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ハラスメントと正面から戦ってはいけません!!

【ハラスメント自己防衛マニュアル(26)】
これまでに書いて来たハラスメント対策は、マガジンにしてありますので、ハラスメント被害に遭っている方は参考にしてください。


1.職場のハラスメントは最初から『負け戦』なんです。だから、真正面から戦ってはダメだ!

パワハラやセクハラのような深刻なハラスメントは、「職場における優越的な地位」を悪用して引き起こされます。

つまり、ハラスメントをする人は「あなたが自分の言うことを聞くはずだ!」と思って仕掛けている確信犯なのです。

私たちが気楽に文句を言える立場にあるならば、セクハラもパワハラも深刻化することはありません。「やめてください」と言えばいい。

深刻化するのは「やめてください」と言えない状況にあるときです。

そんな立場の弱い状態で真正面から戦おうとすれば、引き分けくらいには持ち込めるかもしれませんが、簡単には勝たせてもらえないでしょう。

戦えば自分も傷つきますから、勝ち目のない戦いは出来るだけ避けなくてはなりません。

2.ハラスメントは人と人の間で起こる。だから、「NGな人」を見分けることが最高の防衛策!

ハラスメントは必ず「人と人の間」で起こります。誰かが、あなたにハラスメントを仕掛けているのです。

ですから、「誰」があなたに対してハラスメントをするのかを、あらかじめ察知して、防衛策を講じなくてはいけません。

たとえば、会社の業績ぐ悪くなると職場の雰囲気は悪くなるでしょう。今まさに、そういう状況になってしまっている職場も多いだろうと思います。

でも「業績の悪さ」自体が、あなたに対してパワハラをするわけではありません。

業績が悪いためにイライラした上司が、無理なノルマを押し付けたり、暴言を吐くようなパワハラをするのです。

ハラスメントは「職場を取り巻く環境」ではなく「人」が引き起こしています。

ですから「ハラスメントへの自己防衛策」は「ハラスメントをする人への対策」を考えることなのです。

ところで、世の中には「ハラスメントをする人」と「ハラスメントをしない人」の2通りの人がいます。これは、意外とはっきり分かれます。

セクハラも、パワハラも、同じ人が相手を変えて、何度も繰り返します。

なので、

ハラスメント対策の基本は「ハラスメントをする人」=「NGなひと」を早い段階で見分け、「NGな人」とかかわらないように避けることなのです。

3.世の中には、もっとマシな職場がある。ヤバイ職場からは逃げ出そう!

あなたの職場で「ハラスメント」が横行しているとすれば、そこには「NGな人=ハラスメントする人」が集まっています。

『朱に交われば赤くなる』といいますが、そういう職場にずっといると「ハラスメントをすることに抵抗感がない人」が増えてゆきます。

そういう職場は、社長も管理職も「NGな人たち」ばかりです。

そんな職場には早めに見切りをつけましょう。

私は大企業から中小・零細企業まで、全国を回って数百社の社長さん、人事担当役員とハラスメント対策の面談をしてきました。

数百社を訪問して分かったのは、世の中にはハラスメントをする「NGな人が多い会社」と「NGな人が少ない会社」の2種類が存在していると言うことです。

いまの職場でハラスメントが横行しているなら、早めに見切りをつけて逃げ出しましょう。

もっとましな職場は必ずあります。

4.ハラスメントはじわじわと心と身体を弱らせる。「逃げる気力」があるうちに避難しよう!!

ハラスメントは、じわじわと心と体を弱らせます。

ハラスメントを受け続けると心が病み、ひとりでは冷静な判断が出来ず、ハラスメントから逃げ出すことができなくなるのです。

そうなる前に、

まずは親族や親しい友人に、自分がハラスメントにあっていることを伝え、彼らを巻き込んでおきましょう。

可能なら、職場の状況を知る「第3者(外部のハラスメント相談窓口)」を巻き込んだほうが、より適切な支援やアドバイスが得られるでしょう。

それらの人々は、あなたが病んで沈んでしまいそうなとき、心のライフジャケットのような役割を果たしてくれるはずです。

5.戦うのは安全地帯に避難してからでいい。

まずはハラスメントから逃げることです。

日本のサラリーマンには、公的に、様々な安全地帯が用意されています。

あなたがサラリーマンで、ハラスメントが原因で心を病んでしまったのなら、病院で診察を受けて、会社に休職願を出し、給与の保障(傷病手当金)を受けましょう。

戦うのは、休職して元気になってからで良いのです。

一緒に戦ってくれる専門家にも相談しましょう。それからでも遅くはありません。

『逃げるは恥だが役にたつ』のです!

ここまで、読んで頂いてありがとうございます。

山海 弘