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「TOKYO NIGHT PARK」 関取花さん対談 HIROBA編集版 後編

HIROBAの連載「はなさんさん」でもおなじみの関取花さんを迎えたJ-WAVE「TOKYO NIGHT PARK」の対談。
映画主題歌として書き下ろした「あなたがいるから」と自身初となるエッセイ本「どすこいな日々」を通して語られる書くことの難しさ、そしてポジティブな変化とは?
前後編のHIROBA編集版としてお届けします。

【後編】らしさって、なんだろう。

水野 ここで、メールを一通ご紹介します。

ラジオネーム 七色さん
よっちゃん、こんばんわ。考えてほしいこと。
それは「自分らしい」「自分らしさ」「◯◯らしさ」とは?ということです。それは誰が決めることなんでしょう?いきものがかりらしさ、ご本人たち?いきものがかりをよく知っているファンの方たち?よっちゃんが思ういきものがかりらしさ、ファンが思ういきものがかりらしさ。そういう「らしさ」って、なんだろうと。
考えれば考えるほどわからなくなって、挙句、自分らしさも自分でわからなくなってしまいました。
よっちゃんは「らしさ」について、どう思いますか?

関取 自分らしさ…。

水野 私らしくないなぁとか、葛藤したことはありますか?

関取 ありますね。ある側面も私らしさのひとつだと思うけど、そこだけをフォーカスされるのは違うなと。自分らしさって…なんだろう。「自分が好きな自分」が、「自分らしい自分」だと思いますね。

水野 自分らしさは、保てていますか?

関取 昔は自分が大っ嫌いだったんですけど、最近はわりと常に「今が最高!」と思ってますね。

水野 強っ!その時点の自分を受け入れていく感じですね。

関取 そうなりました。けっこう変わりやすいタイプなので、過去に囚われているとすごく鬱陶しくなってきちゃって。

水野 なるほど。

関取 自分以外の人に「花ちゃんらしさとは、こうだ」と、ある種のイメージを持っていただいているんだろうなという場面にぶち当たる機会が増えるにつれ、「私、今そうじゃないんだけどな」っていう移り変わりの速さも感じて。確かにそれは2カ月前の私だけど、この2カ月でもう変化してるし、みたいな。

水野 3カ月前のラジオでマイブーム聞かれたな、みたいな。

関取 そうです(笑)。自分を信じて、自分が自分を導くしかないと決めてからは、常に今の自分がいいと思えますね。

水野 最近よく思うのは、自分とか、自己とか、らしさのようなものって結局、自分で決められないというか。相手からどう見えるか、他者からどう見えるかとか、その場でどうあるかとか。総合的なものだなと。

関取 そう思います。意外と能動的に「私らしさとは…」と言えなくて。

水野 はい。

関取 何かを決断するときとか、自分を肯定するときは、YESから始めなきゃいけないような気がするけど、意外とNOから自分らしさを見つけられると思っていて。アレンジとかもそうで、このイントロを弾いてほしいとか、このベースラインを弾いてほしいという絶対的なものはないけど、実際にリハに入ると「これは違うな」っていうのがわかる。「これは違う」「もうちょっとこう」というのを突き詰めていくと、最終的に私らしい作品と思えるようになってきて。

水野 だんだんと輪郭ができてくるような。

関取 そうです。

水野 それは面白いな。

関取 水野さんはどうですか?

水野 いやぁ、いきものがかりらしさは本当に大変!

関取 3人いますしね。

水野 そう。成長する速度もタイミングも違うし、ステージに立っていても同じものを見てないと思うし、やっぱりグループってそれぞれ違う。うーん、難しいなぁ。

関取 水野良樹らしさはどうですか?

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