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『短歌人』2021年07月号掲載五首

木蓮が散らす花びら重なりて足すべらせる上りの道で

花が咲くイロハモミジは甘からむメジロの二羽が啄んでをり

はらはらと花びら散らす木蓮の林は乳白色の神殿

突然の桜ふぶきにどよめきの声 ひとびとをひとつにしたり

明かり消し闇のおとなひ待ちゐたりひとり夕餉の席にすわりて