見出し画像

悲嘆の門。

読み終わりました。読み進めるうち、ファンタジー色がみえてきて、英雄の書の流れを汲むものだとわかり、少し残念な気分になりました。でも、特殊な能力を持つことによって見える世界が現実の世界をどう解釈し昇華するかという、作者のできる限りの抗いのようにも感じます。合わせて、怨みや苛立ちを解消しようとすることで、知らずに育ててしまう魔物がある事を知るようにと言葉を扱う作者だからこそ自戒を込めて語っているのかとも思いました。酷い事件が多く、嫌な気分に支配されてしまいそうだけど、巻き込まれず、しかし無視することなく、生きなければならないのですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?