【メタバースはオワコン?】大手Web型メタバースサービスの特徴とメタバース業界の現在地を解説
※本記事は弊社が運営するPodcast番組「メタバースなう by Urth」の
【第3回:メタバースはオワコン?Webメタバース業界の今後】の内容を
記事化したものになっており、対話形式で読みやすい形になっております。
数年前、Metaの名称変更などで注目を集めたメタバースですが、近年では一時的に熱が冷め、幻滅期に入っていると言われてきました。
「オワコン」として扱われることも少なくありませんでしたが、実際のメタバース業界の現状はどうなっているのでしょうか。
特にWebメタバースに焦点を当てながら、最新の動向を解説していきます。
記事で伝えたい3つのポイント
それぞれ特有の強みが存在する大手Webメタバースサービス
メタバースはブームの段階を終え実際に事業で活用されるフェーズに移行
アルファ世代との接点を持つ手段としてWebメタバースは有効
「Cluster」はSNS型サービスを中心に展開、今後Web型でもサービス拡大
高橋:
前回のおさらいですが、メタバースサービスには大きく分けて、
SNS型メタバースと、私たちが提供しているようなWebメタバースの2つの類型があると説明しました。
今回はその中でもWebメタバースに焦点を当て、田中さんに業界動向をお聞きしたいと思います。まず、Webメタバースを提供している企業として、どんな企業が挙げられますか?
田中:
Webメタバースに関しては、「Cluster」さんやNTTさんの「DOOR」、そして弊社の「metatell」が代表的です。
高橋:
それぞれの企業について、どんな特徴や強みがあるか教えていただけますか?
田中:
Clusterさんは、SNS型メタバースを提供してきた企業ですが、最近はWebメタバースにも進出しています。
技術的にはUnityを使っていると思いますが、今年中に「Unity6」が発表され、Webブラウザで動作するようになることが大きな変更点です。これにより、スマホ対応が進み、Webメタバースの提供がさらに広がると予想しています。
無料でメタバースが作成可能なNTTコノキューの「DOOR」
高橋:
なるほど、Clusterさんが業界を牽引していると。では、NTTさんの「DOOR」についてはいかがでしょうか?
田中:
「DOOR」は2020年頃から始まったサービスで、オープンソースの「Hubs」を基に提供されています。無料で空間を作れるのが大きな特徴です。
今年「Hubs」の公式サービスは終了しましたが、「DOOR」は引き続き無料で使える数少ないツールです。自治体や個人が自由にメタバース空間を作ることができる点が強みです。
カスタマイズ性とセキュリティ面で強みを持つ「metatell」
高橋:
NTTさんらしい、誰でも使えるサービスですね。では最後に、弊社の「metatell」についても紹介をお願いします。
田中:
「metatell」も2020年からスタートし、同じく「Hubs」をベースにしていますが、弊社ではカスタマイズが可能な点が他社との違いです。
セキュリティ面にも配慮しており、法人向けに特化したサービスを提供しています。自社サーバーでの運用も行っており、安定したサービスを提供できるのが強みです。
高橋:
同じWebメタバースでも、各社の特徴や強みが異なるのですね。
田中:
はい、その通りです。
オワコンと言われたメタバース業界の現在地
高橋:
最近はAIやChatGPTなどが話題ですが、メタバースが「オワコン」になりつつあるのでは?という声もあります。
そのあたり、田中さんのご意見をお聞かせください。
田中:
確かにメタバースは一時的にブームがありましたが、現在はそのピークを過ぎたと感じます。
しかし、事業に有効に活用されるメタバースは依然として成長しています。特に、弊社のように具体的なビジネスに結びつく事例が増えています。
高橋:
つまり、ブームは終わったけれど、実際に事業に活用されるフェーズに移行しているということですね。
田中:
その通りです。メタバースもAIと同じように、導入するだけで成功するものではなく、事業にどのように結びつけるかが重要です。
今は「実装期」と呼べる段階で、ここで成功する企業が今後のメタバースを牽引するでしょう。
アクセス性を強みとして若年層を中心にWebメタバースは存在感を発揮
高橋:
Webメタバースの今後についてもお話しいただけますか?
田中:
Webメタバースは、主にアルファ世代(10代、20代)との接点で活用されています。新卒採用や自治体の窓口機能など、多くの事例があります。
また、教育機関でもアプリのインストールが不要なWebメタバースが重宝されています。
高橋:
なるほど、採用や自治体、教育など、さまざまな分野での活用が期待できますね。
田中:
はい、今後もさらに多様な使い方が生まれると思います。
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