第二回AJIRAトーナメント 2日目

ということで1日目に引き続き2日目の観戦記でございます、戦うチームはそれぞれCrazy Chaos Creatures(チームポメヒ)とあの夏将戯くらぶ〜夏に咲く百合の花〜(チーム紫陽花)と蒼紫炎星(チーム真澤)です。
それでは早速書いていきます!今回も前回同様、独断と偏見と気分で好局を選んでいます!

第一試合

Crazy Chaos Creatures(チームポメヒ) VS

あの夏将戯くらぶ〜夏に咲く百合の花〜(チーム紫陽花)


第一局
龍遊 対 ポメヒ

チームポメヒはマイクパフォーマンス通りポメヒリーダーが、そしてチーム紫陽花さんからは龍遊さんが出ました(作戦通り)。
ポメヒとしては絶対勝ちたい対局であり、龍遊さんが勝てばクソデカ大金星です。
戦型は龍遊さんの端角中飛車で対するポメヒさんは高大住囲いというような形で対抗します。
中盤の入り口からポメヒさんが力を見せて駒得を広げていきますが、龍遊さんも必死に食らいつき飛車を成り込むことに成功しますが、端から一気に突き破ったポメヒさんが押し切って勝ちを収めました。
一戦目のリーダーの勝利は大きくチームポメヒの士気は上がったことでしょう、また、龍遊さんも大物相手によく闘ってしっかりと役目を果たせたという感じでしょう。

第二局
五反田えぬ 対 ポメヒ (好局)

チーム紫陽花はエースのえぬさん、チームポメヒはマイクパフォーマンス(略)。
チーム紫陽花としてはタイに戻したいところで、チームポメヒはリーダー2連投からの2連勝という公人直人定跡に則りたい所です。
戦型はえぬさんが横歩を誘導して3三桂戦法に進みました。
両者一歩も譲らずという感じで迎えた終盤の入り口

6六香がいやらしい攻めで6八歩と辛抱すれば6一銀の拠点が大きく香をもらえば後手も相当危ない形になるということで現状は先手が良いですが実戦は同金、同桂から王手飛車の筋に入り先手がいきなり苦しくなりました。
しかし、ここからがフィッシャー、ここからがポメヒ、苦しい中でも頑張りを見せて即詰みがある局面を掻い潜りながら迎えた局面

既に後手の攻めが決まって一手一手という感じですが、ここから6五角の勝負手が炸裂、9三玉と逃げれば金に紐がついて本格的に勝ち筋なのですが時間がないのが辛く、7四歩と遮断、結果金を抜いた後の角の利きが素晴らしく、先手の詰み筋が消えています、金を取られてからも7五玉と速逃げすれば後手の勝ち筋ですが詰んでてもおかしくないということで5九龍と一気にえぬさんが決めにいきましたが、3八玉で余していました。
その反動を利用して一気に先手がうっちゃる形で後手を即詰みに討ち取りました。
ポメヒさんの執念が大きな一勝を挙げた好局だったと思います。

第三局
紫陽花さくら 対 祠森その

チーム紫陽花からはいよいよリーダー登場、ポメヒを使い切らせたいま、ここが勝ちを取る時だという感じでしょう。
序盤から紫陽花さんが飛車を振って戻すという奇抜な展開になりましたが、相振り飛車は経験値がないと叩き潰される可能性もあるということで判断としては実践的で悪くなかったと思います。
居飛車穴熊 対 銀冠のジリジリした戦いになりましたが、そのさんが穴熊の右辺の薄さを上手くつくように上手に捌き、飛車を成り込みに成功して優勢をとります。
そこから紫陽花さんもねばりますが筋に入れば粘りにくく、早いのが穴熊、そのさんが切れ味を見せて穴熊を崩壊させますがそこから紫陽花さんが踏みとどまるというど根性を見せます。少し紛れてきたという部分もありましたが結果的にはそのさんが優勢を譲らず押し切って勝ちとなりました。

第四局
美野辺沙羅 対 龍遊

後がないチーム紫陽花は龍遊さんを、チームポメヒは美野辺さんを登場させました。
チーム紫陽花としては全員が勝たなければならないところで非常に重要な対局です。
戦型は後手の龍遊さんの中飛車にたいして美野辺さんは角道不突き左美濃での対抗です。中盤で龍遊さんがペースを握ってから上手く指し回し、優勢のまま終盤の入り口を迎えます。しかし、そこから美野辺さんが力を見せ見事な粘りで入玉を見せ、最後は龍遊さんに勝ちがありそうな局面となりましたが、時間切れとなってしまいました。
フィッシャーの恐ろしさが出てしまった一局で中盤から上手くさせた分、龍遊さんにとっては悔しい一局と言えるでしょう。

これでチームCrazy Chaos Creaturesの4-0で勝利となりました。
しかし、中継でも言われていたように数字ほどの差はなく、熱戦揃いだったと思います。


第ニ試合

Crazy Chaos Creatures(チームポメヒ) VS

蒼紫炎星(チーム真澤)


第一局
真澤千星 対 祠森その

チームポメヒからは前回の活躍を見込んでそのさん、チーム真澤からはリーダーの千星さんが出ました、リーダー初出は4勝先取のこの方式では勢いつけの意味で定跡になりつつありますね。
戦型は相振り飛車で、互角の所から千星さんが攻めのペースを握り一気に攻めを繋げて最後は片美濃を綺麗に残しての千星さんの安定の勝利と言った内容でした。

第二局
ポメヒ 対 世良祭

第二局はポメヒチームからリーダーが登場、対してチーム真澤はエース世良さんを出してきました。
世良さんの中飛車に対してポメヒさんが少し特殊な陣形の出だしで始まりましたが、結局は銀冠に収まりました。中盤の折衝で世良さんが上手く指し、中々な優勢を築きますが飛車切りからの8三銀という凄い勝負手で食らいつき形勢をジリジリ近づけます。そして攻めのペースを握ってからは相手に手を渡さず一気に攻め切りました。苦しくなってからの指し回しが素晴らしくポメヒさんがリーダーの意地を見せてタイに戻しました。

第三局
都賀町えいだ 対 美野辺沙羅

チームポメヒは順番で美野辺さん、チーム真澤からはいよいよえいだパイセンが出てきました。
戦型は角換わりの先手腰掛け銀 対 早繰り銀という形となりました。中盤の捻り合いでえいだパイセンが馬を作り、香得という大きな功を上げます。しかし角換わりの激しい展開なのでまだまだというところでしたが、そこからのえいだパイセンの指し方が安定していて最後は苦しい局面の後手の時間切れ結果的には大きく危ない所なく勝ちを収めました。

第四局
ポメヒ 対 世良祭

さっき見た、と言わんばかりの顔合わせですが、両方エースの対決であり、チームポメヒとしてはここでタイに戻せるか、突き放されるかというとても重要な対局となりました。
戦型は世良さんの中飛車ということで、ポメヒさんは先ほどと同様銀冠に落ち着きました。
捻り合いの局面で世良さんの強襲をポメヒさんが上手にいなし一歩抜け出すと、そこからは正確に寄せ切り見事に即詰みに討ち取りました。
ポメヒさんがこれで4-0ということでリーダーとしての役目は十分に果たせたと思います

第五局
真澤千星 対 祠森その (好局)

ここでチームポメヒはそのさん、チーム真澤はリーダーの千星さんということで、勝てば代表対決までは持ち込める対局なので両者気合が入る対局です。
戦型は先手四間飛車 対 金無双の戦いになりましたがどちらも動きにくい形になりましたが、途中でそのさんが動きを見せました

上の局面はそのさんが3筋を交換したところ強く咎めに3四歩としましたが、ここは3六歩と受けて先手も手が難しいですが後手の角の使いにくさとイーブンという風にするのがよかったようです。それでも3四歩といくならば6四歩と一本入れるべきでした、本譜はここから3四同飛が激痛で一気に負けになったといって過言でない局面となりました。
ここからのそのさんの攻めが急所急所にいき見事千星さんの囲いを崩して大きく迫ることに成功しましたが、一瞬緩んだところを見逃さず上手く粘りにいきます。
そこからの攻防はとても激しく時間の関係もあって文字ではとても表せない熱さだったのでぜひアーカイブみてください(観戦記放棄)

上の局面は激戦の跡地でようやくそのさんが捕まえたかという局面でしたがここで1三金の最後の勝負手が入りました、同香は同角成から優しい詰みですが3ニ玉とよれば足りないといったところですが、そのさんの待ち時間があとわずか、というフィッシャートラップがありなんと時間切れで先手勝ちとなり、千星リーダーが執念の一勝をもぎ取りました。
余談ですが今回はどの対局もとても面白く、好局を選ぶのに非常に迷いました。時間切れ終局の対局を好局とするのはどうかなと思いましたが、自分の中では見ていて1番熱くなれた対局なのでこれを選びました。
独断と偏見なので許してください。

第六局
美野辺沙羅 対 都賀町えいだ

チームポメヒ、チーム千星、お互い最後の選手の2人が出てきました。美野辺さんは絶対に負けられず、えいだパイセンは勝って終わらせたいところです。
戦型は相掛かりチックの出だしから角換わりに落ち着き、双方玉をしっかり囲い合う展開となりました。
途中美野辺さんの4六銀〜5六角の構想が上手く、開戦してからはどんどんとリードを奪います。えいだパイセンも飛車を見捨てる勝負手で迫りますが、形勢の開きが大きく及ばずといった形で美野辺さんがしっかり勝ち切りリベンジを果たすと共に、チームに大きな大きな一勝を挙げました。

決勝進出チーム決定局
ポメヒ 対 世良祭

なんと本日3度目の顔合わせ、ポメヒさんは3連勝で今日のところは完勝とするか、世良さんがリベンジを果たすかという意味でもとても面白い対局となりました。
そして、運命の先後決定は先手がポメヒさんとなりました、世良さんにとっては風向きの悪いといった展開で勝負の流れはややポメヒさんという形でスタートしました。
戦型はやはり中飛車 対 銀冠。
世良さんが中央から動きを見せ、リードを取ろうとしますが銀冠の厚みが強く、7五金と出たところは先手に遊び駒が殆どなく、厚みがよくて先手がじわじわと良くなりつつというところで世良さんが角を切って果敢に攻めに出ますが香を吊り上げて8五角の両取りから形勢は先手に傾き始めました。そこから世良さんも必死に攻めを続けますが、9四桂の痛打が入り一気に寄り形に。
最後はポメヒさんが押し切り圧巻の5-0で見事勝負に終止符を打ちました。

これでチーム Crazy Chaos Creaturesが3-3から決着戦で勝利し、決勝進出となりました。
さて、これで決勝はチーム夜警(チーム常盤台)vs
チーム Crazy Chaos Creatures(チームポメヒ)の戦いとなりました。どちらもバランスの良い感じで非常に面白い展開といった感じです。
さて、勝つのは前回優勝経験のあるメイさんチームか、勢いに乗るポメヒチームか、3日目も非常に楽しみです!

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