命、ってなんだろう?
命ってなんだろう?って考えたことありますか?
酸素・炭素・水素・窒素…人体を構成する物質を細かくして、原子レベルで見るとこんなお決まりの元素がほとんどであることに気づかされます。
人体の60%は水で、それ以外は炭素50%。酸素20%、水素10%、窒素8.5%
あとはいわゆる微量元素:カルシウム4%、リン2.5%、カリウム1%、その他諸々。
海だけじゃなくって、亡くなっちゃうことを「土に還帰(かえ)る」って言うくらいだから、あまり正確な記憶じゃないけど、地球全体でも、宇宙全体でも 炭素 酸素 水素 窒素 はランキング上位に位置する元素。
いわばこの「ありふれた」材料で僕らはできているのにもかかわらず、なぜ石ころは動かず、僕らは日々悩んだり、笑ったり、凹んだり、アガったりしながらも、やがて必ず来るであろう「死」へ向かって「生きている」のでしょうか?
冒頭のYoutubeリンクにあるビデオでは 「ATP」が命の本質であると結論づけています。我々の故郷「地球」にある、すべての植物・動物および微生物の細胞内に存在するエネルギ分子、それがATP分子だそうです。
子どもがすくすく育つ。若い女性がピチピチとした潤いのある肌を保つ。そのためには細胞の増殖が必要です。ATPの出番です。
少年・少女だった男の子・女の子がみるみる筋肉をつけて逞しくなる。そのためにスポーツやレクリエーション・遊びによる運動は不可欠ですが、その「筋肉の収縮」にもATPは一役かっています。
その他、植物の光合成、菌類の呼吸および酵母菌の発酵などの代謝過程にエネルギを供給するためにすべての生物が使用する化合物、それが、ATP。
まさに「生きること」「生きるため」のプロ。それがATP。
しかし、このATPが一体どうやって生まれたのかはまだよくわかっていないらしいのです。
こんなこと、つらつら調べているうちに、引っかかった言葉がいくつかありました。
光合成を英語で言うと
Photo Synthesis 。
Photo って写真でしょ?
って思って調べたら、ギリシャ語で「光」を表す言葉らしいのです。
そういえば光は電磁波で、粒子的な捉え方なら光子(フォトン)という素粒子だ。
じゃあ「写真」はなんて言うのかって?ズバリ「Photo Graphy」。つまり、光で絵を作る技術のこと。
昔はカメラは光でレンズを通して印画紙に映像を焼き付けて「絵」を作る「職人の技」だったわけですね。
今じゃデジタルもあるから、広い意味での「Photo Graphy」は印画紙アナログもデジタルも内包したアートや、趣味や、日々の生活の楽しみ、などなど広い意味で「写真」って言葉が使われているのだと思います。
一方でSynthesis(シンセシス)って言葉はちょっとくすぐったくなるほどレトロで素敵な言葉だと思います。邦訳だと「合成」。
化学反応( Chemical reaction ) のメカニズムが今ほど知られていなかった頃、「混ぜたらこんなん出ましたけどw」みたいな、牧歌的で、発見の歓喜に溢れた、錬金術的な響きがあります。(※個人のイメージです)
作曲家やマニュピュレーターがシンセサイザーで好みやイメージに近い音色を作り出す時も、Synthesis という言葉・テクニック・概念が使われます。Chemical reaction よりも Synthesis の方が芸術的で、情熱的で、理知的で、クールな感じがします。
植物も動物も…ATPなしでは生きては行けません。まさに命のフィクサー。命の黒子。命のファシリテーター …
果たしてこいつは単なるChemical reactionの結果なのでしょうか?
つまり、誰かの意思や意図にかかわらず、純粋に物理法則に従った結果、この世に生まれたものなのでしょうか?
それとも…
なんてこと考えている時にアマゾンプライムでけっこうヤバい映画を見つけてしまいました。
無人島で暮らす男が、浜に打ち上げられた謎のゾンビ(正確には、ゾンビではない非常にユニークな存在です)と出会い旅をする話。
三瀬龍 原作の萩尾望都のコミック「百億の昼と千億の夜」以来、今まで僕の中で、この手のことをテーマにしたストーリーでこんなに響いた作品はありませんでした。
この映画はまさに「命とはなんなのだろう?」という一つの答えを内包しています。
スイス・アーミー・マン(吹替版)
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