rei氏の「三色チーズ牛丼」記事のチェリーピッキングに突っ込む part2、もしくは、自閉症男女の過男性化/中性性をめぐる議論を読む

## 前回記事の要約:

前回記事は、rei氏の「何故我々はチー牛顔なのか?」で引用された記事のひとつがチェリーピッキングではないか、という指摘でした。

06/17追記: rei氏ですが、コメントアウトで、記事内容はそのままに引用論文を差し替えたみたいです(私以外にも指摘した人がいたのだろうか)。以下、原文ママです。「リンク先が間違っている」…???

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3245359/ (論文b)※(2020年5月27日、リンク先が間違ってるとの指摘があり修正。元リンクはコメント欄にて)

## もう一個の引用記事についても指摘があった

TLでこちらを教えていただいて、気になったので、もう一つの元記事も読んできました。これは発達障害当事者的に気になるところ。ご紹介ありがとうございます(rei氏、@otama_jacksy氏、@jisima123氏宛)。

## rei氏による要約

また発達障害男性の顔つきが「男らしくない」事に関して、環境の影響を示唆する研究もある。恐らくこの記事を読んでる方の半分ぐらいは心当たりがあるだろうが、発達障害男性は1般的に幼少期から仲間外れにされたり、暴行されたり、虐待や親の過干渉に晒されやすい。こうしたストレスはストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを高くし、コルチゾールのレベルが高くなることでテストステロンが低下し、テストステロンが低下する事で性的2形が不完全に形成される可能性が示唆されている。

何故、我々は三色チーズ牛丼顔なのか?


## 元記事の内容

こちらの記事です。

ざっくり要約すると、こういう話だと思います。

- 自閉症の少年少女には過男性化した顔立ちが認められ、この度合いはソーシャルスキルの困難性と比例している。

- 別の研究結果では、ASD女性は成人後、両性偶有的傾向を強く持つが、ASD男性は定型発達男性と大きな差が認められないことから、ASD男性の成長における男性化はASD女性よりもわずかになると考えられる。

上記のnatureの記事に関していうと、発達障害男性の顔つきが「男らしくない」という結論ではありません。なのでrei氏はこの記事についてもチェリーピッキングをやっています。

ただし、この研究における「ソーシャルスキルの困難が強いほど顔立ちが過男性化する」という結論は、主にASDの少年少女を対象としたものなので、@otama_jacksy氏の指摘もちょっとちがう。

以下、読みながら、ちょこちょこ抜粋していきます。
(結論は先に書いちゃったし、ちょっと調べ物を頑張り過ぎたのでここから投げ銭ゾーンにさせてください)(専門記事は結論が白黒はっきりしないから訳しにくい)

A number of studies have examined the hypermasculinisation account in neurotypical adults selected for high and low levels of autistic-like traits, revealing inconsistent findings.

ここから先は

3,052字 / 2画像

¥ 300

応援されるとげんきになります。わふわふー。