真偽不明:人工地震は可能なのか?
大きな地震が発生すると必ずと言って良いほど『人工地震だ!』と言う噂が起こりますね。近いところでは東日本大震災や熊本地震、阪神大震災も人工地震だと言う人もいます。
被害を受けた方を思えばにわかには信じ難い話ですが、実際にそんなことはあり得るのでしょうか?
そもそもの話として人工地震という現象自体が存在しないかと言うとそんなことはないのです。
人工地震とは、地殻構造を調べる地中探査のために行われるもので、日本においても気象庁により実施された実例があるそうです。
つまり人工地震は可能なんです。
実際の人工地震と言うのは、地中でダイナマイトなどを爆発させそこで起こった振動を計測して調査に利用するのですが、地殻調査以外でも地中での核実験により発生した地震も人工地震と呼ばれています。
1973年にロシアでM6.97相当、アメリカでは1971年にM7相当の揺れを、それぞれ地下核実験の結果として記録されているそうです。
近いところでは2017年に北朝鮮でM4の地震が起こった際には、気象庁が「自然地震では無い」と断定し、北朝鮮で秘密裏に核実験が行われた事を裏付ける結果となりました。
この様に理論的には人工地震は起こすことは可能とされていますが、では本当に多くの被害が出た東日本大震災は人工地震だったのでしょうか?
2011年3月11日 14時46分18秒に起こった東日本大震災。
宮城県沖、24kmの深さを震源とする地震はM9。
アメリカが核実験により起こした揺れがM7。
数字的にはわずか2上がっただけなんですが、マグニチュードの計算によるとこの違いはとんでもない違いなんです。
マグニチュードが1上がるとエネルギー量は約30倍。
2上がると言うことはさらに30倍と言うことになり、単純にM7の約1000倍のエネルギー量になります。
アメリカでの実験で使われた核の出力は5Mt(メガトン)と言われていますから、M9の地震を起こすためには5000Mtの核出力が必要になります。
こんな出力の核が実際にこの世に存在するのでしょうか?
アメリカでの実験は1971年。50年もあれば科学は驚くべき進化をするでしょうから、十分可能な数字かもしれません。
ではもし技術的に可能だとして、なぜ日本が狙われたのか。
アメリカに敵対している国ならいざ知らず、友好国であるはずの日本にこれほどの被害が及ぶ人工地震を起こすメリットがアメリカにあるのか。
福島原発が目的という説も見掛けましたが、十分納得がいく根拠としては乏しいのが実情です。
ちなみに核ではなくHAARPという実験設備を使って電磁波によって起こしたという説もある様ですが、米軍の施設であるため正式な目的も実際の能力も測りかねるため、人工地震を起こした根拠とするには乏しいかと思いますね。
ただ実際に人工的な地震を起こした実績があることは事実ですし、何かあったらやれるぞ、という脅しとしては十分に使えるとは思います。
胸ポケットの中で指を銃の様にして「撃つぞ」と脅している様なものですかね。
実際に第二次大戦中に地震が起こった際、米軍が「次はどこを揺らしてやろうか」と書かれたビラをB29からばら撒いたという話もあるくらいです。
30年以内に起こる可能性が高いとされる南海トラフ地震。
アメリカ、ロシアとの今後の関係性次第、そして北朝鮮次第ではその地震が自然地震ではなく、人工地震として数年以内に発生してしまう可能性も否定しきれません。
もちろん、真偽は不明です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?