことは考えられないし、日本が単独でそれをやるのはやっぱり考えられない。
ということはいつまで経っても領土は戻ってこない。
他にも例を挙げてみよう。
北方領土は戦後60年以上経っているが、いまだに日本に戻ってきてはいない。
さらに、ロシアは領土を返還しようとも考えていない。
既にその時期は過ぎてしまった。
1945年に日ソ中立条約をソ連が一方的に破棄し、日本とソ連は戦争状態に突入した。
満州や樺太には大量の陸軍が進攻し、瞬く間に占領されてしまった。
8月16日には千島列島にもソ連軍が進攻し、日本軍を武装解除しながら南下。
8月15日に日本は降伏したにも関わらず、翌日から進攻していたのです。
そして9月5日までには北方領土のすべてを占領してしまい、自国領に編入しました。
日ソ中立条約を一方的に破棄し、かつての日本領に進攻、そして降伏後も進攻を続け、ソ連領を一方的に増やしていったわけです。
日本は降伏後に占領した北方領土は日本の領土だから返してくれ、と今も言っていますが、まったく状況は変わっていません。
降伏後の占領は間違っているといくら言っても、実効支配している国は知らんぷりです。
日本以外で身近な場所の例を挙げましょう。
それは南沙諸島。
ここ最近で中国は実効支配している島を増やしました。
中国は他の国と領土を争っている島に、漁船の避難場所を作ると言って構造物を建設しました。
実はそれは軍事施設で、島の周りを土砂で埋め立て、飛行場も建設しました。
そこまでいくと、他の国がいくら言っても無駄です。
「昔から中国の領土なんだから何が悪い」
「中国への内政干渉だ」
そんな言葉しか返ってきません。
中国は経済力が大きく、軍備も増え続け、周りの国は諦めムードが漂っています。
実効支配したものが勝ちなのです。
歴史を学んでない人はそれがわかっていないんです。
②遺憾だと述べても領土は帰ってこない
日本政府は、中国漁船が大挙して領海に侵入しても遺憾だと発表するだけで、それ以上のことはしません。
相手が好き放題やっても、遠く離れたところから遺憾だと発表するだけですから、中国はいつまでも好き放題やっています。
北方領土とは少し状況が違っていることをご理解ください。
北方領土は、ロシアが実効支配しています。
ロシアの民間人がそこで生活し、もちろん軍隊も常駐しています。
だから、ロシアが領海で好きにやっていることは、日本が領海で自国の漁船が好きに漁を行っているのと同じで、日本が文句を言えるものでもありません。
尖閣諸島は違います。
日本が実効支配している地域なんです。
そこに中国漁船や海警船が侵入しているなら、取り締まるのが国の役目でしょう?
文句を言うというのは何もしないのと全く同じなんです。
中国が尖閣諸島に軍隊を侵入させ、占領したとします。
日本は軍事的な攻撃をして、尖閣諸島を取り戻そうとするでしょうか?
しないでしょう。
話し合いで解決する、とか言って、中国に丸め込まれて終わりです。
もう返ってくることはないんです。
アメリカに期待しても無駄です。
アメリカが何とかしてくれる、と本気で思っているなら、頭の中はお花畑ですね。
アメリカは、相手が血を流しているなら助けようとしますが、相手は血を流さないのに、なんでアメリカ人だけ血を流すようなことをするでしょうか?
日本は軍事行動を起こしても領土を守る!
との強い意志表示と、実際の行動を起こすなら助けてくれるかもしれません。
しかし、それが無いならアメリカの軍事行動はありませんよ。
尖閣諸島に公務員を常駐させるのは大事なこと。
自衛隊でなくてもいい。
そこに人を常駐させることがとても大事なんです。
無人島に進攻するのはとても簡単です。
でも数人いるところに進攻するのは、血を流すことになります。
それを行うと、世界から大きな非難が起こるし、軍事行動を起こすための口実になる。
だから、無人にしておくより有人の状態にしておくほうがいい。
有人にしておくだけで日本の強い意志表示にもなる。
中国は尖閣諸島を占領する絵を描いている。
僕はそう思う。
九州から沖縄諸島、与那国島までの島々を邪魔だと考えている。
というのは、中国の軍艦、潜水艦が太平洋に出ていくために日本の排他的経済水域を通らなくてはならないから。
出典:北方領土問題対策協会
上の図を見るとわかるが、九州から沖縄、台湾まで、一本の線でつながっている。
これがあるために中国は太平洋に軍艦を出しづらい状態です。
中国本土からその島々までは海が浅く、潜水艦の行動も探知されやすい。
だからそこに穴を開けたいというのが中国の狙いです。
尖閣諸島を獲ったら、次は台湾侵攻が現実のものとなってくるでしょう。
台湾を香港のように中国の完全な領土とし、支配するために、尖閣問題は台湾への脅しでもあるんです。
ここで日本が中国の顔色ばかり窺っているようなら、いくら親日国家の台湾でも離れていきます。
彼らは台湾を守るためにやるべきことをやるでしょうから。
それに対して日本はやるべきことを国がやれていない。
このままでは尖閣諸島を守れないのは目に見えている。
中国にとっては、
①南沙諸島の実効支配
②香港の事実上の中国化(一国二制度の終了)
③尖閣諸島の奪取
④台湾占領
という流れを想定していて、尖閣諸島はもうヤバイ状況。
元々中国領だと言って実効支配してしまえば、日本は軍事行動を取ってこないのはわかっているから。
台湾はしっかり先を考えて行動している。
日本は台湾を見習って行動を変えないと、取り返しのつかない事態になるのは目に見えている。
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