リアルすぎる進化を遂げた馬主SIM『ウ〇ポ・ジ・アルティメット』にありがちなこと――長柄高校馬事文化研究部活動記録⑰

璃子「はい、どうもー。長柄高校馬事文化研究部、部長の室谷璃子です」
姫「同じく部員の、阿久津姫よ」
璃子「まあ今日は皆さんに名前だけでも憶えて帰ってもらえたらと思っているんですけどね。ところで姫さん。私、この前、ちょっと2036年へタイムスリップしてきましてね」
姫「いきなりSFね。まあ、いいわ。それであんた、未来へ行ってなにをしてきたのよ」
璃子「そりゃもちろん競馬! ……と言いたいところですけど、タイムスリップしても見た目は可憐な女子高生。馬券は買えません」
姫「可憐かどうかは知らないけど、15年後でも法律は変わってなかったのね」
璃子「ただ、未来へきたからにはなにかおみやげが欲しいなと思いまして、ゲームソフトを買ってきたんです」
姫「へえ、ゲーム。いいじゃない。で、どんなゲームを買ったのよ?」
璃子「ええ、これです」
姫「……『ウ〇ニ〇グポスト・ジ・アルティメット』……? どこかで聞いたことあるタイトルね……」
璃子「ええ、例のシリーズの最新作です。コー〇ーファンのみなさん、安心してください。未来でもウィポ、続いてますよ!」
姫「誰に話しかけてるのよ、あんたは。まあ、いいけど。それで、例のシリーズってことは、このゲームも馬主シミュレーションゲームなわけ?」
璃子「そりゃもちろん。しかも未来のゲームですからね。いまのゲームよりも格段にリアルな作りになってるんですよ!」
姫「そっか、技術の進歩は日進月歩だものね! じゃあ、たとえば仮想空間で競馬場に入れたり、VRみたいなので走っている馬に乗れたり?」
璃子「いや、そういうのはないです」
姫「ないの!? じゃあなにがリアルなのよ!?」
璃子「まあまあ、そこは実際プレイしてみればわかりますから。はい、スイッチオン」
姫「その掛け声がもう未来っぽくないんだけど……まあいいわ。ん……映像はさすがに綺麗になってるわね。ゲームの進行は毎度おなじみの感じだけど……。秘書の案内に従ってプレイヤー名を決めて……ん、職業選択? こんなのあったっけ?」
璃子「はい、そこがこの『ウ〇ポ・ジ・アルティメット』の新要素です! このゲームでプレイヤーは、いきなり馬主にはなれません」
姫「なれないの!? 馬主シミュレーションゲームなのに!?」
璃子「いやいや、姫さん。ちょっと考えてみてくださいよ。プレイヤーが数億円の資金や牧場を持った状態からゲームが始まる、今までのシリーズの設定がリアルさに欠けてたわけです。そんな恵まれた人間が現実にどれだけ存在するんですか? って話ですよ。リアルな馬主、それも個人馬主だと、その多くがまずは社会的経済的に成功を収めてから、馬主資格を得るでしょ? だからゲームでもまず、仕事をして馬を買えるだけの資産を築くところから始めなきゃいけないってわけです」
姫「リアルって、そっち方向のリアル!? せちがらいなあ……。まあ、いいわ。とにかく、仕事を選べばいいわけね? 選択肢は……ゲーム制作会社の社員、スポーツ選手、脚本家、起業家……。ねえ、いちおう訊いておくけど、選ぶ職業によって所持金が変わったりするわけよね?」
璃子「所持金っていうか、収入かな。それぞれの職業に応じたミニゲームで一定の成績を収めないと馬を買うお金が貯まらないから。たとえばスポーツ選手だと、引退までに日米通算300セーブくらいは上げたいところだよね」
姫「メジャーで投げるの!? それもう別のジャンルのゲームじゃない!」
璃子「リアル馬主SIMですから。それに、技術革新でゲームの容量も大きくなってるから、いろいろできるようになってるんだよ」
姫「いろいろできるからってなんでもかんでも詰め込めばいいってもんじゃないわよ……。もう、なかなか馬が出てこないじゃない! 競馬ゲームなのに! ていうか、こういうイライラする展開、むしろファミコンのレトロゲームとかでありそうな気がするわ……。早く馬を見せてよ、馬を!」
璃子「もう、文句多いなあ。仕方ない。それじゃあ、馬を買える段階まで進めたセーブデータがあるから、それでやってみようか。はい、好きなデータを選んで」
姫「最初からそれを出しなさいよ……。でも、うーん、どの職業もあんまりパッとしないわねえ。なんで所持金がこんなに少ないの?」
璃子「未来の日本は、昔みたいにがっぽがっぽ稼げる国じゃないんだよ」
姫「あまり聞きたくなかった現実なんだけど……。ん、なにこれ? 職業・占い師って、こんなのもあるのね?」
璃子「ああ、それは地方競馬モードのデータだね。占い師か競馬ライターか地方の建設会社社長を選ぶと、取れる馬主資格が地方競馬からになるんだよ」
姫「またどっかで聞いたことある話&妙にリアルな設定ね……。でも私はやっぱり中央競馬の馬主になりたいから、こっちの起業家のデータでプレイするわ」
璃子「起業家だね。これはみずから立ち上げた事業が成功して急成長。念願の馬主としてスタートを切る段階のデータだよ」
姫「それそれ、そういうのが欲しかったのよ。で、馬はどこで買えばいいの? やっぱり8月1週のセリ?」
璃子「いや、セリにはまだ行けないよ。ていうか、馬主っていっても、まだ一口馬主だから」
姫「一口!? 起業で一発当てたのに、まだ一口なの!?」
璃子「ちょっと年収が上がったくらいで、いきなりリアル馬主にはなれないって。なんたって未来の日本はとても貧しく……」
姫「ああああ、聞きたくない! ……わかったわよ。それじゃあ、とりあえず、カタログを見て出資する馬を選べばいいのね? ……なんていうか、ゲームなのに夢とか爽快感がないのよね……」
璃子「リアル志向のゲームですから。でも安心して。成金っていってもそれなりに収入はあるから、クラブはノル〇ンディーとかウ〇ンとかじゃなくて、サ〇デーRに入れるよ」
姫「やめなさい! ノル〇ンディーとかウ〇ンの会員にも高収入の人はいるから! きっといるから!」
璃子「未来の競馬だから血統はわからないだろうけど、この馬なんかいいんじゃない? 兄弟に活躍馬が多数いる超良血馬だよ」
姫「そこはリアルに地雷なにおいもするけど……まあ、なにか選ばなきゃ進まないからね。『この馬に出資しますか?』『はい』と……」
璃子「あとは毎月更新されるクラブのHPで出資馬の近況をチェックして……あっ待って! ヤバイ!」
姫「ど、どうしたのよ!?」
璃子「出資馬が蟻洞になったって! 蹄が伸びてくるまで育成は中断して放牧……。うわちゃー、これはデビューがかなり遅れちゃうやつだ」
姫「リアル! リアルにその状況になった人、私知ってるから!」
璃子「あ、でも待って! ここでイベント発生! 同じクラブで出資してる個人馬主の人から、共同で一頭持ちませんかってお誘いが!」
姫「おお、共同馬主ってやつね! いいじゃない、いいじゃない!」
璃子「捨てる神あれば拾う神ありってね。その人の手引きで念願の馬主資格をゲット!」
姫「やったわ! ようやく第一歩って感じね……」
璃子「一緒に持つ馬は向こうが用意してくれて、馬名もつけさせてくれるって! 『三つくらい候補を出して。J〇Aへの申請は私のほうでやっておくから』だってさ!」
姫「……いや、ちょっと待って。それ、申請されずにのちのちトラブルになる気がしてならないんだけど……。だいたい、馬名の審査はJ〇Aじゃなくて日本軽種馬登〇協会よ」
璃子「あと、その人との友好度が上がったんだろうね。『わしの地元の知事がどえりゃー気に食わんのだわ。辞めさせるんに、一緒に署名集めてもらえりゃーせんやろか?』って話もきてるよ」
姫「それは別件! 別のトラブルだから!」
璃子「あっ、自宅に来客だって。え? マ〇サ? うわー、やばい! 起業した会社で長年おこなわれてた脱税がバレて、プレイヤー逮捕されちゃった! せっかく取得した馬主資格もはく奪。あちゃー、こうなるともう、ゲームオーバーですわ」
姫「人生のよね!? 人生のゲームオーバーよね!?」
璃子「あとはもう、ホストとかで生計を立てていただくしか……」
姫「なによこれ! とんだクソゲーじゃない! こんなゲーム作るなんて、未来のコー〇ーはなにやってるのよ!」
璃子「安心して。1年後には、登場馬の能力をちょっといじっただけの続編『ウィ〇ングポ〇ト・ジ・アルティメット2037』 がフルプライスで発売される予定になってるから」
姫「そこは変わってないんかい! もういいわ」
璃子「ありがとうございましたー」

9/25 中山3R ダ1800m 勝ち馬:フルオール
評価☆5

ハヤタ「いや、なにこれ! 僕たちはいま、なにを見せられたの!?」
恵麻「おちついて、ハヤタ君。二学期にある文化祭での発表に向けた、ただの練習だから。たぶんやらないけど」
ハヤタ「やらないんだ! まあ、マニアックすぎて学校の人たちにはほぼ伝わらないネタだろうけど……」
恵麻「まあ脱線はここまでにして、本編に入ろう。まずは土曜の中山3Rを勝ったフルオールだね。好スタートから好位のインを追走。4コーナーでの手応えもよく、直線は最内を楽に抜け出してきて快勝だった」
ハヤタ「……こほん。ええと、後ろ脚のつく位置はあんまりよくないかなと思ったけど、心配いらなかったかな。前がちの馬体でダートの走りはよかったよ」
璃子「新馬らしからぬ危なげない立ち回りで、センスを見せたよね」
姫「父ホッコータルマエは地方競馬ではコンスタントに走る馬を出す人気種牡馬になっているわ。母父もゴールドアリュールだし、まさにダート血統って感じよね」
ハヤタ「あれだけがっつり脱線したあとで何事もなかったかのように本編に入ってこれるふたりも、なかなかの強心臓だよね……」

9/25 中京4R ダ1400m 勝ち馬:アファン
評価☆5

姫「牝馬限定のダート1400m戦よ。勝ったのはヘニーヒューズ産駒のアファン。中団から差してくるかたちになって、手応えはあまりよく見えなかったけど、前が止まり気味になったこともあって、最後の伸びは目立ったわね」
ハヤタ「肉付きがよくて適度な胴伸びもあって。体格もここでは頭一つ抜けてて、ダートの適性はやっぱり高いよね。頭が高い走りはちょっと気になったけど……」
璃子「そのあたりはこれから改善されてくるのか、それともこの馬の個性なのか、まだわからないか。まあ伸びしろがあるってことでいいんじゃないかな」

9/25 中京5R 芝1400m 勝ち馬:ヴィルチュオーズ
評価☆4

恵麻「混戦を断ったのは9番人気のヴィルチュオーズ。2番枠から発進して前半は折り合いに専念。直線に向いて前にスペースができると、しっかりと脚を伸ばしてきっちり2着馬をとらえたよ」
ハヤタ「小柄だけど筋肉は結構繊細。直線の走りもバネがよく利いてたよね。サトノアラジン産駒としてはめずらしいタイプかも」
姫「6月札幌での新馬戦を除外になって仕切りなおしのデビューだったけど、一発回答を出したわね。ノーザンファーム生産でセレクトセールの出身。意外といっては失礼だけど、エリート街道を来てる1頭よね」

9/25 中山5R 芝1600m 勝ち馬:ビジュノワール
評価☆5

璃子「ルメール騎手騎乗で単勝1.4倍の支持を集めたビジュノワールが期待に応えて快勝したねえ。3番手から行きっぷりよく前に並びかけていって、直線で難なく抜け出した。スピードあるよね」
ハヤタ「うん。背中と胴が長くて、お尻が後ろについてるのが特徴的な馬体。スタミナをロスしやすい面はあるけど、スピードが出せる構造だよね。ただ、乗り方しだいでは2000mくらいまでは持つ感じもする。筋肉の質もなかなか良くて見栄えもする。馬体重よりも体を大きく見せるのもいいよね」
璃子「評価はとりあえず☆5としたけど、もうひとつ上のポテンシャルはあるかも。次走以降の走りによっては修正評価が必要な1頭かな」

9/26 中京4R ダ1200m 勝ち馬:ドライスタウト
評価☆5

恵麻「この日の中京競馬場は予報以上に降雨が激しくなり、ダートコースはこのレースから不良馬場に。そんな中、ドライスタウトはロケットスタートで他馬をけん制。先に行かせた2頭が飛ばすのを3番手で見ながら追走すると、直線で追い出されてからははじけて、逃げ粘るをはかる2着馬をあっさりかわした」
ハヤタ「いい内容だったよね。ベタ気味の蹄で、こういう湿った馬場がいかにも合いそうなタイプだよ。胴の長さを生かしてストライドが大きな走りだったし、今後も楽しみがあるんじゃないかな」

9/26 中山4R ダ1200m 勝ち馬:タヤスゴールド
評価☆6

姫「スタートは出負け。中団からの追走になったけど、道中は抑えきれない感じで外を回って上がっていく格好になったわ。それでも手応えはまったく衰えず、4角手前で並びかけた逃げ馬をねじ伏せて3馬身半さの圧勝。強かったわね」
ハヤタ「首差しが長いし、関節の可動域が広くて大跳び。まだずいぶん粗削りな走りだけど、それだけに素質は相当高いと思わせるよね。中山での新馬勝ちだけど、もちろん広いコースでも力を出せそうだよ。距離もマイルまでならこなしそうな雰囲気」
璃子「ひょっとするとダートの大物かもしれないね。いかにも中山ダート1200m向きの2着馬ライヴサファイアをねじ伏せたわけだから、ここでは能力が一枚上だったと見てまちがない。折り合いが課題になるだろうけど、よりハイレベルなレースでの走りも見てみたい1頭だよね」

9/26 中京5R 芝2000m 勝ち馬:トゥーサン
評価☆5

恵麻「この日の中京は芝も雨の影響をもろに受けちゃったわけだけど、このレースでもやっぱり重馬場適性の差が出たのかな?」
ハヤタ「その点はやっぱり否定できないんじゃないかな。勝ったトゥーサンは蹄も繋も少し立ち気味だし、ほかの馬よりも緩い馬場を苦にしなかったんだと思う。もちろん能力の下地はあっての話だけど」
姫「キタサンブラック産駒ね。思えばキタサンブラックも不良馬場の天皇賞を勝ってたものね」
ハヤタ「たしかにキタサンブラック自身も少し立ち気味の蹄だし、産駒もあまりベタ蹄は見ない気がする」
姫「重馬場をこなす産駒を出しやすい種牡馬かもしれないわね。これは覚えておいて損はないんじゃない?」
璃子「注目どころではダノンファンタジーの弟で2億円ホースのセレブレイトガイズが出走してきて、7着。こっちは重馬場がダメだったことかな?」
恵麻「脚を取られてたみたいだし、馬場が合わなかったのももちろんあるんだろうね。ただ、レース後のコメントで福永騎手が喉の疾患があるんじゃないかみたいなことを言ってるんだよね。本当なら治療が必要になるかもしれないし、POG指名してた人がいたら気になる情報だよね……」

9/26 中山5R 芝2000m 勝ち馬:サインオブサクセス
評価☆5

璃子「スローペースになって4コーナーでは馬群が密集してたけど、インで我慢してたサインオブサクセスが1頭分のスペースを見つけて進路を切り替えると、はじける感じで抜け出したね。中山の芝中距離戦の勝ちパターンのひとつだし、横山武史騎手も得意とする乗り方だった」
ハヤタ「脚が長めでやや平尻よりながら、バランスのいい体型はいかにもハービンジャー産駒って感じ。後肢にまだ緩い面を残しながらこの瞬発力を見せられた点は評価していいと思う」
姫「血統的には2着ロードレゼルも注目の存在よ。母エンジェルフェイスの初仔になるわけだけど、近親にはキャトルフィーユやレディアルバローザなどクラブゆかりの活躍馬がいる血筋。今回は勝ち馬の決め手に屈したけど、この馬も内から抜け出る脚を見せていたし、近いうちにチャンスが回ってくるんじゃないかしら」

9/26 中京3R 未勝利 芝1600m 4着:マイシンフォニー

璃子「だ、か、ら! この馬は良馬場でこそなんだって……」
ハヤタ「うわ……荒れてるなあ、室谷さん」
恵麻「まあ、しかたないよね。何度も言うけど、この日の中京は予想外の大雨。午前中のこのレースの時点でもうかなり雨が降っていて、かなり馬場は悪化してたからね。良馬場向きのマイシンフォニーにはつらい馬場状態だった……」
璃子「デビュー戦と2戦目が稍重。それで今回もまた重でしょ? この馬が走るときはどうも馬場が悪くなっちゃんだよねえ……。ホント、ツキに見放されてるとしか……」
姫「POG指名してる身としては、たしかにヤキモキするわね。まあ、そんな悪条件の中でも掲示板は外さずきてるわけだし、確実に勝ち上がれる力は示してると見て、自分たちを慰めるしかないわ。あとは折り合い面の進境を見せてほしいところだけれど、次こそは良馬場で走れることを祈りましょう」
璃子「今から軒先にてるてる坊主つるしとこうか……」

9/25 中京9R 野路菊S 芝2000m 勝ち馬:ロン
修正評価☆6

恵麻「次は中京でおこなわれたオープン特別の野路菊ステークス。ここは函館の新馬勝ちから中7週で挑んだロンが快勝したよ。1分59秒8はこのコースの2歳レコードタイムだね」
姫「まあこの条件の2歳戦が多くないからレコードじたいは過度に評価すべきではないと思うけど、勝ちっぷりはよかったわよね。特に控える競馬で結果を出せた点は収穫が大きいと思うわ」
璃子「新馬戦は逃げ切りだったからね。今回は武騎手も道中は意識的に下げて運んでいたように見えた。終始馬群の外を回していたからまだ揉まれる競馬を経験したとまでは言えないけど、脚質の幅は広がったわけだし、いい教育ができたんじゃないかな」
ハヤタ「しなやかさもあって適度にパワーも感じさせる身のこなし。直線の坂も苦にしてなかったし、芝の中距離ならどの競馬場でも力を発揮できそうだよね。折り合いもばっちりだったし、気性も素直そう」
姫「牝馬でこの時期に2000mを楽にこなしてるわけだから、先々は当然オークスが視野に入っているはず。ここからどういうステップを踏んでいくのか定かじゃないけれど、牝馬クラシック戦線で無視できない存在になっているのはたしかよね」

9/25 中山9R カンナS 芝1200m 勝ち馬:コラリン
修正評価☆4

恵麻「最後はこちら。芝1200mのオープン特別を勝ったのは、函館の未勝利1着なら中7週で参戦してきたコラリン。最内枠で出遅れちゃったけど、あわてずにじわじわと先行集団との差を詰め、直線は大外に持ち出して一気に抜け出した」
ハヤタ「ピッチ走法で脚の回転が速い。今回は結果論だけど、芝の短距離で差す競馬は合ってるよね。デビューから3戦で着実に良化もしてる感じ」
姫「この馬の祖母のサマーハっておもしろい繁殖牝馬でね。マンハッタンカフェをつければ阪神大章典勝ちのシャケトラを産み、ゴールドアリュールをつければダート路線で活躍のシハーブを産み、ドバウィをつければ短距離を得意とするモルジアナを産み、と、種牡馬の特性をもろに産駒に伝えるのよね。で、このコラリンはそのモルジアナとダイワメジャーの掛け合わせ。当たり前と言えば当たり前だけど、しっかり短距離馬が生まれたわよね」
恵麻「なるほどー。逆にこのモルジアナに長距離血統の種牡馬とかつけたらどうなるんだろうって興味もわくね」
璃子「そういうシミュレーションに最適なゲームがありまして、『ウイ〇ングポ〇ト・ジ・アルティメット』ってソフトなんですが……」
姫「いや、いいかげんにしなさい」


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