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客寄せ踊り~百年顧客2 in LIVE A FOCUS@ひ録:わらの手
客寄せ踊りと言う言葉は、
実はあまり好きではありません。
しかし、適当な言い換え言葉がないので、
客寄せ踊りと言う言葉を使います。
※ 客と言う呼び捨て方が好きになれません。
お客とかお客様なら我慢できるのですが・・・。
しかし、お客寄せ踊りやお客様寄せ踊りでは、
語感的に間が抜ける感じがします。
待ちの商売である眼鏡屋は、
お客様に来店していただけなければ、
商売になりません。
もっと単刀直入(は痛い!)に言えば、
売上がなければやっていけません。
経営者なら給料が払えません。
従業員なら給料が貰えません。
または、減ってしまいます。
だからこそ、日常業務で無意識にしている事が、
実は有効な客寄せ踊りになる事になるのです。
以下はすべて、実話、経験談です。
文字数2,616文字。挿画4枚。
1. お見送りも客寄せ踊り
![](https://assets.st-note.com/img/1695691463859-jlxxy9MIdS.png?width=1200)
あなたのしているお見送りは、
何のためにしているのでしょうか?
どのようにしていますか?
カウンターの中で?
カウンターを出て?
インショップなら、フロアの外まで?
路面店ならドアの外まで?
この資料では、お辞儀の角度は取り敢えず取り上げません。
![](https://assets.st-note.com/img/1695691265455-rwrgO3Nn2y.png?width=1200)
1991年公開の「就職戦線異常なし」と言う映画があります。
監督:金子修介。主演:織田裕二。
試験官? からお辞儀の角度を咎められた主人公の織田裕二が、
こう言い返します。
「だってボク、分度器持ってませんもん」
またしても脱線しました。
閑話休題(それはさておき)。
お見送りは、購入したお客様への感謝の気持ちを伝える。
それだけではありません。
またのご来店をお待ちしております。
その気持ちを伝える。
それだけではありません。
インショップなら、フロアの外まで。
路面店なら、ドアの外まで。
手の空いているスタッフがいれば複数で。
そこまですれば、お客様への感謝の思いが伝わり、
お客様も、またこの店に来よう、買いに来よう。
その気持ちのダメ押しになることでしょう。
でも、外まで出てのお見送りは、
それだけが目的ではありません。
店の前の通行人は、それを見てどう思うでしょうか?
馴染み客なら、この店は相変わらず丁寧な接客をしている。
そう思っていただけるでしょう。
そうでない通行人は、この丁寧な店は何屋さんだろう?
眼鏡屋か・・・。
その通行人の記憶に、どこまで残るかは分かりません。
ただ、眼鏡を作る、作り替える必要が出来た時、
思い出して貰える可能性はあります。
眼鏡屋とは、待ちの商売です。
チラシや広告だけが宣伝材料ではないのです。
お見送りは、お帰りになるお客様へ、感謝と再来店を
アピールするだけでなく、新規客を誘客する手段なのです。
そう考えると、お辞儀の角度も自ずと決まってくると思いませんか。
ドアの外でお辞儀。お客様が視界から消えたら、軽く会釈して店内に戻る。
因みに、ある住宅展示場のモデルハウスから帰る際、
最初の曲がり角まで20メートルほどありました。
曲がる直前、ふと振り返ったら、担当者ふたりがまだ立っていて、
お辞儀をされました。接客業を長くやっていても、その姿には
感銘を受けました。
お見送りも客寄せ踊りなのです。
2. 窓拭きも客寄せ踊り
![](https://assets.st-note.com/img/1695693981034-EUKp4hOhAA.png?width=1200)
路面店なら、晴れた日はお店の外から窓拭きをしましょう。
霧吹きとスクイージーと雑巾を用意して。
眼鏡屋に限らず、お客様にとって店内は、
言葉は悪いですがお店の狩場です。
中に入ったら、あの手この手で買わせようとするのではないか?
そういう懸念を抱く方もいます。
でも、お店の外は違います。
自分から近寄って質問しやすいし、
いざとなれば逃げる事も容易です。
会話して気に入って貰えれば、お客様自身の意思で、
ちょっと見せてと店内へ入ってくる事もあります。
第一、眼鏡に興味関心のない方が、眼鏡屋のスタッフに
話しかけると思いますか?
仮に話しかける人がいなくても良いのです。
近隣のお店の方や、通行人から悪く思われる事はありません。
以前いた店の隣は、オーナーさんの店でした。
時間があるので、要するに暇なので、
天井の蛍光灯を拭いていたら、
それを見かけたオーナーの娘さんが
わざわざ店に入ってきて感心したように言いました。
「商売熱心ね」
窓を拭くのも、蛍光灯を拭くのも、商売熱心の証になる。
そう気付かされた事例でした。
窓拭きも客寄せ踊りなのです。
3. フレーム拭きも客寄せ踊り
![](https://assets.st-note.com/img/1695694938841-LFXYBX7czl.png?width=1200)
事務仕事がない時は、カウンターを離れ窓際でフレームを拭きましょう。
下を向いて拭く姿勢になりがちですが、時々フレームを上にかざして、
デモレンズの汚れが取れたかなポーズも必要です。
もし、通行人と眼が合ったりしたら、軽く会釈します。
お馴染みさんかどうか、関係なくです。
お店の前を通る人はみなお客様。
それくらいの気持ちが必要です。
これも、実話です。
ある日、ある時、窓際でフレームを拭いていて、
ある通行人の年配女性と眼が合ったので、会釈しました。
そのまま通り過ぎると思ったら、本当にほとんど直角に曲がって
店内に入ってきたのです。
それからは、あれよあれよと言う間に、
フレーム選び、検査、レンズのご案内、精算まで進みました。
最後に、こう言われました。
今日、眼鏡を作るつもりはなかったけれど、
お店の前を通ったら、あなたと眼が合ったので入って来たの。
今日、眼鏡を作るつもりはなかったけれど・・・。
近日中に作る予定だったのでしょう。
眼が合っただけなのに、近日中の予定が今日の注文になった訳です。
こんな事もあるんだ。窓際でフレーム拭きもバカにならないな。
そう言う得がたい経験でした。
何年も経って研修担当になってから、この経験談を
新入社員のフォロー研修でしました。
次のフォロー研修の近況報告で、
ある新人が同じ経験をしたと話してくれました。
ああ、この話は再現性があるのだと意を強くしました。
窓際のフレーム拭きも客寄せ踊りになるのです。
蛇足です。
ある年配の女性客の方は、最初から攻撃的でした。
何でかな? 何か失礼な事を言ったりしたりしたかな?
と思いつつ、何とか受注に漕ぎ着けました。
最後に、その方が言いました。
昨晩、結婚する気配のない息子と大喧嘩になった。
その息子とあなたの顔が似ていたので、
ついついキツい言い方になってしまった。
ゴメンナサイね。
「ああ、そうなんですか◯◯さん。それは、それは・・・」
(勘弁してよ、お客さん!!)
すべて実話です。
良い事例も悪い事例も、自分には何か
呼び込む力があるのでしょうか? (゚´Д`゚)゚。
以上「客寄せ踊り」
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