長時間露光が生み出す世界
みなさん、『長時間露光』というコトバをご存知でしょうか。
カメラ知識に長けていたり、一眼レフカメラを長く使っている方なら、
一度は聞いたことのある単語でしょう。
ざっくりいうとカメラのシャッターを開けっ放しにして、
被写体(風景)を撮影し続けることをいいます。
星空の写真で無数の星が曲線を描いている写真が好例でしょう。
動くものは線となって写しだされます。
【箱根湯本駅】Canon EOS Kiss X7i f/22 "30 ISO100 18mm
このように、30秒シャッターを開けっぱなしにして、
箱根湯本駅のそばを走る国道1号を撮ると、
走行しているクルマは写らずにランプが光線となって写り、
停車しているクルマや列車はそのまま写っていることがわかります。
こういったクルマのライトがつくる光線の写真、
みなさんも一度はどこかで見たことがあるでしょう。
【厚木駅】Canon EOS Kiss X7i f/16 "20 ISO100 55mm
電車のテールランプが赤い線となって、レールに沿って写っています。
揺れが少ない電車ではこのようにキレイに光線を撮ることができます。
また、信号機はあたかも赤と青が同時に点灯しているように写ります。
【厚木駅】Canon EOS Kiss X7i f/25 "20 ISO100 24mm
また、長時間露光は動くものを線で表現するだけでなく、
夜間の鮮明な写真を撮るためにも有効です。
夜間の撮影では『ISO(イソ)感度』と呼ばれる、
暗所において被写体を明るく映すための機能が働きますが、
その値が大きすぎると写真全体にノイズが発生してしまいます。
そこで、ISO感度を最小限にして光を多く取り込む長時間露光で撮影し、
ノイズの少ない鮮明な写真を夜間においても撮影することが可能です。
長時間露光が生み出す世界、少しでもお分かりいただけたでしょうか。
一眼レフなど、長時間露光ができるカメラでさまざまな風景を撮り、
おしゃれで魅力的な一枚を撮ってみてはいかがでしょう。
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