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ハイテクの新製品や新サービスの販売には特徴があります (キャズム理論)

米国の組織理論家で経営コンサルタントのジェフリー・ムーア氏が提唱したキャズム理論によるとハイテクの新製品や新サービスの見込み客は2種類に分かれます。

リスク重視型 : 全体の80%以上で販売に時間が掛かる
リスク歓迎型 : 全体の20%以下で即断即決してくれる

そして新しい商品やサービスが世の中に出るとその 普及段階によってその商品を買う顧客のタイプが異なります。
Innovator     ┅ 革新性を最優先する
Early Adaptor ┅ 先行ユーザーの事は気にせず良さそうだと思ったら買う
Early Majority  ┅ 先行ユーザーが使ってみて良さが証明されたら買う

それ以外の人は買いません。この事から新製品が出た時にはまず、リスク歓迎型の人に売り始め、一通り売った後でリスク重視型の客に売る事が必要です。この仕組みや順番を知らないと、いつまで経ってもリスク重視型の客は買ってくれません。両者の間には『キャズム』と呼ばれる普及する為の大きく深い谷があります。

そして多くの新製品がこの谷を越えられずに消えていきます。これがキャズム理論です。このキャズムの谷を越えるには、まず自分たちの現在の立ち位置を知る事が必要です。そして顧客のタイプに合わせてアプローチの方法を研究・実行します。

また最初から広い市場を狙うのではなく出来るだけターゲットを絞ってそこで成功し、少しずつ範囲を拡げていくことです。この理論が当てはまった例としてメルカリやチェンジ、ネスカフェのアンバッサダー等があります。

店舗営業やTVショッピングの定番心理作戦

自分が使うかどうかは別として、巷には消費者を誘導する心理テクニックがいくつかあります。

① 限定品効果
貴重で入手しにくいという理由だけで人はそれに過剰に価値を見つけ、魅力を感じます。
『限定1000個です』『数に限りがありますので、お早い目に』
また特典を付けて限定性をより高める『2セット購入で送料無料』『今ならこれが付いています』

② 皆と同じ行動を取りたがる
『ただ今申し込みが殺到しています!ご注文はお早めに』『世界中が泣いた感動作』
『○○部門第一位』『売り切れ店続出』

③ 極端性回避心理(松竹梅)
商品に値段を付ける時、松・竹・梅の3つのランクを作り、真ん中の竹を選ばせる。
鰻重の場合、3500円は高いし贅沢だ、1500円は安いけどせっかく鰻重を食べに来たのだから┅と頭を巡らせて、結局無難な『竹』を選んでしまう。お客に自由に選ばせているようで、実は店側が誘導している。

④ 決定回避の法則
壁中に無数の料理メニューが貼ってある食堂や居酒屋をよく見かけます。あんなにたくさんの料理をさばけるのだろうかと思うかも知れませんが、実は注文されるのは『今日のランチ』や『今日のおすすめ』『盛り合わせ』といったメニューが一番売れます。

メニューが多いと人は面倒になってつい定番料理を頼みます。

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