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今年の桜は百花繚乱?――長柄高校馬事文化研究部活動記録㊺

【4/3中山9R 山吹賞 芝2220m】
どうもすみませんでした……

ハヤタ「先週の展望はナマイキ言ってどうもすみませんでした……」
恵麻「いきなり謝罪会見みたいな出だしだねえ。先週は日曜中山9Rの山吹賞と日曜阪神5Rの3歳1勝クラスを展望したんだよね」
ハヤタ「山吹賞はトーセンリョウが道中3番手追走からあっさり突き抜けた。『骨が細すぎる』と厳しめに見立ててたけど、レース振りを見るとここでは力が上だったのかもしれない。いやはや、おみそれしました」
恵麻「まあ、あくまで前走時点のパドックを見た評価だったわけだし。むしろ5ヵ月ぶりの出走となった今回のパドックでの印象を訊きたいな。馬体重がプラス20キロと大幅に増えていたわけだけど」
ハヤタ「うん。プラス20キロはそっくり成長分と見ていいんじゃないかな。体つきに無駄があるようには感じなかったよ。骨の細さはあいかわらず気にはなったけど、たくましさは増してたと思う」
恵麻「馬体面の成長も勝利に結びついたってことだね。結果的には1番人気に応えた格好だ。2着は私たちも推していた2番人気のブラックボイス。3着にもヒモで挙げたスリーエクスプレスが突っ込んだわけだから、見立てとしては悪くはなかったと思うよ」
ハヤタ「そう言ってもらえると救われるよ……」
恵麻「最後にPOG指名馬のウンの印象はどうだった?」
ハヤタ「この馬も厳しめに見立てたけど、線の細さは少しずつ解消されてきてる印象も受けた。中団から進めて脚を伸ばせず6着だから単純にまだ力不足なんだろうけど、ゆくゆくはもう少しやれるようになるかも……そんな期待も抱かせたよ」
恵麻「総帥の忘れ形見。POG期間が終わっても応援しつづけたいよね」

【4/3阪神5R 3歳1勝クラス 芝1600m】
ホントすみませんでした……

ハヤタ「日曜日の阪神についてはホントすみませんでした……」
璃子「ちょwwハヤタwww五体投地とかwwww」
宮子「いや、そこまではしてないから……。姿が見えないからって誤解を与えるような発言はやめてあげて?」
璃子「ちなみに五体投地って土下座の進化版みたいに扱われてるけど、本来は仏教における最敬礼方法らしいね」
宮子「どうしてあなたはそういう雑学ばっかり豊富なのよ……。そんなことより、3歳1勝クラスよ。POG指名馬で1番人気でもあったレッドベルアームは道中折り合いを欠いて10着と惨敗しちゃったわね……」
ハヤタ「馬体はあいかわらず良く見えたんですけどね……」
璃子「今回はレースで難しい面がもろに出ちゃったよね。やっぱり気性面の成長が待たれる感じかぁ」
ハヤタ「相手として挙げたグッドフェイスカレンマックナイトも振るわなかったし、競馬はやっぱり難しいね……」
璃子「まあ長くやってればこういうこともあるさ。ちなみに勝ったメモリーレゾンはどうだった?」
ハヤタ「背中が短くて瞬発力があるタイプ。今回は好位から差し脚を伸ばす競馬で特徴を生かせたんじゃないかな」
璃子「小倉の1200m戦では後方からの競馬をしてたけど、マイルに距離を延ばして中団、好位で立ち回れてるもんね。距離はこのくらいが良いのかもしれない」

【4/9阪神1R、4/9阪神3R、4/9中山3R展望】
POG指名馬展望ですが、期待のほどは……?

姫「先週の展望がはずれてなんか失速気味だけど……今週はいよいよクラシック第1弾、桜花賞よ。ここはしっかり展望したいわよね」
恵麻「その前に、また今週出走するPOG指名馬をざっとチェックしておかない?」
璃子「賛成。今週はけっこう出走してくるんだよね」
姫「いいわよ。桜花賞の展望を前に肩慣らしってところね」
恵麻「それじゃあ、さっそく。まずは土曜阪神1R。ダート1800m戦にシェンフォンが挑むよ」
璃子「今回はこの馬にとって初の1800m戦。距離延長が鍵になりそうだけど?」
ハヤタ「前脚は短めで、肩の角度はまずまずあって、背中は短め体型的には1400mか1600mくらいの先行タイプという感じだね。小柄だけど肩回りの筋肉はあるからダートは大丈夫先行力を生かせる小回りの地方競馬場向きかもしれないね」
璃子「おお……なんか思わぬところに話が飛んじゃったけど……。まあ1800mはちょっと微妙かもってところか。牝馬限定戦とはいえメンバーもなかなか骨っぽいし、とりあえずは様子見するか。次は土曜阪神3Rに出走するゴールデンベッセル
姫「これもダートの1800mね。この馬は2戦目。前走は大敗で、今回はタイムオーバー明けの出走になる」
璃子「脚元が少しモヤっとしてるって情報もあるし、今回もどうなのかなあ。ガラリ一変が期待できる雰囲気でもないけど……」
ハヤタ「うーん、そうだね……。前脚が長めで後ろから行くタイプなのかなとも思うし、能力全開には少し時間がかかるかもしれないね」
恵麻「次は土曜中山3Rに出走のザビッグマン。こちらは前走1800mから距離短縮で、1200mに戻す」
姫「1800mだと息がもたず、1200mだと追走に苦労する。となると1400m~1600m戦に出たいところだけど、中山だとちょうどない距離だからねえ……」
璃子「ウィポだと『身のこなしが硬くて得意とする距離が限られてくる』ってやつだ」
ハヤタ「歩様を見るとそこまで硬い感じではないけどね……。骨太で肉付きもいいけど、パワー優先のタイプ。スピード競馬だとまだ苦しいのかも
姫「この馬も時計がかかって1400m~1600mあたりが主戦場になる地方競馬のほうがいいのかもしれないわね」
恵麻「それでも今回はメンバーも比較的手薄だし、うまく先手を取って粘り込んでほしいところだよね」
璃子「それにしてもこのままだと指名馬みんな地方競馬に転出しちゃいそうだな……」

【4/10阪神11R 桜花賞(GⅠ)芝1600m展望】
フラットな気持ちで挑めばきっと桜も咲くよね

姫「POG指名馬の展望も終わったところで、いよいよ桜花賞の展望にいくわよ。欲を言えばこっちにもPOG指名馬が出走しててほしかったんだけど……」
恵麻「それねー。まあでも、フラットな気持ちで展望できると前向きに考えよう」

璃子「評価値としてはナミュールが☆7.5で頭ひとつ抜けた存在だね」
姫「前走チューリップ賞は進路がなくなりかけながら瞬発力でねじ伏せる強い競馬だったわ」
ハヤタ「柔軟で収縮力の強い筋肉が目を引くよね。前走のパドックでもバネを感じさせる歩様を見せてた。加えて肩が寝て前脚も振り出せるから、小柄でもストライドを確保できてる。牝馬の精鋭が揃った1戦だけど、まともに走ればまず勝ち負けになりそうだし、大崩れは考えにくいかな」
璃子「まあ素直に考えるとこれになるよね。課題はスタート、そして大外枠からどう乗るかだ」
姫「大外枠がむしろプラスに働くってことはないかしら。あくまで素人考えだけれど、この枠ならスタートで少々立ち遅れても馬群に包まれる心配はないし、挽回はききやすいんじゃないと思うの」
恵麻「一理あるね。ただ反面、大外枠で距離ロスが大きくなると直線で苦しくなる危険はあるかも」
璃子「横山武史騎手がどう乗るかだね。馬の力を信じて不利を受けない大外から勝負するのか、どこかで内に潜り込むのか……。まあ当日の馬場状態しだいだとは思うけど、当然人気にもなるだろうし、この馬の動きがレース全体に与える影響も大きそうだよね」
恵麻「この馬をマークしていくとなると、サークルオブライフプレサージュリフトあたりになるのかな?」
璃子「サークルオブライフのデムーロ騎手はそういう競馬やってきそうだよね」
ハヤタ「これもかなりレベルの高い馬体だね。首、背中、胴、四肢の長さや肩の角度、飛節の角度など、どこをとっても絶妙で、全体的なバランスがすぐれてる。前走より毛ヅヤも明らかによくなってるし、上積みは確実だと思う」
恵麻「前走だけ見るとナミュールに完敗って印象だけど、阪神JFでは曲がりなりにもやぶってるわけだしね。叩いて能力全開となればナミュールを再逆転しても決して驚けない
ハヤタ「体型のバランスの良さではプレサージュリフトも負けてないよ。皮膚も薄くて素質は高そう。ただキ甲の抜け具合を見ると、ナミュールやサークルオブライフに比べて完成度は劣るかも。逆に今回この馬体で突き抜けるようなら、将来的にはこの馬が世代ナンバーワンになるはずだよ」
璃子「今回はデビュー3戦目ではじめて東京競馬場以外で走る。関西遠征も初だし、経験の少なさを素質でどこまでカバーできるかにかかっていそうだね」
恵麻「前哨戦の勝ち馬でいうと、フィリーズレビューを制したサブライムアンセム、アネモネステークス勝ちのクロスマジェスティも順調にここへ駒を進めてきた」
ハヤタ「サブライムアンセムは筋肉の強さでは上位にも引けを取らないものがある。ただ体つきはまだ幼さを残すかな」
姫「かかり癖もある馬だから再度1ハロンの距離延長は課題になるわね。逆にGⅠの厳しいペースが逆にはまれば上位に食い込んでくることも考えらえっるわ」
ハヤタ「クロスマジェスティは肉付きの良いお尻が目を引く。パワーがあって坂を苦にしない」
璃子「有力各馬が中団後方で構えそうなだけに、後ろが牽制しあう展開になれば前につけられそうなこの馬がうるさい存在になるよね。あまり人気にはならなそうだけど、警戒はしといていいんじゃないか」
姫「先行勢ならウォーターナビレラも侮れないわよ。枠も3枠6番と絶好だし、内が有利な馬場にでもなれば残り目はありそうじゃない?」
ハヤタ「うん。この馬もお尻の張りが良くていかにもスピードがありそうキ甲が抜けて完成度が高そうだし、キャリアも豊富。たしかにうまく立ち回ればチャンスがあるかも」
璃子「チューリップ賞5着で意外に人気の盲点になるかもしれないよね。穴狙いならこの馬から馬券を組むのもアリだと思うな」
恵麻「逆に後方から突っ込んで穴を開けそうな馬はいないかな?」
姫「それならナムラクレアピンハイライラックあたりかしら」
ハヤタ「ナムラクレアは馬体のバランスが良くて安定感が売りだね。ただそうなると、一発狙って思いきった競馬はイメージには合わないかな」
璃子「うーん、そうか。浜中騎手が最内枠からどんな競馬をするかだね」
恵麻「ピンハイとライラックはそれぞれ前走でアッと言わせたけど」
ハヤタ「ピンハイはミッキーアイル産駒らしい繊細さのある筋肉で、瞬発力は侮れない。好調も維持してるみたいだし、前走のように直線でうまくインを突けばまた穴を開けるかも」
璃子「ライラックはフェアリーステークス勝ち以来、3ヵ月ぶりの一戦だね」
ハヤタ「肩が寝ていて小柄でも案外ストライドを伸ばせる。前走は中山で勝ったけど、むしろ広いコースのマイル戦は合ってるんじゃないかな」
璃子「これも人気の盲点になりそう。福永騎手だし、ひょっこり3着くらいならあってもいいんじゃないか。じゃあ、これくらいで展望をまとめようか」
恵麻「そうだね。中心はナミュールも、総合力の高さでサークルオブライフも肉薄する。一気の逆転の可能性なら未知の魅力があるプレサージュリフト。ただウォーターナビレラ以下も展開次第では上位進出の余地あり。こんなところかな」
姫「今年は阪神JFの上位6着までが揃って出走してきて、各ステップレースの上位勢もほぼ欠けることなく参戦してきてくれた。まさに百花繚乱といった様相で、馬券も含めて楽しみな1戦になりそうね」

◎ナミュール
〇サークルオブライフ
▲プレサージュリフト
△ウォーターナビレラ
△サブライムアンセム
△ライラック
△ピンハイ
△クロスマジェスティ
△ナムラクレア


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