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【議会解説】大阪市会 令和4年9月22日 市内禁煙関係

大阪市会の令和4年9月22日分より、前田かずひこ大阪市議による大阪市内の路上喫煙禁止についての質疑を説明します!

大阪市では大阪関西万博に向け、市内の屋外禁煙を打ち出しています。
以前は繁華街の一部だけでしたが、2025年1月をめどに市内全域に広げるというもので、これまでのように屋外でスパ~とはいかなくなるのです。喫煙家の皆様ご注意を!

この取り組みの実施状況について、自民党の前田和彦市議より質疑がありました。

喫煙所整備推進チームの立ち上げ

環境局街美化担当課長によれば、喫煙所の整備につきましては
弁護士、学識経験者、市民団体の代表などの外部委員から成る路上喫煙対策委員会で審議いただくとともに、環境局と区長の代表からなる喫煙所整備推進チームを立ち上げて取り組んでいるとのことです。
大阪市では違反者に過料を課し、相当数の喫煙所を設置するというのですが…

が、北区では5年間で喫煙所設置ゼロ

ところが、前田市議の北区では、この5年間1つも喫煙所を設置できた事例が無いのだといいます。
前田市議は「つまり市の持っている土地であるとかの、市が探し当てられる場所というのはもう限界があるのではないか?」と問題提起をします。

「委員御指摘のとおり大阪市の管理地だけでは喫煙所の確保は難しいと考えております」と市側も認める事態です。
本気で取り組む気があるのでしょうか?万博までの期間を考えるとあまりにも遅い対応に思います。

必要な喫煙所数って算出してるの?

さらに前田市議からは「まず市として喫煙所の必要数を算出しておかねばならない」と当然の指摘がありました。

市の街美化担当課からの答えは「喫煙所の必要数については、昼間人口、鉄道の乗降客数、喫煙率などを参考に候補地を選定していく」との答えでした。
つまり現時点では必要数すら想定が無いというのです。

この必要な喫煙所数の想定すら無い状態で、いくら地域と話しあっても実効性のある議論には進まないでしょう。まずはここをはっきりさせる必要があるはずです。
民間地を借りる話以前の段階では?

東京の各特別区では補助金で喫煙所増やしている

前田市議から、東京もまた東京オリンピックでの取り組みで路上喫煙禁止が進み、そちらでは補助金を出して民有地に喫煙所を整備しているという話が明らかにされます。

東京都では、全国に先駆けて路上喫煙対策の取り組みを実施している千代田区や港区をはじめとして
多くの特別区で民間事業者が公衆喫煙所を設置する場合の助成制度が拡充しているそうなのです。

具体的には屋内及び屋外の喫煙所設置にかかる初期費用を、千代田区は700万円、港区は1000万円を上限として、助成率100%の補助を行っているそうで、急ピッチで体制を整えさせた様子がうかがわれます。

さらに維持管理費用についても、千代田区で月22万円、港区で12万円を上限として助成があるというのです。

凄い額で驚きですが、ここまででなくともなにがしかの補助はなくては、おそらく今後も喫煙所設置は進まず、路上喫煙禁止は絵に描いた餅になりかねません。
五輪がそうであるように、万博において、喫煙に厳しいことが常識の国々から人を招くならば、路上喫煙対策は必要な施策ではないでしょうか。

我々昭和生まれには、路上で喫煙してるおじさんは普通の光景ですが、海外では実はそうではありません。
昭和時代の駅のトイレに痰壺が置かれていたのをよく目にしましたが、いまアレがあれば驚きですよね?
海外から見ればそういうところがあるはずで、少し経てば日本でもそんな感覚になるのかもしれません。

結局、松井市長本気で路上喫煙対策する気あるの?

松井市長と言えば、ヘビースモーカーで知られます。ですが、その松井市長自らこのような路上喫煙対策打ち出したことは評価されるべきでしょう。
ですけど、その実態が遅々として進んでいないでは、その本気のほどが疑われます。言っただけですか?と。

言うだけなら簡単です。路上喫煙禁止するなら、喫煙所の整備も同時に行われるべきです。
松井市長は公用車内で運転手の受動喫煙も考えずに日々お吸いなのかもしれませんが、一般庶民の喫煙者へも配慮してはいかがでしょうか。

ぜひ真剣に取り組んでいただきたい課題です。


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