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ビンテージサックスに人生狂わされた男の話。

相変わらずビンテージサックスの値段が高騰しています!
その値段はもはや完全にクレイジー。
それでも買ってしまう人がいるからこの状況に歯止めがききません。
まぁ、、僕の事なんですけどね。。

そもそもビンテージってそんなに良いの?

って人もいると思いますが音色の魅力において現代の技術をもってしてもいまだに越えられていません。

現代の楽器とのサウンドの違いは諸説言われていますが自分はやっぱり素材かなと思います。

ビンテージも現行品も真鍮(しんちゅう)や銀で作られていますが昔の方が良質な素材(あくまで演奏をする上での見解ですが。)を採掘出来たのだと。

で、当時の場所では今採掘出来ない。

他の場所で採掘した金属だと音の鳴り方が明らかに違います。

実際セルマーは2001年にビンテージのサウンドを再現するべく、当時の金属を調べあげ同じ成分、配合、設計でリファレンスモデルを発売しましたがサウンドは当時のものとは明らかに違うものでした。
同じ成分にしても採掘場(山?)が違えば音も違うので素材というのは奥が深そうです。

あるサックスの大御所先輩が「仮にヤマハやヤナギサワがマーク6を溶かして、それを自社用に組み立てたとしてもそれはマーク6の音になるだろう。」

と言ってたのが凄く面白かったです!
勿体無いけどちょっとやってみて欲しいなぁ。。笑
もうとっくにやってる可能性も充分ありますが!

素材の説明長くなっちゃった。。

ビンテージといってもセルマーSBA、markⅥやⅦ、キングsuper20、ブッシャー、コーン等それぞれ音色や吹き心地に魅力があります。

が、日本に良い個体はだいぶ減ってきた感があります!

理由は色々ありますが、ここ最近は中国人の爆買いが大きいですね。
爆買いは家電だけではなかったのです!

これはヴィンテージを取り扱っているお店の人も証言しているし、僕も中国の方が爆買いしているのを度々目の当たりにしています。
(僕はそれを羨ましそうにずっと指をくわえて見てましたw)

今までは日本の誰かが買ったり売ったりを全国でグルグル繰り返していたのでヴィンテージのトータルの本数はそんなに減らなかったと思うんですが、海外からのバイヤーが相手だと減っていくでしょうね。

爆買いの目的は中国製サックスの製品開発の研究(解体含む)、転売あたりでしょうか。普通に使う場合もあるでしょうけど。

爆買いを咎めるつもりはありません。
かつて日本もアメリカから爆買いしたわけですからね。。(ありがとう!)

なのでヴィンテージ買うならそろそろラストチャンスかなと思ってます。
最近は僕の体感だとヴィンテージを多く取り扱ってるお店で良い個体が1本あるかないかという感じです。

自分の今持っているシックスのアメセル12万番台は試奏した時、その場にいた人達全員で(店員さん含めて)「〝あの音〟がするねー!」と盛り上がりました。

沢山のサックスのレジェンド達が使っていた楽器の音を何気なく聴いているうちに「サックスといえばあの音!」みたいに認識していたようです。

この楽器を買った一番の決め手は「音楽に詳しくない人が聴いても分かるぐらい良い音」がしたからです!

今までの楽器やマウスピースを選んだ時は・・あぁ、恥ずかしながら今思えば楽器に詳しい、特定の人にしか分からない程度の違いでちょっぴり良い音がして喜んで買ってましたがこのシックスはベクトルが違いすぎましたね。

この楽器はそっと息を吹き込んでもベルの下、右手の方で音の振動を感じる事が出来ます。
本当に素晴らしいビンテージはこういうところで〝素材の良さ〟を体感する事が出来ます!

買う買わないは置いといて、状態の良いビンテージを吹くと自分のセッティングや奏法にも気付きを与えてくれるので興味があったら探してみてください!

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