ネットの炎上について思うこと

ネット上のいわゆる炎上が多発している。元となる投稿を読んでみると、それを書いてしまったら不快に思ったり怒る人がいるだろうという内容ばかりで、むしろどうして書いてしまったのだろうと不思議にさえ思う。

きっとそういうことを書いてしまう人たちは悪気なく、普段もそういうことを話していたりするのではないか。物事の価値観が多様化していろいろな集団に分かれて暮らしている現代、同種の考え方の人たちが集まっている場においてそれは何の問題にもならないだろう。

ただ、他の集団の価値観と合わなかったり、そもそも全体で統一的に醸成される世間一般の価値観、規範みたいなものとも合わなくなってしまっているケースは多いのではないだろうか。

ネット上の言論(と書くと大げさだけど)の場合、基本的に全ての人にブロードキャストされる。昔だったらこれを書いてしまうと問題が起こるだろうと予測できていたはずのものが、できないままに放流される。当然、価値観の摩擦が起こる。書籍ならまだ編集という過程を踏むので、ある程度歯止めになっている部分もあるだろう。でも基本的に個人で行われるようなネット上の発信の場合、そのようなフィルターは通らない。

この先もきっと炎上は起こるのだろう。でも少しでもいい、自分が属している以外の集団でどう受け止められるかを考えて書く必要があるのではないか。

表現の自由とかそういう話はある。でもそれは、人を傷つけたり不快にさせてもよい自由ではないのではないだろうか。

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