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【後編】自由と楽しみの欲求 運命の器

選択理論心理学の5つの基本的欲求のチェックをして、思い出したことがありました。自分の「好き」のエネルギーです。あなたの好きのエネルギーはどこから?私は「自由と楽しみ」から。5つの基本的欲求についての記事はこちら。

運命の雑誌

かもめ食堂を2006年に観てから、少しずつ、インテリアに興味を持ち始めました。そんな中、2013年にふと手にした雑誌CREA。「素敵な人はティータイムもおしゃれ」というようなコーナーに、ひときわ美しいカップ&ソーサーが写っていました。それが、美濃焼のカネコ小兵製陶所さんの「ぎやまん陶」でした。

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陶器なのにガラスのようにつやつやとしていて、不思議な器。雑誌を眺めてはうっとり。いつかこの器を手にしたい。この器が、私にとって、すべてのはじまり。運命の器だと思っています。


暮らしの道具への興味

この器との出会いから、私は「暮らし」にフォーカスし始めていました。器だったり、ファブリックだったり、毎日の暮らしの道具を、永く使えるものにしよう、大好きなものだけにしていこう、と思い始めたのでした。

初めて手にしたぎやまん陶は、茄子紺ブルーの豆皿2つ。今でも大切に使っています。ときどきインスタに載せたりして、ただただ、「好き」を楽しんでいました。カネコ小兵さんのアカウントもフォローして、ときどきコメントしたりしていました。

この頃から、惹かれるものは自然と、フィンランドや北欧へとつながっていき、2015年に初めてフィンランドへ行きます。フィンランドへ行ったことで、さらに「暮らし」「家の中」を充実させることにフォーカスしていきます。大好きなラプアンカンクリのリネンブランケットもそのうちのひとつ。


ご招待

2度目のフィンランド旅行の後。そして3度目のフィンランド旅行の直前の、2018年6月に、カネコ小兵さんからメッセージが届きました。

新作を発表するので、よかったら展示会に来ませんか?

と、夢のようなご招待をいただいたのです。

当時も今も、私は田舎に住む普通の人。インフルエンスがあるわけもなく、総フォロワー数は千人にも満たない程度。ぎやまん陶が好きで、小さな器を大切に使っていただけの人です。何がどうなって、こんなチャンスをいただけたのか、今でもよくわかっていません。

だけど、私がぎやまん陶が大好きだ、ということだけは、カネコ小兵さんに伝わったのだと分かりました。

新作の墨ブラック

東京のギャラリーで、その展示会は開催されました。新作の名前は、「墨ブラック」。真っ白な壁の空間に映える、艶やかな美しい黒でした。

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こちらの器も、後にお迎えしました。和菓子も、ケーキも、きんぴらごぼうも、卵焼きも、どんな料理も映える、そして格上げしてくれる。テーブルに置くと、断然、主役のかっこいい器です!

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ぎやまん陶は4種類

ぎやまん陶には4種類あります。

茄子紺ブルー
漆ブラウン
利休グリーン
墨ブラック

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北欧の器と相性のいい、茄子紺ブルー。ホストファミリーにプレゼントしたのも、茄子紺ブルーの大皿です。フィンランドへ持って行く、とコメントして注文したら、がっちり梱包してくださいました!おかげさまで、無事にホストファミリーのもとへ。

好きが叶う

家族と、家族のように、みなさんで経営されているカネコ小兵さん。展示会では、みなさんが、本当に温かく迎えてくださいました。田舎からいそいそお邪魔した私は、こんな素敵な場面に緊張していましたが、みなさん気さくにお声かけくださって、ほっとしました。

私も、前述の雑誌「CREA」を持参し、ぎやまん陶にたどりついた経緯をお話しました。一緒に写真を撮らせてもらったりして。今でも忘れられない、大切な思い出です。

ただただ、「好き」でいた。「好き」を楽しんでいた。そうしていたら、片想いが叶った、そんな感じでした。思い出すと、今でも嬉しくなるし、元気づけてもらえる思い出です。

私は今、好きなことを仕事にしています。「好き」だけじゃどうしようもないこと、「好き」が一方的のまま終わってしまうこと、「好き」だけど実力が足りないこと、いろんなことがあります。だけど、「好き」は私の、エネルギー。きっと無謀と思われるようなことも、「好き」があると、そこへ向かって歩みだすことができる、と思っています。好きだからこそ、観ることができる景色が、あると思っています。

あなたの「好き」は、あなたにどんな景色を見せてくれていますか?





フィンランド情報のリサーチと執筆への活力に、記事でまたお返ししていきたいと思います。また、犬猫の保護活動団体に寄付することもあります。