ゲーム紹介#04 ドラゴンクエストウォーク【前編】

Twitterのハッシュタグ「#いいねされた数だけハマったゲームを紹介する見た人全員やる」をつけて呟いてしまった贖罪その4。

※完全無課金勢です。

■概要
メーカー:スクウェア・エニックス
ジャンル:位置情報+RPG、基本プレイ無料
プラットフォーム:Android/iphone
配信日:2019年9月

・米Niantic社が開発したIngressを元祖とするGPSを用いたいわゆるAR位置情報ゲームのフォロワー。同種のものにポケモンGO、ハリーポッターWizards Uniteなどがありいずれも開発はNiantic。
・国産では「テクテクテクテク」というゲームがドワンゴからリリースされたが、3か月程度でサービス終了した。
・いわゆるターン制JRPGと位置情報ゲームを組み合わせた点が斬新であること以外にゲームとして褒められる部分は無い。

■全体評価
・10点満点中2点。ブチ切れレベルのクソUI、バランス設計。
プレイ時間の大半はレベル上げだがそれをUIやイベントが邪魔するゲーム。
「人は何故ゲームをプレイするのか」という根源的な部分を考えさせられた一品。

■ストーリー
・「人々を助けて回るのです」という女神様の声を聞いた主人公(プレイヤー)は、スライムのスラミチと共に人助けの旅に出る。
・これ自体はドラクエ的には良くあるシチュエーションなので特に突っ込む必要は無いと思うが、どうにも物語の内容やテキストがかなり子供向けに作られている印象を受ける。しかし健康や贅肉が気になり始めた中高年がこのゲームの主なプレイヤー層だと思うのだが。
・基本的にメインストーリー部分の難易度は低く、それこそ無課金ライト勢でもクリアできるレベルであろう。

■サウンド
・過去作の使い回し。全部聞いたわけではないが音源は生演奏ではなく、過去使用された打ち込み音源。
・語るまでもなく名曲揃い。まぁミュートしてやってるから聞かないんだけど。
・ただ果たして各曲の使いどころが上手いかと言われると疑問符がつく。

■映像
・まぁ3DS版のVIIかVIIIくらいのレベルか。敵も味方も十分なめらかに良く動く。
・キャラメイクの幅は広いとは言い難い。顔・髪型・色など各8種類くらい。過去作キャラの衣装なんかも若干は登場しているが、小出しにしているのか僅かにしか実装されていない。
・現時点ではラダトームの鎧(I)、アリアハンの服(III)、導かれし勇者の服(IV)、この3つが期間限定で無料配布された。
・私のスタイルだと例えば「アリーナの衣装:¥500」とかなら買ってしまいそうな気がするが、期間限定ふくびき(いわゆるガチャのこと)でのみ入手可、とかだったらそもそも諦めると思う。

■システム
◆基本的な遊び方
・現実の地図上に配置されたオブジェクトにタッチすることで戦闘、HP/MPの回復、会話イベントなどが起こる。
・1週間の戦闘回数、回復スポットに触れた回数、歩いた距離に応じてマイレージというポイントが貯まり(上限あり)、主にふくびきを回すために使用する。
・フィールド上にはメガモンスターという大きな敵シンボルが登場することがあり、近くにいる他のプレイヤーと協力して戦闘できる。ターミナル駅などならたくさんのプレイヤーが集まるが、住宅街などでは都内でもソロ討伐になる場合が多い。
ウォークモードという歩きスマホ防止用のシステムが搭載されており、画面を見なくても勝手に敵と戦い、回復スポットに触れてくれる。

・2週間〜3週間くらいのスパンで期間限定イベントが行われている。例えばDQIのストーリー追体験イベントなど。
・季節によっては正月ならおせちを集めるとか、秋ならもみじのモンスターを狩るなんてものもあった。世界観ぶち壊しじゃね?とも思ったが、IIIの時代からジパングとかあったし別にいいのか…
・イベント中は大体強敵とされるモンスターが地図上に湧き、それらを倒すことで期間限定のアイテム等と交換できるポイントを稼ぐことになる。

◆課金要素
・いわゆるソシャゲにありがちなのだが、ゲーム内の通貨に相当するものがとにかく多い。「ゴールド」「ジェム」「マイレージ」「スラミチメダル」「限定イベント用メダル」。これらはすべて使い途が固定されており、ゴールドでジェムを買うというようなことは出来ない。
・この中で唯一直接リアルマネーで購入出来るのがジェム。無課金では入手機会は限られており、それだけに有用な使い途が多い。ふくびきに使う、インベントリ拡張に使う、などが主な使い途だろうか。
・HP/MP回復というもったいない使い方も出来る。実況YouTuberが躊躇なく回復に使ってて引いた。
・定期的にジェムは配布されているがその量は限定的であり、実質的な無課金ユーザーへのレベルキャップとなっている。

◆戦闘バランス
・キャラの強化には大きく分けて3つの要素がある。まずレベル、装備品、モンスターのこころ。この内レベル以外は運に左右されるところがあるので、総プレイ時間=強さではない。
・こころはモンスターが確率でドロップするキャラ強化パーツのようなもので、D〜Sまでの5段階のランクがある。同モンスターのものであれば低ランク同士を合成してSランクまで育てることが出来る。
・フィールド上にこころドロップ確定のモンスターが出現しており、そいつらを狙って寄り道や遠出をするのもいいだろう。
・その他「心珠」という追加パーツも途中で実装されたが、これまたランダムで生成されるものなので完全に運。

推奨レベル基本職40くらいまでの戦闘バランスは良好。スキルなど出来ることも少ないので、勝てなければひたすら歩いてLVを上げてボス撃破を目指す。ふくびきでちょっと強力な装備が出ると少し有利になったりとこの頃が一番楽しかった。
・40を越えると途端にレベルが上がりづらくなる。こちらの必要経験値に対して敵から得られる経験値が相対的に低いままなので必然的に戦闘回数が増えてゆく。
・それ以降で取得できるスキル類に魅力を感じるものも減ってくる。プレイ時間の大半がレベル上げになり始める。

・推奨レベル50以上の敵との戦闘は重課金の場合を除けばほぼ例外なく運ゲー化してゆき、ふくびきでどれだけ強力な装備を質、量共に揃えられているかがかなりのウエイトを占めるバランスになる。強いこころも非常に重要なので、レベルが高いという点はアドバンテージになり得なくなる。

・前述の通りレベル40以降からはキャラクタが強くなったという印象を感じづらい。「ドラクエ」というフォーマットには天井があるのだが、キャップをかけてそこに達するのを先延ばしにして引っ張っている印象がある。
・たとえば今のところ「ベホマラー」はプレイヤー側には使う手段が無いし、最強呪文の一角である「メラゾーマ」や「イオナズン」も期間限定ふくびきでしか入手する方法が無い。
・なので、「低スペックのキャラクターが運良く手に入れた装備頼りで強敵に挑むという構図が半年以上続いている状態である。
・上級職が実装された時は久々に楽しいな、と思った。だがコンテンツの天井は近いぞ、この先どうするんだ。

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長くなりすぎたので【後編】批判・愚痴編に続く。


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