新評価フォーマットでお送りします――長柄高校馬事文化研究部活動記録㉓


恵麻「ふう、これで完成、と」
ハヤタ「あ、フォーマットの修正、終わったんだ。ご苦労様」
恵麻「うん。みんなの意見を取り入れて、各馬の評価のつけ方を一新してみたよ」
ハヤタ「どんなふうに変わったんだっけ?」
恵麻「いままで『短距離/中距離』とか『芝/ダート』とか言葉で表してた適性評価を、採点方式にしたの。距離適性だったら、短距離の割合が何点、長距離の割合が何点、って具合だね」
ハヤタ「短距離の高ければ短距離向き、長距離の点数が高ければ長距離向きってことだね。点数は2項目足して7点満点なんだ?」
恵麻「そう。どちらかに点数が偏ってると、偏った方の適性がより高いと見てるってことだね。例えば短距離6点、長距離1点の馬だと、1000mとか1200m向きのイメージ、逆に短距離2点、長距離5点くらいだと2000m以上が良いかなって感じ」
ハヤタ「短距離4点、長距離3点や、短距離3点、長距離4点くらいならマイラーから中距離向きってイメージになるよね。芝・ダート適性についても同じように考えるわけだ。両方で7点満点で、どちらかに点数が偏っているとより適性が特化したタイプだと」
恵麻「あと、新たな評価項目として、先行か差しかで見る『展開』と、瞬発力か持続力かで見る『脚質』を追加したよ」
ハヤタ「これも最近の回顧でよく話題にのぼるもんね。展開は先行の点数が高いほど道中で前につけやすいって意味になるの?」
恵麻「うん。ただ、こればっかりは走ってみないと分からない面も大きいから、『先行もしくは差しのポジションになったときに強そう』『先行もしくは差し有利な馬場傾向の時に強そう』くらいに考えてみてもいいかな」
ハヤタ「了解。そのあたりはコメントでも補っていこうか。脚質に関しても同じような考え方でいいかな?」
恵麻「そうだね。『瞬発力=一瞬のキレがある/持続力=長く良い脚を使える』と考えて、『瞬発力もしくは持続力が求められる馬場や条件での強さ』を評価する項目になるね」
ハヤタ「OK。ところでそれぞれ足して7点満点なのはどうして? 10点満点とかにはしなかったんだ?」
恵麻「まあ5点でも9点でもよかったんだけど、奇数のほうがいいかなって。奇数なら整数であるかぎり必ずどちらかの点数が高くなるから、適性の偏りが見えやすくなるでしょ?」
ハヤタ「なるほど。たしかに2点対5点とかだとより偏り感が出るもんね」
恵麻「というわけで、今回の回顧からはこのフォーマットを使っていくよ。ちなみに全体の評価のほうは変えてないから、前回までの評価とそのまま比較できるよ。この評価についてはほかの適性項目の平均とか合計じゃなく、独立して10点満点で採点してるから、注意してね」
ハヤタ「了解。それじゃあ今回もよろしくお願いします」

11/6 阪神5R 芝1800m 1着:エンタングルメント
評価☆5.5

恵麻「というわけで、新フォーマットでの一発目。土曜阪神5Rの芝1800mの新馬戦は、1番人気のエンタングルメントが人気に応えたよ。前半1000m65秒4のスローペースになって、直線入口で4頭が横並び。そこから追いくらべで抜け出したのが、エンタングルメントだった」
ハヤタ「採点結果をふまえると、『中距離の芝で先行して持続力を生かすタイプ』となるわけだね。背中と胴に伸びがあって平尻に近いシルエットだから、こういう採点になるんだ」
姫「ゴドルフィンの自家生産馬でシャマーダルの産駒ね。シャマーダルはフランス版ダービー・ジョッケブルク賞の勝ち馬で、日本での代表産駒にライトオンキューがいるわ。スプリント路線で活躍中の同馬とはまた違ったタイプに出たみたいね」
ハヤタ「うん。むしろ2000m以上の距離で良さが出そうな馬体だよ」
姫「エンタングルメントの半兄でゴールデンホーン産駒のターキッシュパレスは2000m前後の舞台で勝ち上がっているものね。それにしても最近は海外競馬の中継が充実してきたこともあって、ゴドルフィンが導入してくる種牡馬にも耳なじみのある名前が増えてきたわね。嬉しいことだわ」
恵麻「先週はブリーダーズカップ中継もあったしね。リアルタイムは早朝だったけど」
姫「おかげで寝不足だわ……」

11/6 東京5R 芝2000m 1着:トーセンリョウ
評価☆6

姫「ここは評判馬・良血馬がそろって注目された新馬戦だったわね。トーセンリョウはセレクトセール2億円ごえの高額馬。上のきょうだいにはすでにオープン入りしているトーセンカンビーナやファルコニアがいるわ。もう1頭、ダノンギャラクシーも高額取引馬で、こちらはセレクト3億円ごえね」
璃子「2頭合わせて5億円ごえかぁ。目がくらむなぁ」
姫「レースも結果的にこの2頭での決着になったわね。勝ったのはトーセンリョウ。道中は内の好位で脚を溜めて、直線は馬の間を割って突き抜けたわ」
ハヤタ「いかにも軽い芝で切れ味が活きそうなシャープな体つきだよね。持続力が求められる馬場での勝利だったけど、瞬発力も備えていると見ていいと思う」
璃子「ダノンギャラクシーのほうは直線でムチに反応して内へよれちゃったし、まだまだ幼いって感じなのかな。調教師の判断でデビューの予定も延びたんだっけ?」
姫「ええ。天皇賞秋の週にデビュー予定だったのだけれど、追い切りの動きを見た国枝調教師の判断で使い出しを1週スライドさせたようね」
璃子「万全を期した、とまでは言えないけど、それでもまだ『目覚めてない』感じなのかな?」
ハヤタ「どうなんだろうね。体型は脚が長くて飛節も伸びるし、均整の取れた馬体ではある。反面、まだ背中を使い切れてないというか、手先だけで歩いている印象も受けたよね。それでもレースでは最後に脚も見せたし、ガラッと変わってくればおもしろいかも」
姫「全姉が重賞2勝のデニムアンドルビーで、近親にはトゥザヴィクトリーもいる良血なのよね。ただ、ほかのきょうだいで目立った活躍馬はキタノコマンドールくらいで、母の仔出しがそこまで突出してるわけでもない。くわえてこの馬は母が高齢の仔。血統的にはPOGでも評価が難しかった1頭になるわ」
璃子「まあ真価を見極めるにはもう数戦必要かもね。血統といえばもう1頭、ウインマリリンの弟にあたるウインルシファーも注目されてたけど、どう? 逃げて5着だったわけだけど」
ハヤタ「パワーと持続力に長けた、オルフェーヴル産駒らしい馬体だと思った。先行してしぶとさを生かすレースでいいと思う。遅生まれでまだ筋肉に力が付ききってないのかもしれないけど、素質の片鱗は見せてるんじゃないかな」
姫「マリリンも4歳秋を迎えた今シーズン、本格化を見せているし、弟のほうも長い目で見たいわね」

11/6 阪神6R ダ1800m 1着:テーオードレフォン
評価☆5

姫「阪神のダート戦を制したテーオードレフォンも『高齢母の仔』なのよね。兄はダートのチャンピオンホース・エスポワールシチー。父はドレフォンに替わったけど、調教の動きも目立っていて厩舎での評価も高かったみたい」
恵麻「最内枠から好スタートを切ってハナを主張したね。スピード上位と見られたワンダーキサラについてこられる展開になったけど、直線は逆に突き放して、最後は余裕も残しつつゴール」
ハヤタ「2着のワンダーキサラはもう少し短めの距離が良さそうな体型だし、距離適性の差も出た感じだね。テーオードレフォン自身も首差しが太くてダートを走るトルクを備えてる。今回は逃げる競馬になったけど、気性さえ許せば控える競馬もできるんじゃないかな」
姫「高齢母でも父は今シーズン勢いのあるドレフォンで、活力は十分にありそうよね。血統的にも今後注目の1頭だわ」

11/6 東京6R ダ1300m 1着:モウショウ
評価☆5.5

ハヤタ「パドックでも一番よく見えたモウショウが単勝1.9倍の人気に応えたね。肩やトモの筋肉もしっかりついて、関節の動きも滑らか。直飛だし、効率よく前に進める体型だよ」
恵麻「レースも上手だったよね。レース前半は内と外の馬で繰り広げられる先行争いに加わらず好位で脚を溜めて、直線に入って先行集団の外に進路をとると、止まらない加速で、2、3着馬の追い込みを振り切った」
ハヤタ「背中に少し長さがあってスピードの持続力に長けたタイプ。2、3着馬はどちらかといえば瞬発力タイプだったから、一瞬迫られる場面があっても負けることなく押し切れたんだね」
璃子「ただ騎乗した和田騎手によると、ゲート内で鳴いたり砂をかぶって嫌がったり、まだまだ子供っぽい面も目立ったみたいだよ。次走以降、メンタル面の問題が出るとコロっと負けちゃう可能性もあるから、注意が必要だね」

11/7 阪神4R ダ1200m 1着:クロデメニル
評価☆5

璃子「1番人気のクロデメニルがダート1200mの新馬戦らしい逃げ切り勝ち。ただ最後は猛追してきたテイエムヒマラヤと追いくらべになり、かわさせそうでかわさせないギリギリの攻防を繰り広げた。単勝馬券買ってた人はひやひやしただろうねえ」
ハヤタ「買ってなくても息が詰まったよ。クロデメニルは胴がやや詰まり気味で脚が長めの体型。短距離で先行力のあるタイプだなと見てたから、イメージ通りの競馬ではあった。どちらかといえば瞬発力タイプだから最後はかわされちゃうかなと思ったけど、よくしのいだね」
璃子「採点的には2着のテイエムヒマラヤはより瞬発力に長けたタイプだから、ってのもあるのかな」
ハヤタ「うん。パドックの歩様なんかなかなかキレがあったよね」
璃子「次走の上積みも期待できそうだし、展開が向けば早くも勝ち上がるチャンスが来るかもしれないね」

11/7 東京4R ダ1600m 1着:セッカチケーン
評価☆5

恵麻「10頭立てと少なめの頭数になったこの1戦を制したのはジョーカプチーノ産駒のセッカチケーン。好スタートから引いて3番手におさまると、持ったままの手応えで直線で先頭に。残り300mくらいは1番人気のワンダーウィルクとの叩き合いになって、一旦並びかけられるもまた突き放して、1と1/4馬身差で勝利。センスの良さは光ったね」
ハヤタ「少し前傾の体型で後ろ脚の長さがある。マイルがぴったりの体型だよね。しぶとい脚を繰り出したレース振りに見えたけど、斜尻の体型からは瞬発力も秘めているように思うな」
璃子「メンバーや展開に恵まれた面もあるにせよ、自力で新馬勝ちをもぎ取った点は評価したいね」
ハヤタ「そうだね。2着のワンダーウィルクもすぐに勝ち上がっておかしくない力を感じさせたし、2頭ともダート路線で見通しが立てられると思うよ」

11/7 福島5R 芝1200m 1着:オレタチハツヨイ
評価☆5

璃子「オレタチハツヨイ!」
姫「いや、たしかに口にしたくなる馬名だけども」
恵麻「馬名の由来はやっぱり、『俺たちは、強い』らしいよ」
ハヤタ「『、』が入ってるのは誰のこだわりなんだろう……」
恵麻「某スラ〇ダ〇クのセリフでは入ってないはずなんだけどねー」
姫「脱線はこのくらいにしてレースを振り返るわよ。ややバラついたスタートになったけど、先行争いは激しくなってハイペース。先行集団を見る位置で外目につけた勝ち馬は直線に入ってしっかりと脚を使い、残り1ハロンからゴール前の坂にかけて一気に前を飲み込んで勝負を決めたわ。その名のとおり、なかなか強い勝ちっぷりだったんじゃないかしら」
ハヤタ「ダイワメジャー産駒らしいゴツイ筋肉で、坂を苦にしないパワーがあるからこそできた芸当だよね。ちょっと硬い感じはするけど、しぶとく脚を使えるし、消耗戦に強そうだね」
璃子「今回は相手に恵まれた面も大きいけど、クラスが上がっても実況に『強い!』と言わせるレースを期待したいね」

11/7 阪神5R 芝2000m 1着:ダノンブリザード
評価☆6

恵麻「7頭立てと少頭数のレースだったね。ダノンブリザードはスタート後は抑えて中団を追走。3コーナーあたりから徐々にポジションを上げて、4コーナーではまくり切って先頭。そこから後続の追撃を許すことなく悠々と先頭でゴール。終始、レースを支配する強い競馬だったね」
ハヤタ「文句なしだったよね。パドックでも、まだ余裕がありそうな体つきながら筋肉の柔らかさを感じさせる歩様を見せてた。運動神経がいいし、機動力があるよね。今回は長く良い脚を使ったけど、瞬発力もそれなりにありそうだし、万能型だと思う」
恵麻「先々楽しみな1頭だね」

11/7 東京5R 芝1800m 1着:ドゥラドーレス
評価☆6

姫「最内枠に入ったドゥラドーレスはスタートの出がそれほどよくなく後方からの競馬になったわ。直線でもまだ内で後方にいたけど、馬群がばらけて進路が開くと、加速が止まらず前に迫り、力強い末脚でゴールを駆け抜けたわ」
ハヤタ「背中が長めで持続力があるタイプだね。2000m以上でも走れそうな体型だし、スタミナも求められる持続力寄りの馬場も味方にできたんだと思う。2着のベストフィーリングも持続力タイプだし、馬場傾向に合った馬が素直に上位へきた感じだね」
姫「ドゥラドーレスの母ロカはクラシックを狙える逸材と言われながらも早期に引退してしまった素質馬よ。三代母はディープインパクトの母であるウインドインハーヘア。その母系にダンスインザダーク、ハービンジャーといった底力を感じさせる血が入って、父がドゥラメンテ。ということはアドマイヤグルーヴ、エアグルーヴといった牝系のキングカメハメハ系ということになるわ。十分すぎるほどクラシックを意識させる血統背景よね」
ハヤタ「スタートの課題は感じさせたけど、上のクラスでもマークが必要な馬だろうね」

11/7 阪神6R 芝1200m 1着:メイショウグラニー
評価☆5.5

璃子「ここは圧倒的1番人気のメイショウグラニーが順当勝ち。スタートこそやや出負け気味になったけど、二の脚ですぐに盛り返して好位へ。直線でも自然と外に持ち出すと、坂でも加速が止まらず1馬身半抜け出した」
ハヤタ「前かがみで胴伸びもある、短距離向きの体型だね。持続力もあるから、一貫したペースで走れる1200mは合ってるよ」
璃子「ひかえる競馬で勝ち上がれたのは収穫だよね。持続力寄りのタイプってことだし、クラスが上がっても先行馬がそろってペースが上がる展開でチャンスがあるかもしれない」

11/7 東京6R 芝1400m 1着:ラコンタール
評価☆6

恵麻「大外枠に入ったラコンタールは好スタートを切るも無理せず中団を追走。これが功を奏したのか、4コーナーから直線にかけても外からスムースに加速がついて、危なげなく前をとらえた。断然の1番人気に応える快勝だったね」
ハヤタ「うん。すんなり進路を取れたこともあるけど、まっすぐ走れてて芯の強さを感じた。馬体もロードカナロア産駒らしいマイラーよりバランス型で、皮膚感も薄いし体の使い方も柔軟。初戦としては完成されすぎてるかなとも思うけど、クラスが上がっても通用する素質なのは間違いないんじゃないかな」
璃子「馬場傾向が向いた面もあるとはいえ、これも差しで結果を出せたのは次につながるよね。逆に逃げて3着のルージュライゼあたりは瞬発力が勝ったタイプなんだね」
ハヤタ「うん。瞬発力タイプだと、どこかで一気に突き放す場面がないとやっぱり最後は苦しくなるよね。まだシャープな体つきになってくると思うし、瞬発力を生かせる馬場になれば勝ち負けになると思うよ」

11/7 福島2R 未勝利 芝1200m 9着:ルナエルモッサ

璃子「先週のPOG関連の出走はこの1頭だけだったね。前走2着で初勝利も期待してたルナエルモッサだけど、9着かぁ」
姫「開幕週で時計も早くなって、前の位置を取れなかったわね。厩舎の話によると次はダートを試すみたいよ」
ハヤタ「小柄なタイプだけにダートは未知数だけど、条件替わりで新味が出るといいね」

11/6 阪神9R もちのき賞 ダ1800m 1着:クラウンプライド
修正評価☆6.5

恵麻「先週は日曜日に1勝クラスの特別戦が2鞍組まれていたよ。まずは阪神9Rのもちのき賞。内枠から先手を主張する馬も何頭かいて、前半は少しペースが上がったかな。そんな中で大外枠から先行集団に加わったクラウンプライドが4コーナーで力まかせに先頭に立ち、追われてからもしっかりと脚を使って後続の追撃を振り切った。これでデビュー2連勝だね」
璃子「序盤は少しひっかかりぎみだったけど、先行から押し切る王道の競馬だったね」
姫「祖母エミーズスマイル、母エミーズパラダイスと、社台ファームが地方競馬で重用している牝系ね。中央デビューとなったこの馬も、この勝利でダート路線の世代チャンピオンを狙える位置に来たわね」
ハヤタ「うん。首、脚、胴も長くて、2000mに距離が延びても十分に対応できる体型だよ」
璃子「中距離向きってことは、来年のジャパンダートダービーまで楽しみが続くね、これは」

11/6 東京9R 百日草特別 芝2000m 1着:オニャンコポン

恵麻「続いては東京9Rの百日草特別だね。芝2000mのこのレースを勝ったのは……」
璃子「オニャンコポン!」
姫「言うと思ったわ。まあ『名前負け』しない良いレースができたわよ。道中は逃げ馬を行かせて外から2番手を追走。直線で先頭に立ってからもしっかりと脚を伸ばして、差してきた2着馬にきわどく迫られながらも粘り切った」
ハヤタ「さすがに相手も楽ではなかったけど、距離適性や馬場適性の面で少しずつ上回ったことでしのぎきれた感じかな」
璃子「余談だけど先週はこのオニャンコポンに加え、オレタチハツヨイも勝ったし、古馬ではフルーツラインカップでオヌシナニモノが勝利。いわゆる『珍名馬』のラインが組み上がったと言われてます」
恵麻「『オニャンコポン!』『オヌシナニモノ!?』『オレタチハツヨイ!』ちょっとストーリー性を感じさせるのもいいよね」
璃子「もしこの3頭が同じレースに出走とかなったら胸アツすぎる!」

11/6 阪神11R ファンタジーS(GⅢ) 芝1400m 1着:ウォーターナビレラ
修正評価☆6.5

恵麻「さてさて、続いては重賞だね。土曜は東西のメインが2歳重賞でした。まずは阪神のファンタジーステークス。ウォーターナビレラは好スタートから序盤はやや行きたがる面も見せたけど、折り合いがついて離れた2番手から。直線に入ってバテた逃げ馬を難なくかわして先頭に立つと、2着ナムラクレアとの追いくらべも制して重賞初制覇」
姫「新馬、特別、重賞とデビュー3連勝。まさに出世街道まっしぐらといった感じね」
ハヤタ「正直、そんなに高く評価してなかったんだけど、牝馬にしてはどっしりとしているし、1戦ごとに成長してる感じもあるよね」
璃子「距離も前走でマイルをこなしているし、ここで阪神コースも経験できた。当然、次は……となるよね。本当に強い相手との対戦はまだ控えているけど、実績的には現状、この馬が世代の中心にいると見て間違いないね」

11/6 東京11R 京王杯2歳S(GⅡ) 芝1400m 1着:キングエルメス
修正評価値☆6

恵麻「最後は伝統のGⅡ戦、京王杯2歳ステークス。ここは関西から遠征してきたロードカナロア産駒キングエルメスが重賞初制覇を決めたよ」
璃子「札幌のクローバー賞以来でコース適性や相手関係がどうかなと思ったけど、2番手から押し切る見事な勝利だったね」
ハヤタ「少し背中が詰まった体型を見ると瞬発力寄りのタイプかなと思うけど、前走の1500mから距離が縮まったことで楽に前につけて脚も長く使えたのかも」
姫「2着のトウシンマカオ、3着のラブリユアアイズも同じく前走から距離短縮でここに臨んでたものね」
ハヤタ「ハミをリングビットに変更した効果もあったみたいだね。モタれる面の解消につながったのかも。リングビット(リングハミ)は通常のハミに比べて、横にモタれる馬をまっすぐ走らせる効果が高いと言われているよ」
姫「陣営の工夫も勝利につながったわけね。さすがは矢作厩舎。アメリカBC2勝の勢いは伊達じゃないわ」
璃子「この馬も次走以降はさらに強力な相手が控えているけど、世界の矢作厩舎がどんな手を打ってくるかも注目だね」



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