「伊豆の踊子」「天城越え」の歌詞をたどる旅

こんにちは。中小企業診断士の稲葉です。

観光地を訪れるきっかけの一つに「聖地巡礼」があります。
映画やドラマ、アニメ、小説、音楽など、物語に登場する場所や登場人物ゆかりの場所を訪れて、物語に登場した風景を眺めたり、登場人物になりきって物語の世界を疑似体験をしたり、といった楽しみ方をされる方も多いこととと思います。

伊豆の踊子

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伊豆を代表する小説・映画と言えば、なんといっても、川端康成原作の「伊豆の踊子」でしょう。
小説は昭和2年に書かれ、それを原作とした映画は、昭和8年の田中絹代から始まり、昭和29年の美空ひばり、昭和38年の吉永小百合、昭和49年の山口百恵など、有名女優を主役に6回も映画化されています。また、テレビドラマも何度も作成されています。

物語は、修善寺温泉を出発し、湯ヶ島温泉から天城峠を越え、湯ケ野温泉を経て下田までのルートをたどっていきます。
主演女優が歌う映画の主題歌も、物語と同じように天城峠での出会いから、湯ケ野での出来事、下田での別れまでがなぞらえられています。ただしそれぞれの映画によって、主題歌の曲と歌詞の趣きが異なります。

例えば、吉永小百合が歌った主題歌では、1番で峠の茶店、2番で湯ケ野、3番で下田の風景が歌われ、そして1番から3番のそれぞれの最後に、踊り子たちの最終目的地である伊豆大島の情景(紅椿)を想像する形で締められています。歌詞に登場する場所に立って、南のほう(伊豆大島)に向かって想いを馳せると、もしかすると物語の登場人物たちの気持ちが思い浮かぶかもしれません。

一方、山口百恵が歌った主題歌では、1番で峠の茶屋、2番でいで湯、4番で下田が登場しますが、風景というよりも、踊り子たちの仕草や様子がメインで歌われており、この歌を聴くと、温泉宿に泊まって「踊子に会えるといいなぁ」という気分になるかもしれません。

天城越え

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伊豆を代表する歌といえば、石川さゆりの歌う「天城越え」でしょう。年末の紅白歌合戦では、1年おきに「天城越え」と「津軽海峡・冬景色」が交互に歌われているということもあり、皆さんが聞き覚えのある曲と思います。

天城越えの歌詞には、湯ヶ島の温泉宿、下田街道の九十九折り、浄蓮の滝、伊豆名産のわさび沢、河津川にかかる寒天橋、と随所に伊豆の風景が描かれています。歌そのものは、夫の浮気を知った女性の恨みを綴っているので、主人公になり切って、とは成り難いと思いますが、「山が燃える」情景を見つけることができるかどうか、チャレンジしてみるのも良いかもしれません。

松本清張原作の「天城越え」という同名の小説もあり、こちらは昭和53年に田中裕子主演の映画が作られています。また何度かテレビドラマ化もされています。
平成10年に放送されたテレビドラマでは、「嵐」が結成される前の二宮和也が少年役を演じており、のちに、このことがバラエティ番組で取り上げられたこともあり、嵐ファン、ニノファンにとっても、気になる作品かもしれません。

踊子歩道

伊豆を代表する作品の聖地巡礼として、「伊豆の踊子」や「天城越え」のルートをたどってみたい方には、『踊子歩道』というルートをお勧めします。浄蓮の滝から湯ケ野温泉まで全長18.5km、約6時間半のコースが整備されています。
長い距離ですので、健脚の方でないと一気に歩き通すのは難しいかもしれません。温泉宿に泊まって、何回かに分けて歩いてみるのがお勧めです。

画像3http://kanko.city.izu.shizuoka.jp/form1.html?pid=3206
伊豆市観光情報サイトより



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