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患者にとって重要なアウトカム Value-Based Healthcare

最近、”患者中心の医療”について、インターネット等でいろいろと調べていたら面白いWebサイトに辿り着いた。そのWebサイトはICHOM(International Consortium for Health Outcomes Measurement)という非営利組織のWebサイトです。

ICHOMは、2012 年に設立され、そのミッションは、”患者にとって本当に重要となるアウトカムについて、疾患別等でセット化されたグローバルな共通指標を開発し、その導入と結果報告を世界中で推進することによって、価値に基づく医療(Value-Based Healthcare)の潜在的な可能性を実現すること”としています。

現在、28の共通指標セットが開発されています。例えば、脳卒中やパーキンソン病、冠動脈疾患や心不全、乳がんや前立腺がん、変形性股・膝関節症や糖尿病などです。ICHOMが把握できている範囲内では、32か国で約650の施設が少なくとも一つの共通指標セットを測定しているようです。

ところで、”Value-Based Healthcare”ってなに?って思う人もいるかもしれませんが、ICHOMでは以下のように定義しています。
Value-Based Healthcareとは、可能な限り低いコストで、可能な限り最高の結果(Outcomes)を患者に提供するヘルスケア。”ICHOMは、ヘルスケアにおける選択と競争は、”患者の価値”に基づくべきであるとの信念のもとに設立されていますが、私もこの考えに強く共感します。

近年、世界の医療界は、患者さんからの報告によるアウトカム指標(Patient-reported outcome measures; PROMs )や患者経験指標(Patient Experience)などの測定とその結果の公表に取り組む方向へ変化し、”患者中心の医療”が当たり前となって来ています。

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