ネクタイのアイロン掛け~基本と応用~
ネクタイは状態が重要です。
ちょっとした傷や汚れくらいなら大丈夫!
…というわけにもいかないのがネクタイなんです。
もちろん、売れないわけではないのですが、相場よりも売値が著しく落ちたり、急に回転が落ちるということがあります。
では、シワはどうでしょうか?
これはアイロンで伸ばせば問題ないものですよね。
ただ、経験上、そう考えてくれる購入者よりも気にする購入者の方が多いんです。
実際に発送前に綺麗にシワを伸ばしたものの、到着時に
『長時間折りたたんでいたのでは。生地が伸びてる』と言われたこともあります。
返品してもらい確認しましたが、発送中に付いたシワのことでした。
もちろんアイロンで直すのは一瞬でした。
この場合は発送中にできるシワの為、しょうがないので、説明欄に発送中にシワができてしまう可能性があることを記載しておくと良いです。
シルクはシワが付きやすいのですが、シワがあることで保管状態の悪さを疑われたりすることがあります。
また、どれだけ綺麗な写真を撮っていても目立つシワがあれば、台無しです。
ただし、ご安心ください!
シワは簡単に取れます。まずはシワ取りの基本を覚えてください。
①必要な道具
まずは道具ですが、アイロンと当て布が必要です。
当て布はハンカチのような物で問題ありません。
特別これが良いというのはないんですが、自分は娘が使っていた物を当て布にしています。笑
ネクタイは直接アイロンを当ててしまうと芯地を傷めてしまったり、表面にテカりが出てしまいます。
必ずネクタイの上に布を敷いて、その上からアイロンしましょう。
また、アイロンはスチームアイロンが必要ですが、霧吹き(100均で売っているスプレータイプのボトルでOK)があれば問題ありません。
②シワを取る手順
1.アイロンを温める
2.ネクタイの上に当て布を乗せる
3.伸ばしたい部分に霧吹き(1、2回)で濡らす
※当て布の上から。
4.アイロンをかける
たったこれだけで、シワを取ることができます。
強く押し当てたり、押し当て続けるのではなく、サッとかけるくらいでちょっとしたシワは簡単に取れます。
1回で取れなくても何度かアイロンすることで取れます。
強くプレスしたり、当ててる時間が長いとテカったりネクタイ自体を痛めてしまうので注意してください。
以上がシワを取る方法です!
…って、これで満足してませんか?
いざ写真を撮っていると、売る側が気にしていないシワが写っていることが多いです。
特に、生地が重なっていたりする部分は上からプレスすることで、逆に折り目のように線状のシワができる場合があります。これはタグや小剣通しが下にある時もその上からプレスすることで、真っすぐ伸びずにシワになります。
そういったシワも取ることにより、写真に写ったネクタイは美しく、実物を手に取った購入者さんにも満足していただけると思っています。
ただし、そんなに細かい部分までアイロンしてたら、時間もかかるし、何より面倒!という方にはおすすめしません笑
③表面の小剣通し部分にシワを作らない方法
小剣通しやタグが裏面にある為、その上をアイロンすることで、表面が一部盛り上がるような状態になる場合があります。
せっかくなら表面はビシっと真っすぐ伸びた状態が良いですよね。
方法は本当に簡単です。
小剣通しの厚さ以上の物を2つ準備してください。
その二つは同じくらいの高さが良いと思います。
例えば、不要な本やある程度分厚いノートでも良いです。
その二つを置き、小剣通しの幅だけ隙間を空けます。
その上からネクタイを置き、下にある二つの本等が小剣通しを挟むように位置を整えます。
後は当て布をして、その上からアイロンをすることで真っすぐ伸ばせます。※本等にアイロンの熱が伝わりますので、その点ご注意ください。
④裏面の生地が重なる部分のシワ取り方法
特に剣先付近(かんぬき止め付近)は生地が折り重なっている為、線状のシワがくっきりとできている場合があります。
これは上から何度アイロンをしても取れません。
その為、厚紙等を用意し、剣先側から折り重なっている生地の中に入れてください。厚紙(台紙)は入るように適度な大きさに切ってください。
生地の中に入れるとかんぬき止め部分に引っかかるので、自分は先の方を細くしています。
細長い台形のような形だと色んなサイズに合わせることができます。
後は当て布をして台紙を入れた所に部分的にアイロンを当てるだけです。
⑤表面の中央にできる線状のシワを取る方法
ネクタイによっては裏面を見ると、左右で厚さが違います。
その状態で、表面をアイロンすると中には薄っすらと中央に線状のシワが付いてしまう場合があります。
これも③や④と同じ理屈です。
④で使った台紙を厚みが薄い方の下に入れてください。
左右の高低さをなくした上で、表面をアイロンすることで軽減されます。
以上のように、少し考えると理屈は分かっていただけるかなと思います。
手間ですが、ちょっとしたことで、状態の良さが伝わったり、悪い評価を防ぐことができるかもしれません
どんな方法でも良いので、ネクタイの状態は購入者視点でしっかりと確認していただければと思います。