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素晴らしい本との出会い(2022Vol.3)

『清明 ー隠蔽捜査8ー』(今野敏) [新潮社]

数年前に当時のボスから勧められた『隠蔽捜査』シリーズ第八弾。
原理原則を大事にしながら、官僚組織の中で奮闘し、現場の方々を結果的にうまく巻き込み、難事件を解決していく。

今回の舞台は神奈川県警の刑事部長に配属された直後に発生した死体遺棄事件。このシリーズの中心にある官僚組織との対峙は相変わらず面白く、現場を動かすためにうまく現場にも配慮する姿勢はリーダーシップの学びにもなる。公安、県警OB、華僑など、一筋縄ではいかない相手も、正義感や原理原則、相手目線にも立ったコミュニケーションでうまく取り込み、リーダー自ら課題解決を前へ進める。小説としての面白さだけでなく、リーダーシップやコミュニケ―ションの気づきにもなる、そんな面白さがたまらない。

このシリーズを読むのは久しぶりで、わくわくしながらあっという間に読み切りました。今回は少しさらっとして、上手くいきすぎてるのかなとも思いましたが、新しい部署での人間関係の構築や関連部署の動かし方、家族からの気づきや示唆など、様々な角度から楽しめて、一気に読んでしまえる面白です。

ビジネス書や自己啓発本ではないけれど、原理原則の大切さやコミュニケーションや課題解決のために周囲をどう動かすかを学ばせてくれる『隠蔽捜査』シリーズは、とても面白くておすすめです!



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