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【全文無料】アルセウスギラティナデッキ構築と立ち回り【勝率9割】

はじめに

皆さん初めまして!仙台を拠点にポケモンカードを遊んでいるヒロと申します。元々超爆インパクトあたりからポケカをはじめ一年ほどポケカから離れていましたが、スターバース以降から本格的に復帰し、競技として真剣にポケカに向き合っています。主な戦績はシティリーグS6ベスト8です。(シティ出たの2回しかないからこれくらいしか書けない…。)大型大会であるJCS2022も出場しましたが4勝3敗と振るわない結果でした(泣)

さて、今回はロストアビスから登場したギラティナVstarを活かせる構築を数週間程に渡り研究し、週末の三日間に渡り各地のジムバトルやデデンネカップというハイレベルな自主大会などに参戦した結果、実戦でも通算18戦16勝、勝率9割程とかなりアベレージの高い結果を残すことができましたので自身の思考の整理並びに言語化を行いたいと思いnoteを書くことにしました。

ここで僭越ながら直近の成績を紹介します。

・7/17 BOX争奪ジムバトル 全勝優勝

・7/18 BOX争奪非公認大会 全勝優勝

・7/18 デデンネカップ(参加者42人) 第3位

このように多くの対面で勝てていることがわかると思います。

「ギラティナを使っているけど思うように勝てない…」
「ギラティナを使って大会で勝ちたい!」

このような思いをお持ちの方への一つの手助けとなれば大変嬉しいです。戦績上かなり強いデッキであることは間違いないと思いますので是非参考にしていただけると幸いです。今回は全文無料の投げ銭方式としていますので気に入った方は是非投げていただけると泣いて喜びます。noteを書くのはこれが初めてなので拙い文章ではありますが是非最後までよろしくお願いします。


ギラティナの特徴と強み

パワー!

まずロストアビスから登場したギラティナVstarの特徴や強みを整理していきます。それはずばり、

圧倒的耐久力と圧倒的パワー

に限ると思います。さながらなかやまきんに君。ヤー。

まず耐久面に関しては、神にのみ許されたHP280のVstarポケモンであり、更には弱点がありません。それ故に多くのワザを一発耐えることができ、弱点を突いてワンパンすることを許しません。これだけで充分に強いのになんとワザも強力です。ワザのロストインパクトは現環境で重要なラインとなる280点を素で出せてしまいます。

これまでのVstarポケモンは相手のVstarをワンパンできるポケモンがほとんどおらず、環境によくいるポケモンだと、ゾロアークVstarがポケモンフル展開+全員にダメカンを乗せてダブルターボでようやく280点、パルキアVstarがお互いベンチフル展開でベルトまで付いて290点まで出すことができます。実際にスペースジャグラーが発売されてからパルキアに長いこと触れてきましたが、ミラーの対面以外では中々ここまでの打点を出すことは難しく、Vstarをメインアタッカーとしたデッキ同士の対面においては、お互いのVstarを2パン同士で倒し合う展開になることが多かったと思います。そのため、基本的には先殴りした方が有利であり、進化ポケモンも多く採用されていることを考えると基本先攻有利の環境が続いていました。

しかし、そのような2パン環境がギラティナの登場で大きく変わりました。ロストインパクトはコストとして盤面から2エネをロストゾーンに送るというデメリットがありますが、それを差し引いても素で280という火力はとても魅力的です。相手がお守りをつけていようがベルトかツールジャマーをつければ問答無用でワンパンすることができます。しかもパルキアやゾロアークのように厳しい条件を乗り越えた末の高打点ではなく、なんと3エネをつけるだけです。これによって後攻からでも相手のVstarをワンパンしていくことでテンポを取りやすく、後攻からでも勝ちやすくなったと考えています。更にはロストゾーンが10枚以上ある時に限り相手のバトルポケモンを強制気絶させるスターレクイエムという意味の分からないVstarパワーも兼ね備えています。全ての耐久系ポケモンが涙した。こいつ強すぎやろ…。

そんなありえんパワーを持つギラティナVstarですが、なんと進化前のVも強いです。

イラスト好き

上技のアビスシークは後攻1ターン目などに手札を増やすことができ、更にロストゾーンのカードを増やすことでスターレクイエムに繋げやすくなったりします。下技は草超無の3エネで160ダメージ。何の変哲もないワザに見えますが自分はまず最初にこのワザのテキストを見て目を疑いました。

このワザのダメージは、相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しない。

ギラティナV-"ひきさく"より

これがどれほど強い効果なのかはポケカをやっている皆さんであればご存じかと思います。言わずもがなですが、多くのポケカプレイヤーのヘイトを集めているカードであるミルタンクの対策が自然にできてしまうのです。また、耐久系のポケモンにありがちなダメージを-○するみたいな効果も一切無視します。これにより、ミルタンクを用いてターンを稼ぐデッキや、効果を利用して耐久をしていくデッキなどをまとめて対策することができます。今までのデッキでは、ミルタンクを対策するために非Vのアタッカーやキャンセルコロン等の対策カードを別で用意しなければならず、デッキの枠をそこに割いてしまうことによって他のカードが採用できない、デッキパワーが下がる等の事例が多々ありましたが、ギラティナVはメインアタッカーの進化元でありつつ自然と対策ができるためとても優秀です。

皆のトラウマ、アカネのミルタンク

以上のことからギラティナの強い点をまとめると、

  • HP280と弱点がないことによる耐久性能の高さ

  • 環境のVstarポケモンを一撃で倒すことのできる高い打点

  • Vのワザ「ひきさく」によりミルタンク、耐久系への対策が自然とできる

となります。弱い理由が見当たらない。初めて見たときにそう感じました。そして、どうしてもこいつを活躍させてあげたいという思いから、発表されてからの数週間研究を重ねアルセウスギラティナという1つのデッキタイプを完成させました。次項ではそのデッキに至るまでの過程やデッキリストの変遷、各カードの採用理由などについて触れていきたいと思います。


デッキの変遷と各カードの採用理由

1.アルセウスを採用した経緯について

さてまずはギラティナとアルセウスを組み合わせた経緯について説明したいと思います。ギラティナをメインとしたデッキタイプには現在大まかに2種類あると考えています。

まずオーソドックスなのがキュワワーとアクロマの実験を組み合わせてロストゾーンを増やしながらロストゾーンに7枚カードが溜まった段階でミラージュゲートを打ってギラティナにエネ加速を行っていくデッキタイプです。便宜上こちらのデッキタイプは今後ロスト型と呼ばせていただきます。

もう一つのデッキタイプが今回紹介するアルセウスVstarとギラティナを組み合わせたデッキタイプです。こちらはアルセウスでギラティナにエネ加速を行い、育てたギラティナで殴っていくデッキタイプとなります。こちらも便宜上今後アルセウス型と呼ばせていただきます。

まずはロストギラティナとアルセウスギラティナのそれぞれのデッキタイプにおける強みと弱みについてまとめていきたいと思います。

ロスト型の強みと弱み

強み
・ミラージュゲートによって盤面にエネがない状態からでも自由にエネ加速を行える(グッズなのまじでバグ)
・ウッウやヤミラミなどのコスパのいい非Vアタッカーで殴ることができ、非V主体のデッキに対しても対抗手段がある
・スターレクイエムの発動条件を満たしやすく、ロストインパクトでは倒せない相手ポケモンの突破が見込める

弱み
・ロストゾーンに7枚カードが溜まるまでは高火力が出せない
・ロストインパクトで毎ターン2個のエネルギーが盤面から消える
・ロストゾーンに1度行ったカードは回収できないことに加え、毎ターンキュワワーやアクロマの実験でロストゾーンに送るカードを選ぶ必要があり、高度な状況判断やリソース管理能力が求められる
・序盤にアクロマの実験を打てないとそのままロストゾーンが増えずに押し切られて負けてしまうことがある
・縦引きが多く必要札を溜め込むためマリィ、ツツジ等の手札干渉に弱い

アルセウス型の強みと弱み

強み
・スターバースにVstarパワー権を割くためロストゾーンを増やす必要がないためアクロマの実験の代わりに博士の研究やマリィなどのドローソースを採用でき、アクロマの実験と比べ引ける枚数の最大値が高いため安定性が高い
・アルセウスVstarの特性スターバースにより再現性、安定感が高い動きを実現できる
・ロストインパクトでは倒すコスパの悪い非Vや進化前のVに対してはアルセウスで殴っていくことでコスパ良くサイドを取りにいける
・ダブルターボエネルギーを自然と採用できるためダブルターボを手張りするだけでそのままロストインパクトのコストになる

弱み
・スターバースにVstarパワー権を割くためスターレクイエムが打てない
・V主体のデッキのためサイドを2-2-2で取られやすい
・ほとんどの場合アルセウスとギラティナのみで戦っていくため火力の出る非V主体のデッキに弱い

ざっとこんなところでしょうか。それぞれの強みと弱みに関してこんなのもあるよと気づいた方は連絡くださるとありがたいです。

以上を踏まえたうえで私が重視したのは"デッキとしての安定性と回しやすさ"です。ロスト型の弱みの部分で述べたように、ロスト型においては非常に緻密なリソース管理と試合展開を読む能力が求められます。

「ミラージュゲート打ちたいのに山にエネが全然ない…」
「進化すれば倒せるのにギラティナVstarをロストに送りすぎて進化できない…」
「あのカードがあれば勝てるのに序盤でロストに送ってしまった…」

ロスト型を使っている人は回してみてこのような状況になったことはないでしょうか。自分もそのうちの一人です。何回一人回しをしても後半で息切れを起こして競り負けるような展開が多く、自分にはこのタイプは合わないなと感じました。もちろん、ロスト型が弱いというわけではなく、ロスト型を使って入賞している方も多くそのような人は本当にポケカが上手いんだなとただただ尊敬するばかりです。このように、ロスト型は超上級者向けデッキであると考えます。

以上の理由とそれぞれのデッキタイプの強み、弱みを天秤にかけた結果、安定感があり高度なリソース管理能力を必要としないデッキタイプとして私はアルセウス型を選択しました。アルセウス型は目指すべきプランが明確であり、使い始めたばかりでも比較的簡単に回すことのできるデッキタイプだと考えています。

スターバース宣言してる時が世界一気持ちいい

次項では私が考えているアルセウス型の取るサイドプランについて解説しようと思います。

2.アルセウス型のサイドプラン

ここではアルセウス型のサイドプランの進め方について解説していこうと思います。

非V主体の相手が混じるとややこしいのでここでは相手がV主体のデッキであると仮定して話を進めていきます。非V主体のデッキに対する立ち回りは後半の各体面における立ち回りの所で解説したいと思います。

アルセウス型におけるサイドプランは本当に明確です。ざっくりと言うと以下のようになります。

1.先攻の場合はアルセウスで非V、V問わず2~3枚のサイドを取りながらギラティナ2体に2回のエネ加速を行う(ギラティナ1体でも最悪OK)。後攻ではアルセウスを2体立てトリニティチャージを含め3回の加速を行いながらサイドを最低2枚取る。(この時取られているサイドは2枚が望ましい)
2.残りの3~4枚のサイドを加速したギラティナ2体で取りきる(主にV2体)

これだけです。「え、それだけ?」と思うかもしれませんが本当にこれだけです。簡単ですよね。もちろん各体面によって変化はしますが根本はこんな感じです。

「口で言うのは簡単だけど、本当にそれだけで勝てるの?」と疑問に思う方ももちろんいると思います。テイスト的にはアルジュラと似たようなことをしているのでアルジュラが事故りやすいことを知っている皆さんは不安に思うかもしれませんが、本構築ではそのプランを通す再現性を限りなく高めた(つもり)デッキ構築にしてありますので、このプランを意識してさえいれば問題なく勝つことができると思います。

次項では実際のアルセウス型のデッキの変遷と最終的にデデンネカップで使用したリストについて解説していこうと思います。

3.デッキリストの変遷

長らくお待たせいたしました。皆さん多分ここが楽しみで読んでくださっていたと思います。もったいぶらないで早く見せろ!という声が聞こえた気がしたので早々に解説に入ります。細かい採用理由などはデッキリストの最終版の後に解説します。

こちらが初期に考案したデッキリストになります。

デッキリスト初期案

今見返してみると酷いリストですね(笑)。当時はパルキア環境ということもあってサンダースを採用したい気持ちが強すぎたのかもしれません。ギラティナVstarとメモリーカプセルとの相性が良いことから、「これサンダース入れたらパルキア相手にニチャれるんじゃね?(ニチャニチャ)」と一人で気持ち悪い笑みを浮かべていました。

ところが一人回しをしているとサンダースがネオラントの特性を邪魔してしまったり、そもそもサンダースを立てている暇が無さすぎることから、サンダースラインは秒で解雇となりました。

上のデッキから色々弄り回してみた結果、下記のようなリストになりました。

デッキリスト改訂版

だいぶ無駄なものが削れてきたと思います。このデッキリストで金曜日のロストアビス発売日に意気揚々とジムバトルに挑んだ結果、非V主体のデッキや闘タイプメインのデッキとぶち当たり、無事敗北。先述したプランを通せずに負けてしまいました。それらの反省から、最終的にデデンネカップに持ち込んだリストは次のようになります。

デデンネカップで使用したデッキリスト

ここからは各カードの採用枚数とその理由について説明します。

ポケモン

・アルセウスV、Vstar 4-2
基本的にアルセウススタートが望ましいのでVは最大枚数の4枚採用です。Vstarは基本的に2回しか殴らないので1回相手の攻撃を耐える前提であれば1枚あればいいです。よってサイドやトラッシュに行ってしまうことを考慮しての2枚採用となっています。

・ギラティナV、ギラティナVstar 3-2
先述したプランから、ギラティナVstarは1、2体立てば充分なのでVは3枚、Vstarは2枚採用としています。どうしても上の枚数が心もとないと思う方は3-3にしてもいいと思います。私は上が2枚で不自由だなと感じたことはほとんど無かったです。

・かがやくサーナイト 1
このデッキのかがやく枠。これは対ギラティナを意識しての採用となっています。ベンチにいるだけでVからの攻撃を-20することができ、自身のポケモンの耐久力を底上げしてくれます。相手のギラティナに対しこちらのVstarをワンパンするために常にベルトを要求できるので非常に偉いです。このカードのおかげでロスト型のギラティナに対する勝率が格段に上がったと考えています。

・ネオラントV、クロバットV 1-1
このデッキを円滑に回すために重宝するカードたちです。まずはネオラントから。後攻時にサポートがなかった場合はボール1枚から博士やマリィなどのドローサポートにアクセスできるのはもちろん、捲りが必要な場面ではツツジ、アルセウスを使いまわしたい場合はチェレン、相手のVmaxをワンパンしたいときはダンデ、終盤のボスなどこれ1枚で多くの状況打開カードを持ってこれる超絶優秀な子です。続いてクロバットVですが、このデッキにおいて先攻1ターン目にアルセウスに手張りできないことは死を意味します。エネルギーは充分な量採用されていると思いますが、それでも引けない時は引けないです。その状況をボール1枚で変えてくれるこのカードもなくてはならない存在だと感じました。ベンチ枠的に2体出している余裕がないので1-1の採用となっています。ただ終盤の負け筋となってしまうポケモン達なので出さなくていい場面では極力出さないようにしましょう。ご利用は計画的に。こいつらスタートした時は運が悪かったと思いましょう。

・ドラピオンV 1
これ1枚でミュウへの勝率が格段に上がったと思います。正確に言うと、ミュウへの勝率を体感5〜6割から9割程に上げてくれるカードです。今はミュウが数を減らしているとはいえ、デッキパワーの高さ故にまだまだ健在のデッキです。ミュウ対面においては後攻を取ってしまいアルセウスが1体しか置けずそこをボスで取られる、または後1メロディアスエコーで前のVが取られるといった苦しい展開が多々あります。もちろん雪道マリィなどで抗うことはできるのですが、進化するまでのテンポロスは大きく、そのまま押し切られて負けてしまう場合もあります。そこでドラピオンVがいるとどうでしょうか。ボールが1枚あるだけでサイドが3枚進みます。当然相手もドラピオンを無視はできないのでドラピオンを取ってくれます。ここで1ターンの猶予が生まれ、結果的に自分のメインアタッカーを守る役割も果たせます。デデンネカップにおいてもベンチにドラピオンをちらつかせ、アルセウスの身代わりになってもらい、アルセウスが生き延びて勝つことができました。このように必須とまではいかないもののミュウと対面した時の保険として採用しました。

・ミルタンク、ガラルジグザグマ、ノコッチ 1-1-1
最後に非Vポケモン達です。まずはミルタンク。これについては正直丁度いいポケモンがいなかったから仕方なく入れているというのが本音で、採用を迷っているところではあります。Vポケモンを主体としたデッキなので2-2-2とサイドを取られるのが弱く、どこかで非Vのアタッカーを挟みたいです。こちらが事故っているときのごまかし性能も高く、ダブルターボ1枚でワザが打てるため相手のアタッカーをトリニティノヴァ圏内に落とし込むこともできます。相手にミルタンク対策のカードがなければそのまま詰ませることもできるため、バリューは高いかなと思いますが、今のところあんまり活躍している場面がなかったため抜いてもいいかなと考えています。
続いてはジグザグマ。これは絶対に必要なカードだと考えています。ダブルターボが付いているアルセウスのベルトトリニティノヴァは210点と環境に多く存在するHP220のVポケモンにあと10点届かず、その次のターンに進化されると相手の展開が楽になるばかりでなく、もう1回そのポケモンを殴らなければいけなくなるため非常にコスパが悪くなります。それなのでその対策として採用しました。かんしゃくヘッドで10点を倒したいポケモンに乗せることでトリニティノヴァでVポケモンを倒すことができるようになります。また、ギラティナのベルトロストインパクトは310点ですが、ジグザグマがいることによって320点まではダンデを使わずに見ることができます。相手からすると予想外のカードであり、そこまでケアして動いてくる人は中々いないので、実際にかなり活躍してくれ、採用して良かったと思いました。
最後にノコッチです。こいつは本当に採用したくなかった。ノコッチでスタートしてしまい相手が闘タイプ以外だとただの置物と化します。ただ直前にヒスイウインディにボコられたのもあってビビッて採用しました。環境的に闘タイプがかなり少なそうであれば抜いてしまうのもありかなと思います。

グッズ

・クイックボール、ハイパーボール 4-4
ボール系の採用枚数ですが、こちらは文句なしの各4枚採用です。デッキのコンセプト上ほとんどの場合アルセウスVを初手に出せないとテンポが遅れて負けてしまう可能性が非常に高いです。次の表はデッキへの投入枚数と初手で特定のカードを引く確率をまとめた表となります。

こちらの表はウェブサイトからの引用になります。こちらのサイトです。

この表を見ると、採用枚数が増えるほど初手に引く確率は上昇します。まあそれは当たり前の話なのですが、注目してほしいのはその上がり幅です。採用枚数が8~12枚の範囲においては約4%ずつ引ける確率が上がっていっていると思います。また、13枚以降では2~3%程の上がり幅です。先ほども言いましたが初手にアルセウスVをおけないことは負けに直結するので、なるべく初手に引ける確率を上げたいですが、アルセウスVに繋がる札が12枚より多い場合、引ける確率の上昇幅が少なく恩恵を感じにくいと考え、アルセウスVに繋がる札は現物とボール合わせて12枚に収めることとしました。こちらの確率論での考え方は某有名記事を参考にさせていただきました。また、これ以上サーチ手段を増やす場合は冒険家の発見などのサポートに頼らざるを得ない形になるので弱いかなと判断しました。よって、アルセウスVに繋がるカードは現物が4、ボール系が4-4の系12枚に落ち着きました。初手の1ドローを含めた場合は約85%でアルセウスVがおけるのでかなり高い確率かなと考えています。実際の試合でもアルセウスVを初手に置けなかった試合は全くなかったのでこれで問題はないと思います。

・こだわりベルト、メモリーカプセル 2-1
まずこだわりベルトに関してですが、最低でも2枚は欲しいです。アルセウスに1枚、ギラティナに1枚の感覚です。アルセウスVstarに付けることで先述したガラルジグザグマとの組み合わせにより先攻2ターン目から相手のVポケモンを倒すことができます。また、ギラティナに付けることでおまもり付きのVstarやミュウVmaxなどをワンパンすることができるようになるため非常に偉いです。2枚あれば大体使いたいときに使えた印象なので2枚採用としました。
次にメモリーカプセルに関してですが、これは基本的には対非VやミルタンクなどをギラティナVstarでコスパ良く倒していくためのカードとなります。これが付いているとロストインパクトを連発したくない場面でもひきさくで堅実に2パンを狙って行けたりするのでギラティナの小回りが利きにくいところをカバーする1枚となっています。また、万が一1ターン目にアルセウスに手張りできなかった場合でも進化して耐久を上げつつトリニティチャージが打てるようにする役割もあります。実戦でも1回この用途で使いました。

・ともだちてちょう、ふつうのつりざお 1-1
こちらはリソース回復手段です。ともだちてちょうに関しては博士で他のサポートを巻き込んで捨ててしまいがちなところやピン刺しのサポートを使いまわしたいという意図があり採用しています。特にチェレンを使いまわしてアルセのノヴァ~無限チェレン編~に持っていく動きが強力です。またダンデを使いまわせばVmaxを2回ワンパンして勝つルートを取れるなど色々と偉いカードです。
次にふつうのつりざおですが、これは必須カードだと考えています。エネルギーが多い+多色というこのデッキの性質上、どうしても超エネか草エネのどちらか一方がトラッシュに落ちてしまい、トリニティノヴァで加速しようと思ったら片方のエネしかなくてギラティナの要求エネが満たせない事案が発生します。基本的にはこのようにトラッシュに行ってしまったエネを回収する役割が強いです。また、進化できずに博士で巻き込んでしまったアルセウス、ギラティナの上の回収やミュウ対面において一度倒されたドラピオンVを回収してもう一度ワンパンしにいく動きが実現できるなどこれ1枚で動きに大きく幅が出る1枚です。

・ふうせん、あなぬけのひも 2-1
こちらは入れ替え札になります。デッキの性質上逃げエネが2のポケモンでスタートすることが多く、入れ替えにストレスがあると好ましくないと思いふうせんを2枚採用、あなぬけのひもを1枚採用としました。基本的にはスターバースで持ってくることが多いカードです。後攻1ターン目に初手の8枚+博士の研究で7枚ドローを行った場合、これらの入れ替え札が引ける確率は58%程でまあまあ高い確率かなと考えています。実際に回していても後攻時にアルセウススタートできないかつ入れ替え札も引けないといった場面はほとんどなかったので採用枚数はこれでいいと思いました。不安な人は4枚目を採用してもいいかも。あなぬけのひもは実質ボスの指令になる場面があったり、ディアンシーをかわす役割もあります。また、相手が倒されてもよいポケモンを前に出し後ろに倒されたくないポケモンを置いているときも裏を倒しアドを稼ぐこともできます。このように何かと偉いカードなのでこちらはポケモンいれかえよりも優先して採用したい1枚です。

サポート

・博士の研究、マリィ 4-2
このデッキのドローソースです。博士の研究に関してはあまりいうことはありません。最強のドローサポートであり盤面の補助に大きく貢献してくれます。2ターン目に博士を打てばおおよそアルセウスVstarになるカードが引けますのでほぼ問題なくスターバースに繋げることができます。
マリィに関しても個人的最強カードだと思っていて、実戦で使っていても手札干渉の強みを遺憾なく発揮してくれました。先攻2ターン目にマリィを打ちながらトリニティノヴァを打つことで相手が止まることもざらで、そのままノヴァを打ってるだけでゲームエンドする場合もありました。雪道などと組み合わせながら打つことで特性持ちのV主体のデッキに対しても強く出ることができます。また、手札にエネが溜まってしまいトリニティノヴァで満足なエネ加速ができない場面においてマリィで山にエネを返せるといった役割もあります。間違いなくこのデッキのMVPです。あと純粋に可愛い。

・ボスの指令 3
こちらも言わずと知れた最強サポートですね。手帳があるので2枚でもいいかなと考えていましたが、思ったより博士で巻き込んでしまうことや、博士やマリィ、クロバットのナイトアセットで引きに行きたい場面などを考慮して枚数はなるべく増やした方がいいと思い3枚採用としました。

・ツツジ、チェレンのきくばり、ダンデ 1-1-1
ピン刺しのサポート達です。ツツジは超強力な手札干渉カードで終盤相手にボスがあったら負けてしまう展開などを未然に防いでくれます。実際にツツジで勝った試合も多くあったので納得の採用です。
次にチェレンのきくばりです。この手のデッキには採用されていないことがほとんどですが、色々考えた結果採用することにしました。先攻時に使った場合はもちろん強く、アルセウスのみでサイドを4枚以上取り進めることも可能です。今回は主に後攻の場合について解説します。サイドプランの部分でも説明しましたが、このデッキのコンセプトはアルセウスで2回エネ加速を行い、この時点でサイドが2枚しかとられていない状況を作り出すことです。特に後攻でトリニティチャージができなかった場合、そのアルセウスが殴られてしまうと次の攻撃で倒されてしまうのでトリニティノヴァを打てる回数が1回となってしまい、ギラティナに満足にエネ加速ができません。それを解決するのがチェレンのきくばりです。後攻時に2ターン目で殴られたアルセウスを回収し後ろのアルセウスで殴るもしくはメモリーカプセルを合わせてトリニティチャージをすることでサイドを計2枚しかとられずに2回エネ加速することができます。このように主に後攻時に相手に更なるサイドを取らせずに2回のエネ加速を実現する手段として採用しました。ここら辺は言語化が難しかった部分なのでわかりにくかったら申し訳ありません。よくわからなかった人は質問してください。また、上述した役割以外にも非V対面において手帳と合わせて使うことで相手にサイドを取らせない役割を担うこともできます。このデッキは非V対面に弱いのでこれも非常に大きな採用理由です。
最後にダンデですが、これは主にギラティナでVmaxをワンパンするために採用しました。環境でよく見るVmaxは主にHP330ラインのポケモンが多いです。例えば、ジュラルドンVmaxやオドリドリ込みのミュウVmax、最近だとキュレムVmax等がいますね。この辺はジグザグマと合わせてもワンパンできず、Vmaxをワンパンできないと回復されたりなどがあるので非常に厄介です。ダンデがあればこのような状況を解決でき相手のVmaxをワンパンすることでテンポを取りやすくなるのでとても便利な1枚です。また、ジグザグマがサイド落ちしているときやジュラルドンVなどの高耐久のVポケモンをアルセウスで倒すプランも取れます。ネオラントで簡単に持ってこれるのでそこも相性がいいです。

スタジアム

・頂への雪道、トレーニングコート 1-1
スタジアムの採用理由です。まず頂への雪道はVやかがやくポケモンの特性に依存しがちな現環境でかなり強いスタジアムで、これを張るだけで相手の動きが完全にストップしてしまうこともあります。特に先攻2ターン目でスターバースで持ってきて張る動きが非常に強力です。同じアルセウス系統には相手のスターバースを止められますし、様々なデッキに採用されているかがやくゲッコウガのかくしふだを止めることで相手のワンチャンを防ぐこともできます。なるべくマリィやツツジと組み合わせて使いたいです。ただ安易に張ってしまうとクロバットやネオラントが使えずこちらの展開が不自由になってしまう可能性も大いにあるので先の展開を考えて慎重に張りましょう。
次にトレーニングコートですが、先述したようにこのデッキでは博士などでエネがトラッシュに落ちてしまうことが多々あり、エネの回収手段は豊富に用意したいと思いました。これがないと基本エネが足らずにギラティナが殴れない事態が発生します。実際サイド落ちして負けた試合もありました。(トレコとつりざおが最後の2枚なんてことある?)トレコかつりざおがあればエネが間に合う場面が多かったので採用してよかったと思った1枚です。ただ世界一相手に使われやすいスタジアムですのでこちらも状況を考えて張るようにしましょう。

エネルギー

・基本超、基本草エネルギー 4-4
基本エネルギーは各4枚ずつの採用に落ち着きました。アルセウスに1枚つけるとして残りが7枚ですが、2体のギラティナに3枚ずつ付けば充分なので、サイド落ちを考慮してもこの枚数で足りていると思います。つりざおやトレコなどの回収手段もあるのでエネに困ることはそこまでないかなと思います。ダブルターボと合わせて合計12枚採用されているので上の確率表から、およそ76%の確率で初手にエネが来るのでほぼほぼ引けると思います。

・ダブルターボエネルギー 4
当然の4枚採用です。初手に引く確率を最大にしたいのももちろんありますが、真の役割はロストインパクトの玉として使うことにあります。これ1枚を裏のポケモンに手張りするだけでロストインパクトが連打でき、ギラティナが殴り続けられます。これは本当に偉い。他にはサーナイトやミルタンクのワザを打つためのエネとしても使えますし、とても汎用性が高くこのデッキにかなり嚙み合っているエネルギーです。

不採用カード解説

ここでは採用が検討されそうなもので不採用としたものをリストアップしていきます。このカードはどうなんだといった意見などがあると思いますのでそれは質問が来るたびに追加していこうと思います。

・ビーダルライン
この手のデッキにおいて貴重なドローソースとなるポケモンです。毎ターン手札補充できるえらいカード。働けおらぁ!!デッキリスト2個目の改訂版においては1-1の採用としていましたが回してみると序盤にビッパを出すことがほとんどできずに全く働かないニートになる場面しかなかったので不採用としました。その代わりにクロバットで手札補充は補っています。採用するなら2-1か2-2が丸いと思います。

・しんかのおこう
ノーコストで進化ポケモンを持ってくるカードです。改訂版では1枚採用していましたが、1ターン目に引くと弱く終盤は使わないことと、ハイパーボールで事足りていますし、スターバースや博士などを駆使するとギラティナの上を用意することもできるので今回は不採用としました。

・ポケモンいれかえ
単純にバトルポケモンとベンチポケモンを入れ替えることができるカードです。あなぬけのひもの部分でも解説しましたが、ディアンシーが嫌なのと実質ボスとして機能してくれる場面があることから今回はひもを優先して採用しています。入れ替え札の枚数を増やしたい方は1枚差してもいいかも。

・おおきなおまもり
付けるだけでHPを30上げてくれる優秀なカード。これがあると相手のVstarの攻撃をほぼ確定で1回耐えてくれます。また、ミュウVmaxにタブレット1枚分要求を増やすこともできます。今回はサーナイトを採用しているため不採用としました。サーナイトとおまもりを併用することで相手のギラティナのベルトロストインパクトまで耐えることができますが、サーナイトが場にいれば常に相手のギラティナにベルトを要求でき、ベルトの採用枚数も1~2枚がほとんどなので多くの場合ギラティナが1回耐えることができます。おまもりついててもスターレクイエムで飛ばされるしね。

・崩れたスタジアム
スタジアムの枠で採用を検討していましたが今回は不採用としました。こちらのクロバットやネオラントを盤面から除去できる点、環境に多いパルキアやレジギガスのメタとして優秀ですが、ベンチをフル展開したい場面が多く自分の動きの妨げになってしまいかねないことや、トレコと比べた際にどうしてもトレコの方がバリューが高いという理由から採用を見送りました。とはいえ相手の初手雪道などがつらいので張り替え要因も兼ねつつ既存のスタジアムと1-1-1で採用したいところではあります。

以上でデッキリストと各カードの採用理由などの解説は終了です。まだ私が思いついていない有用カードが他にもあると思いますので思いついた方はこっそり私に教えてください。ジュースでも奢ります。

次項で最後となりますが本デッキでの環境に多い各デッキへの立ち回り方やプランなどについて解説したいと思います。もう少々だけお付き合いください。


各対面への立ち回り

ここでは環境でよく見るデッキタイプに対しての立ち回りや考え方などを私なりに解説していこうと思います。この対面はどうしたらいいの?といったご質問やこの対面の記事が見たい!といったご意見などは歓迎しますので是非言ってくださればその都度追記したいと思います。

どの対面においても意識すること

まずは対面に関係なく意識しなければいけないことについて説明したいと思います。

まずは1ターン目。先攻時についてですがこれは比較的楽です。アルセウスVを盤面に用意しエネを張るだけです。余裕があったらギラティナ、サーナイトあたりを出しておきましょう。現環境では後1でこちらのVをワンパンしてくるデッキはミュウくらいなので、ミュウ対面ではエネのついたアルセウスVを裏に控えさせておきましょう。後攻時ですがこれは少しハードルが高いです。後攻の場合はクロバットや博士などを駆使し全力でトリニティチャージを狙いに行きます。ここで2ターン目にチェレンを打つことを考慮し、裏にアルセウスを置きトリニティチャージで1エネ加速しておきましょう。更にギラティナに余った2エネを加速できれば上出来です。トリニティチャージができなかった場合は最低限裏にアルセウスとサーナイトを置き、手張りまでは済ませておきましょう。今の環境では先2でボスからサーナイト込みのアルセウスを倒すことが困難なデッキが多いのでほとんどの場合はこれでアルセウスを生き延びさせることができます。

続いて2ターン目です。先攻の場合は博士やマリィなどのドローサポートを使いながらアルセウスVstarに進化し、殴るために必要なカードがない場合はスターバースを使いながら基本的には前を殴ります。スターバースが余った場合は後に残しておきましょう。このターンは基本的にドローサポートを使うのですが、手札が超絶噛み合っていて前や裏のVなどが倒せる場合は必要な札をスターバースで揃えるのもいいと思います。ただ手札にドローサポートを持っていないと次の展開が苦しいので無理は禁物です。

後攻の場合は前のアルセウスが耐えた場合はチェレンから裏のアルセウスを進化し前を殴りながら裏のギラティナを育てます。先攻後攻どちらでもいえることですがギラティナを置くタイミングはアルセウスで殴る時で充分だと考えています。もちろん1ターン目に出して2ターン目に進化できるのが理想ですが、そこまでの動きはあまりできないのが現実です。それなので2ターン目にギラティナを用意するのが賢明です。またギラティナに加速する場合は山のエネを見て超エネと草エネのうち多い方を2枚選んで加速しましょう。少ない方のエネを2枚選んだ場合裏にギラティナが倒されるとエネが無くなってしまう状況になりかねないので山のエネ配分を均等にする意味でもこのような加速方法にした方がいいと思います。また、裏のギラティナが進化できており、相手からワンパンはされなそうな場合は進化後のギラティナに3エネ加速してしまって大丈夫だと思います。

これ以降のターンですがここからは簡単で、裏のギラティナで相手のメインアタッカーをワンパンしていくだけです。ボスやダンデを使いながらワンパンを目指しましょう。基本的には相手のメインアタッカーが前に出てくることが多いのでボスを打つ必要がなくダンデやマリィ等を挟む余裕があります。状況に応じたサポートを使いながら戦いましょう。

ここからは各対面における立ち回りについて解説します。

1.ミュウVmax

まずはミュウVmaxデッキです。言わずと知れたTier1デッキで現在もパルキアの台頭により数を減らしてきているとはいえまだまだ健在のデッキです。後1メロディアスエコーや環境デッキ屈指の先2ボスのしやすさなどからアルセウス系統のデッキは後れを取ってしまうケースが多々ありましたが、ドラピオンVの登場によって形成が逆転しました。今回はドラピオンVを活かした立ち回りについて解説していきたいと思います。また、この対面はギラティナを出さなくても勝てるため余裕があったら出す程度にします。(ギラティナデッキとは一体…)
ミュウに対するサイドプランとしては3-3が最も多く、次いで1-3-2、2-2-2の順でよく発生します。2-2-2は先2でボスを打て裏のVを倒せるときにのみ発生します。これは中々ないパターンですが狙えたら楽です。先攻時と後攻時のそれぞれでパターンを分けながら解説していきます。

・先攻時

1ターン目
裏にアルセウスVを置き、手張りしてターン終了。この時前のポケモンは非Vが望ましいがVでも許容します。なるべくサーナイトを出しておくようにしましょう。

2ターン目
①後1メロディアスエコーで前のVが倒された場合(ちょっときつめ)
→アルセウスVstarに進化し雪道マリィしながらメロエッタを倒す。雪道マリィができなかったらちょっときついかも。この時点でサイド5-4。雪道で止まってくれればこの時点でほぼ勝ちです。

②後1メロディアスエコーで前の非Vが倒された場合
→アルセウスVstarに進化しメロエッタを倒す。この時サポートは何でもよく、雪道マリィができたらベスト。サイド5-5。

③後1メロディアスエコーを打たれなかった場合
→アルセウスVstarに進化できればほぼ勝ち。相手の前にはほとんどの場合非Vが来るのでボスで裏のミュウを呼んで倒すもよし、雪道マリィするもよし。何でもできます。また、この盤面でひもを打ってあげるとサイドが2枚進む場合がありますが今回は1枚取った想定で考えます。サイド5-6。

3ターン目
ここは基本的に裏のVを取る方針で行きます。アルセウスはサーナイトがいる状態であれば相手にベルトとタブレットの火力バフを合計4枚要求することができます。ほとんどの場合アルセウスは倒れませんがここではアルセウスが倒れた想定で話を進めます。

①の場合
→雪道マリィから復帰され、なおかつ正面のアルセウスをワンパンするのはかなり要求が高く、大抵の場合は達成できません。ここはボスで裏のVを取ります。適当に裏のギラティナでも育てておきましょう。サイド3-2。

②の場合
→サーナイトがいる場合はほとんどの確率でアルセウスが生き延びます。仮に倒れても裏に育てたギラティナが1体いればOK。これも①と同じように裏のVを取りましょう。先ほどのターンに雪道マリィができなかった場合はここで挟みましょう。サイド3-3。

③の場合
→ボスで裏のVを呼びアルセウスが倒されていなければアルセウス、倒されていればギラティナで倒します。サイド3-4。

4ターン目
いつになったらドラピオン出てくるんだよとお思いかもしれませんがここで出てきます。ここまでの3パターンのうち正面にミュウVmaxが出てきていないことはないです。つまり、ボール1枚あれば勝てるということですね。ドラピオンがサイド落ちしていた場合はベルトダンデロストインパクトで正面のミュウVmaxを吹き飛ばしましょう。このターンの動きは3ターン目と逆でも構いません。でも最後ドラピオンで締めたほうが気持ちいいじゃん?

①の場合
→先ほどアルセウスを倒すのにタブレットを3枚消費しているはずなので相手はギラティナをワンパンできません。ベルトダンデロストインパクトorドラピオンでミュウVmaxをワンパンして勝ち。

②、③の場合
→ドラピオン出して勝ち。

はい、ここまででミュウVmaxに対する先攻での対戦の進め方を紹介してきました。皆さんお気づきかもしれませんが、先攻の場合は順当に回ればまず負けません。負けパターンとしては初手でアルセウスVがおけず、なおかつVでスタートしてしまい後1メロディアスエコーを打たれそのVが倒された場合のみです。このことから、先攻時は勝率はほぼ9割以上はあると思っています。先攻時の動きを簡単にまとめると、

1.相手の前の非Vを取る
2.ボスで相手の裏のVを取る
3.ドラピオンでミュウVmaxをワンパンする

となります。順番はどのような順番でも大丈夫だと思います。雪道マリィを途中に挟めたら完璧です。

更にドラピオンの偉いところは後攻時でも捲れるところです。次で解説します。

・後攻時
後攻は先攻程複雑ではないです。むしろ後攻の方が楽なのではと思うくらいです。こちらでは3-3プランを狙っていきます。

1ターン目

①トリニティチャージが打てた場合
→裏にアルセウスを出し育てておく。追加でギラティナまで育てられていれば完璧。

②トリニティチャージが打てなかった場合
→アルセウスを2体用意し片方手張りで終了。

2ターン目
アルセウスかギラティナどちらかが倒されるのでここでドラピオン召喚。前のミュウVmaxをワンパンします。

①の場合
→アルセウスが1体倒されていてももう片方は生き残っているのでそちらを進化しつつドラピオンを出しミュウVmaxを倒す。サイド3-4。

②の場合
→基本ボスでエネ付きのアルセウスが取られます。この時メロエッタで殴ってきた場合はカミツレを使っているのでボスが打てずエネ付きのアルセウスが残り、先攻時の①のパターンと同じになります。ボスを打ってきている場合はエネなしのアルセウスだけが残りますがミュウVmaxが必ず正面にいるのでドラピオンを出しミュウVmaxを倒します。サイド3-4。

3ターン目
後攻の場合は先攻とは違い1ターン早く勝負を終わらせることができます。このターンは相手は確実にドラピオンを倒してきます。そのくらい奴の圧は尋常じゃないです。ここでサイドを2枚とられ、どちらの場合も残りサイドは3-2となります。

①の場合
→前のターンにアルセウスが2体おけている場合はスターバースからのつりざおとボールを持ってくることでドラピオンを即復活させ、ミュウVmaxを倒して勝ちとなります。前のターンにアルセウスが2体おけておらずなおかつアルセウスが倒されつりざおとボールにアクセスできない場合に限りギラティナでワンパンを目指します。ダンデなどを持ってきてワンパンしましょう。ここでワンパンできなくても裏にクロバットなどがいなければサイド2枚を取られる確率は低いのでまだ勝ちの目は充分にあります。お祈りしましょう。

②の場合
→スターバースからつりざおとボールを持ってきてドラピオンを再召喚して終了。

以上で後攻の場合の立ち回り方の解説は終了です。後攻の立ち回りをまとめると、

1.1ターン目にアルセウスVを2体以上置いておく
2.アルセウスが倒された返しにドラピオンでミュウVmaxをワンパンする
3.スターバースからつりざおとボールを持ってきてもう一度ドラピオンでミュウVmaxをワンパンする

となります。後攻の方が簡単かもしれませんね。つりざおとドラピオンがサイド落ちしていないことを祈りましょう。仮にサイド落ちしていたとしてもトリニティチャージが打てていれば順当に殴り合っているだけで有利だと思いますので悲観する必要はないです。最後まであきらめず戦いましょう。

以上で対ミュウVmaxの解説を終了します。

2.パルキアVstar

はい、お次はパルキアVstar対面になります。このデッキもスペースジャグラーが発売されてからというものずっと環境を支配している圧倒的Tier1デッキです。実際自分も4月頃からずっとパルキアをこすり続けており、裏工作による異次元の対応力とパルキア自身の火力の高さ、裏工作インテレオンやかがやくゲッコウガなどの優秀なサブアタッカーの存在によって有象無象に対しての制圧力がとても高いデッキであると感じており、その強さはJCSでのパルキアの使用率を見ても圧倒的なものだと感じていました。
さてそんなパルキアとの対面ですが、分岐する場面が多すぎてすべての場合を網羅するのは厳しいと思いますのでパルキア対面において一番よくあるパターンの時を中心に説明していこうと思います。

・先攻時

1ターン目
アルセウスとギラティナを用意し、アルセウスに手張りして終了。先攻なのである程度ベンチは広げても大丈夫ですが、3~4体程度にとどめておきましょう。

2ターン目
アルセウスVstarに進化して前のポケモンを適当に殴って裏のギラティナにエネ加速します。前のポケモンがメッソンなどの非Vであってもそのまま倒してしまって構いません。前がパルキアだった場合はジグザグマと合わせてワンパンを狙いに行ってもいいですね。それができれば概ね勝ってるのでここではそのパターンは割愛します。次のターンに加速したギラティナが進化できずにパルキアに倒される展開が一番まずいのでギラティナを最低1体は進化させるようにしましょう。

3ターン目
ここは2ターン目に殴ったポケモンが何かによって変化します。

①2ターン目で殴ったポケモンがパルキアだった場合
→この場合は選択肢が3通りあります。
1つ目は相手が新しいパルキアで殴ってきてなおかつ手札にふうせんなどがある場合です。この場合は一旦アルセウスを下げてギラティナでワンパンします。この場合はロストインパクトのコストはギラティナのエネ1枚とアルセウスのエネ1枚をロストに送りましょう。これは次のターンに手張り1回でアルセウスとギラティナのどちらも動かすことができるためです。ふうせんなどがない場合はボス等で裏のダメージを負ったパルキアを倒しましょう。
2つ目はダメージが入ったパルキアでそのまま殴ってきた場合です。この場合はアルセウスでそのまま倒しながら裏のギラティナの2体目を作りましょう。

このプレーで一貫している考え方があって、それはアルセウスで殴ったパルキアをギラティナで倒さないことです。ロストインパクトは確かに高火力な技ですが、その分コスト消費も重く、できるならなるべく打ちたくありません。ですのでダメージを負ったパルキアをロストインパクトで倒す行為は非常にコストパフォーマンスが悪く、絶対にしてはいけません。このことをパルキア戦では念頭に置いてください。

②2ターン目で殴ったポケモンが非Vだった場合
→この場合すでにサイドを1枚取っていますのでパルキアを倒しに行くのは愚策です。なぜならサイド3枚でのツツジが控えているからですね。ここは相手の裏のジメレオンなどをボスで狩りに行きましょう。

それ以降のターン
この時点で順当に進んでいれば、自分と相手のサイドは4-4で並んでいるはずです。ここからギラティナ2体をパルキアに押し付けていきます。こちらはワンパンするけど君は?と言いたげな顔をしながらパルキアをワンパンしていきましょう。途中ツツジなどを挟まれたり、インテレオンで殴られたりするかもしれませんがあまり関係ないです。なぜならば、相手はこちらのギラティナをワンパンする術を持たないので、どう頑張っても4回攻撃が必要だからです。月光手裏剣だけが裏目ですが、月光手裏剣にスターポータルを吐いた場合、裏のパルキアのエネが間に合わないことが多く、結果的に殴り勝てる場合が多いと思います。また、相手もパルキアを前に出さないと火力が出せないので、どこかのタイミングで必ずパルキアをワンパンするターンが生まれます。よって、こちらは長くかかったとしても2-1-1の3回の攻撃でサイドを取りきることができます。もちろん、裏のクロバットやネオラントを狩られたりやまびこホーンで呼び出されたりする危険性は常にあるので、極力ベンチとトラッシュの管理はしっかりしましょう。できれば育ったギラティナ2体のみの盤面がベストですね。また、ツツジもいうて普通にきついので山づくりはしっかりしておきましょう。

・後攻時

1ターン目
後攻の時はかなりシビアで、トリニティチャージができないと負ける可能性が高いです。理想はアルセウススタートの後ろはギラティナとアルセウス1体ずつです。ここもトリニティチャージができた場合とそうではない場合に分けて考えていきたいと思います。

①トリニティチャージができた場合
→後ろのギラティナに2枚、アルセウスに1枚つけます。この時ギラティナのエネの色は散らしておいた方がいいです。後からどちらを引いても手張りするだけでいいですからね。

②トリニティチャージができなかった場合
→後ろのアルセウスに手張りしてできれば前に非Vを差し出したいです。パルキアを長く使っていたからわかるのですが、先2ボスでVを倒すのはこちらが展開しなければ相手にとってかなり難しく、大体の場合は前を殴ってきます。非Vが倒されたらそのあと2-2-2と押し付けていきましょう。とはいえ万が一裏が倒されたら困るのでベンチは2体くらいまでに絞りましょう。相手が先2ベンチフル展開ベルトボスorスイッチャーの宇宙ムーブをしてきた場合は素直に泣きましょう。

2ターン目
前がアルセウスで一発耐えるor前の非Vが倒される想定で考えます。

①の場合
→チェレンで前を回収し1エネ付けたアルセウスを前に出して進化し殴ることでほぼ先攻時の2ターン目からと同じ動きができます。ギラティナは早めに進化しておきましょう。

②の場合
→こちらも同様に前をチェレンで回収することで先攻2ターン目からと同じ動きをすることができます。非Vが倒されている場合はサイドレースに特に影響がないので問題ありません。むしろ相手がアルセウスを倒したときにこちらのツツジ圏内に入るので得です。

ここからは先攻と同じ動きをするだけなので簡単です。最後にパルキア対面で重要なポイントをまとめます。

1.アルセウスで殴ったパルキアはギラティナで殴らない
2.ベンチやトラッシュのポケモンの管理をしっかりする
3.ツツジを打たれる前の山づくりをしっかりする

こんなところでしょうか。先ほども言いましたがパルキア対面は分岐が多く一概にこうすれば勝てるといった方法がないので、こういう場合はどうすればいいの?といった質問などしていただけるとありがたいです。

3.ロスト型ギラティナ

最初の方でロスト型とアルセウス型の強み、弱みなどを紹介してきましたが、ギラティナが強いんだからロスト型も弱いわけがないんです。よってロスト型ギラティナとの対面については絶対書かなければいけないなと思っていました。実際ロスト型と3~4回ほど対戦しましたが全て勝っていますので信憑性はあると思います。

さて、ここでロスト型の強み、弱みについて復習してみましょう。

強み
・ミラージュゲートによる自由なエネ加速
・ウッウやヤミラミなどのコスパのいい非Vアタッカーの存在
・スターレクイエムの発動条件を満たしやすく、必ず1回はワンパンできる

弱み
・ロストゾーンに7枚溜まるまで高火力で殴れない
・ロストインパクトで毎ターン2個のエネルギーが盤面から消える
・毎ターンロストに送るカードを選択するので高度な状況判断やリソース管理能力が求められる
・序盤にアクロマの実験を打てないとそのままロストゾーンが増えずに押し切られて負けてしまうことがある
・縦引きが多く必要札を溜め込むためマリィ、ツツジ等の手札干渉に弱い

こんな感じでしたね。ここで私が注目したのは弱みの最後の部分、

"手札干渉に弱い"

という部分です。これは本当にその通りで、ロスト型を使われているとみるみるうちに手札が増えていってそのうちやりたい放題されてしまいます。そこをマリィ等で流してあげれば、相手は必要札が手元から消えます。実際対面してみて思ったのが、次のターンのためにミラージュゲートを手札に温存するプレイングをする人がそこそこいるということです。そこにもマリィは刺さりますし、単純に相手の手札を減らせるので価値は高いです。

ロスト型に関してはまだ対面した回数が少ないため十分な試行回数が得られていないため具体的な立ち回りについてはまだ手探りな部分がありますのでロスト型の対面で意識していることだけ軽く触れて終わりになります。ここの部分に関しては後で追記しようかなと考えてますので気長にお待ちください。

ロスト型の対面で意識すること

1.アルセウスで殴るターンはとにかくマリィを打つ
2.サーナイトを必ず出し相手のギラティナの圏内から逃れる
3.相手のギラティナがVの状態の時になるべく倒しておく

こんなところですかね。ロスト型のギラティナは準備に時間がかかることが多いので手札干渉を挟むことによって有利に立ち回ることができます。以上を念頭にロスト型とは戦いましょう。

4.非V対面

最後に非Vをメインアタッカーとしたデッキタイプへの対策を軽く触れて終わりにしようかなと思います。非Vに関してはあまりギラティナは使わず主にアルセウスにチェレンを使いまわして戦っていきます。2回チェレンが使えればほぼ勝ちですが、あまりそう都合よくも使えないので1回使えたらいいなと思う程度にしておきましょう。実際相手のVstarをワンパンできない非Vからすると1回チェレンを使われただけで相当きついので割と勝てるとは思います(デデンネカップマッドパーティに負けました…)。まだ非Vの対策が薄いなと感じているので良い対策あったら教えてください。


おわりに

まず、この記事に興味を持ってここまでの長い間読んでくれた皆様、本当にありがとうございます。自分にしては完成度の高いデッキを作れたこともあってこのデッキを皆に知ってほしいと安直な気持ちでnoteを書きましたが予想の数十倍のボリュームとなってしまって驚いています。この記事でアルセウスギラティナというデッキタイプが少しでも気になったそこのあなた、ぜひこのデッキを握ってみてください!皆さんがこの記事を読んで少しでも勝てるようになったのなら私も嬉しいです。質問やご意見などは是非お寄せください。それでは最後まで付き合っていただきありがとうございました!またの機会に。

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