口語 養生訓 よみ解き塾

貝原益軒 原著 松宮光伸 訳註 
口語 養生訓 日本評論社.2000.より引用

第二章 飲食 より
102.食後は心おだやかに

怒ったあと、すぐに食事をしてはならない。食後、怒ってはならない。憂えながら食事をしてはならない。食べたあと、憂いてはならない。

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 2024年、明けましておめでとうございます。
新しい年に、この養生訓が目に留まった。今年の意識のフォーカスのひとつにしたいと思う。
 食事をするときの心持ちについては、以前から感じていたが、養生訓にも書かれていたのだなあ、と発見し、うれしく思う。どんなに美味しいものが準備されていても、自分も、また一緒に食べている人も怒っていたり、不機嫌であったら、この食卓で並べられている食事は、色褪せてしまう。もっと言うならば、消化は確実に良くない。胃腸の働きが滞ってしまう。消化されるときには、通常副交感神経が優位になっているが、怒っていたり、不機嫌なときには、交感神経が昂っているだろうから、副交感神経は影を潜めてしまい、働く出番を失ってしまっているのだ。食事からは、身体へのエネルギーや栄養だけでなく、こころも同じようにエネルギーや栄養をいただいているのを、この養生訓からあらためて感じています。
 美味しい食事を観て、食べている人との空間を味わいながら、自分の心持ちがどうかを考えて、今食べるべきかどうかを、一旦立ち止まって、感じてみてから、食べるかどうかを判断したい。
 また、食事をしているときには、一人の食事のときにも、誰かと一緒のときにも、心穏やかに感謝をしながら、ありがたいご馳走を堪能したいと思う。
 
今年も、身体について、感じたことをnoteへ投稿していきます。
どうぞ、皆様にとっても良い年でありますように。


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