さよなら夏の日

若き日の思い出

　今から30年以上も前の話です。当時私は公認会計士を目指していた時がありまた。なんでも3回まで、と自分で決めていた頃です。3回目の最後の挑戦の年の合格発表の日のことです。やはり努力が足りなかったのでしょう。不合格でした。
　朝から、何もする気にならず、食事も口を通らず、ぼーっとしていました。そんな中、ずっとかけていたFMラジオをから、私の名前とリクエスト曲が流れました。
　この曲が『さよなら夏の日』です。以前は、メールもファクスもなく、ハガキでリクエストを出していました。公認会計士の試験は、真夏です。税理士試験もそうなのですが、、苦しい苦しい試験日が合格であれ不合格であれ最後だという思いを込めて何日も前にリクエストを送ったのでした。
　このリクエストがなんと合格発表の日のしかも不合格で流れたのです。これを聞いて、目が覚めました。考えを整理した上で歩いてファミレスまで行き、1人でビールで自分の人生の前途に対する乾杯をしました。
　今でもこの曲が流れるたびに、真夏の試験と晩秋の合格発表、そしてほろ苦いビールを思い出します。