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50代 老後資金の出口戦略 ~限りある未来へ~

 巷では、老後資金が2000万円足りないので貯めなきゃとか言われています。漠然と2000万円くらい貯めなきゃと考えてしまいますが、具体的に いつ いくら必要なのかを考えるとスッキリするかもしれません。

 老後資金の使途の考え方ですが、あくまでもご参考にして頂けたらと思います。人ぞれぞれ、資産、家族構成や環境の違いは大きいのですから。

1.ミニマムな生活と生活費

 まずは、日々の生活にいくら必要なのかを考えます。資金が十分にあれば、贅沢な暮らしも良いですが、まずは、最低限のミニマムな暮らしを考えます。最低限いくらあれば暮らせのか、資金に余裕があれゆとりの暮らしも、資金が足りなければ資金を増やすこと、つまり稼ぎを多くする、節約する、もしくは、もっとミニマムな暮らしを考えます。

固定資産税や車の税金など年間で支払うものも含めます。
ここでは、仮に月に25万円とします。

65歳から年金を受給するとして、例えば、毎月20万円受給されると、生活費との差額は、25万円ー20万円=5万円で、毎月5万円を老後資金から取り崩すことになります。

2.現金で確保する予備資金

現役でもすべての資金を投資に回すことをせず、ある程度のすぐに現金化できる資金があるともいます。老後でも同じように思いもよらず、病気になったりとか、車の修理が必要になった時になどに必要です。

生活費の半年から2年分くらいで良いと思います。お金が急に必要になった場合に対応するだけではなく、余裕資金が目減りしても当面の資金があるので過度に悲観的にならずに安心感につながると思います。

生活費が月25万円でそのうち20万円は年金で毎月5万円を取り崩すのですから、現金の予備資金は、1年で60万円、2年分として、120万円を資産から少しずつ取り崩して確保しておきます。1年毎に60万円を取り崩せば、現金の予備資金は常に60万円~120万円となります。

だいたい60万円~120万円ぐらいあればよいので、取り崩す時期を調整することができます。

3.余裕金融資産を計算する

老後資金が例えば、2000万円あったとして、現金の予備資金が120万円ですから、2000万円ー120万円=1880万円となります。

この1880万円は、すぐに使わないわけなので、投資になどに回しても良いです。しかし、少しずつですが毎年60万円を取り崩さなくてはいけません。

1880万円を毎年60万円取り崩すのですから、31年持つことになります。65歳から31年経つと96歳になっていますので、概ね大丈夫な試算と思えます。

4.余裕金融資産の運用

1880万円を3つに分けるとします。これから10年以内に使うお金と、今後10~20年で使うお金、それに今後20年~31年で使うお金です。

資産を単純に3つにわけるとすると、1880万円割る3で、627万円となります。

これから10年以内に使うお金627万円は、安全な資産、現金に近いものにして取っておくのが良いでしょう。

今後10~20年で使うお金627万円は、少し先に取り崩すことを考えて、投資するのもの良いでしょう。

今後20年~31年で使うお金627万円は、20年以上の投資期間がありますから、長期的な投資でも良いかもしれません。

ただ、例えば今後10~20年で使うお金627万円は、10年経つとこれから10年以内に使うお金627万円になってしまいます。65歳でいったん設定したら終わりでなく、その時々にて見直しが必要になります。

年を取ってくると難しい運用は出来なくなってくるでしょうから、その時に応じて先を見て運用を変更するべきでしょうね。

これまでの計算なら、無理に投資しなくても現金で持って行っても変わらないのではないかと思えますが、簡単に説明するためにインフレ率を入れていません。インフレが起こると生活費が高くなります。これは現金が目減りするのと同じです。本当にミニマムな生活で余裕がないだとか、老後の資金がこれ以上ない場合は、足りないことになります。

あるお金で暮らすようにするしかありませんので、働けるうちは働くの一番かなと思います。

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