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吃音症の種類と症状について

ぼくは「吃音症(きつおんしょう)」という言語障害を患っています。

吃音とは、わかりやすく言うと“どもること”なのですが、健常者(非吃音者)が緊張した時や焦った時に突っかえたり噛んだりするのとは訳が違って、吃音者のどもり症状は、独り言でも、日常生活のなかで普通に会話していても発生します。

今回のnoteでは、吃音症とはどんな症状なのか?ということについて、わかりやすく解説します。

吃音症の種類と症状

吃音症の主な症状は、言葉を発しようとする際に詰まってしまうことです。これは、長い言葉だけでなく、挨拶やお礼などの短い言葉でも起こります。

吃音症には、大きく分けると以下の3つの型があります。ここではわかりやすく、「こんにちは」という発声を例に説明します。

《連発型》:発声が「こ、こ、こ、こん、こんにちは」などと、ある言葉を連続して発声する状態のことをいいます。具体的な特徴としては、文章や言葉の第一音を繰り返して発してしまう連発型の吃音を隠すために、伸発型、難発型の吃音になってしまう第一音以外は流暢にしゃべられるが、一息置くとまたどもってしまう、などがあります。

《伸発型》:「こーーーんにちは」と、語頭の音が引き伸ばされる状態のことをいいます。具体的な特徴としては、話していると言葉の語尾をよく伸ばす難発型を隠すために伸発型の吃音になってしまう「えー」「あー」といった音を文章の間に挿入してしまう、などがあります。

《難発型》:「こ、……(無音)」というふうに、最初の言葉から後ろがなかなか続かない状態のことをいいます。具体的な特徴としては、無理して言葉を発しようとすると顔や口が歪んだり身体が硬直したりしてしまうそもそも言葉の第一音が出てこない知力や言語能力は十分にあるのに伝えたいことが伝えられない、などがあります。

これら3つの型は、大抵の場合、併発して起こります。

その他の症状

吃音症によって、以下のような副次的症状が出ることがあります。

《随伴運動》:言葉が出てくるように、不自然にリズムを取ったり、身体をゆすったりしてしまいます。

《発話回避》:どもることの恥ずかしさから、話す場所や相手を避けたり、途中で考えるふりやわからないふりをして話をやめたり、相手が言ってくれるのを待ったりしてしまいます。

《発話工夫》:言いにくい単語や苦手な単語を話さなくて済むように、言いやすい単語に言い換えたり(例:トイレ→お手洗い)、単語の前に指示語を装飾したり(例:テレビ→そのテレビ)、表現形式を変えたり(例:電話はどもるのでメールで伝える)してしまいます。

《予期不安》:将来的にやってくる話さなければいけない場面(例:自己紹介や発表、スピーチ)を想像して、「またどもるのではないか……」と精神的に不安になり、目の前ののことが何も手につかなくなったり、通常の思考ができなくなったりしてしまいます。

これらの他にも、パニックになったり、動悸が起きたり、鬱になったりと、さまざまな副次的症状が見られることがあります。

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