ARメガネの裏シナリオ

ARメガネって知ってますか。
料理しながらYoutubeやnote、ツイッターが目の前に現れる感じです。

そんなものが一般人に普及した時に起きそうなことを一般の視点ではない視点で要点を絞ってシナリオ書いてみました。

ARメガネはオシャレ

ARメガネは見た目は良かった。
オシャレにつくられていて多くのセレブ、ユーチューバー、綺麗な女優が広告をしはじめた。

猫かわいい女の仕組み

しくみはシンプルで、プロジェクター、カメラ、通信基板、バッテリーで作られていた。

ARシステムはシンプルにいうと

カメラが女の子を見る

映像を、データセンターに

データセンターで映像を編集する
(顔に、かわいい猫耳、猫ひげ、かわいいフィルターをかける)

データセンターから来た映像をプロジェクターで目にうつす

かわいい!目の前に猫みたいにかわいい女の子がいる!

SNSにシェア「どう?本当の私ってかわいいでしょ?」

かわいい私をみて!シェアしなきゃ!

こんな感じで優秀なマーケターがビジネスの定石の
『女、子供の心をガッチリ掴んでしまった』ため、
本当の自分を見てもらおうとみんながシェアしはじめた。

多くの人が使うには時間が掛からなかった。

物を多く使わないため、コストが低く作ることが可能になり、
多くの投資家が投資したためすぐに量産でき、瞬く間に普及した。

みんなが使い始めたため、みんなが使い始めた。

真っ黒な顔の人々

私が欲しい機能は顔モザイクフィルターだった。

人の顔が目の前にあれば
どうしても目と脳が勝手に反応してしまうことを知っていた。

そして私を観察していると、これは人の顔色ばかり気にする私にとって
とっても疲れることだったことに気がついた。

そのため、道ゆく人の顔はすべて真っ黒に塗りつぶすフィルターをかけた。

とはいえ、少し使うと不気味だったので、
かわいいゆるきゃら動物フィルターに変更した。

毎日がディズニーランド

他にも看板などの文字を全て塗りつぶすフィルターなど、
物、人、道、文字、ありとあらゆるフィルターが作られた。


道はまるでディズニーランド、あたりは風船が飛び、パレードが起きている。

人は自分の好きな姿に変えられる。あれは有名なVTuberだ。

物はあるように見せて、空想の3Dペンで新しい絵をかける。自由だ。

文字はすべて日本語で表示される。洞窟に書かれた古代の文字が読める。


「なんて美しい現実だろうか。メガネを外すと嘘のような現実がある。裸眼で見た現実は現実だと信じたくない。」


「いや、もう信じなくて問題ないか。」

都合の良い嘘の現実

多くの人は偽物の美しい現実を見るようになった。

とはいえ、脳は元々この能力をもっていることは心理学者はとっくの昔に突き止めていた。

そのため、脳の都合の良いフィルター知能を拡張するデバイスが普及することには驚かなかったようだった。


人間は昔から信じたいものを信じることにかけては一流だった。

あなたはずっと見られている。

そして、販売開始から3年もしないうちに一般的な使われ方は他人の監視となった。

やはり嘘の現実であるとしても物理的な人間が問題を起こす。

理想を見ているため、周りに求めることも理想だった。

そのため理不尽な怒り方をする人も増えた。

しかし、みんながARメガネをつけている。
カメラが付いている。
カメラは人間と違い現実を見ている。

悪いことはすぐに捕まる。

つまり、目の前にいる人間がおかしな行動をすることにより
データセンタが異常を検知することが可能になった。

すぐにその人のもとに警察が出動できるようになった。
刃物を感知するシステムはものすごい精度だった。


とはいえ、データ自体は撮影者が閲覧できるため、
大体は動画サイトに投稿されていつものように、いじられ遊ばれ笑われた。

そのいつもの投稿動画は目線で相手を撮影しているところから始まる。

動画【ヤバいおじさんがいたw】

おじさん「ふざけるんじゃないよ!私はねぇえええ!すごいんだ!あんたは◎$♪×△¥●&?#$!」

撮影者「落ち着いてください。」

おじさん「あんたは◎$♪×△¥●&?#$!おまえはなめてるん#$!!」

全画面で見れるのでヤバい人を目の前で大迫力に感じることができた。

いつものようにコメント欄は短い文字しか書けない人達で盛り上がっていた。

マウントをとりはじめたり、
コメントした人に喧嘩を始めたり、
嘘の情報を流しはじめたり。

「草」「www」「俺ならワンパンだなw」「やべーw」
「コメントでイキるやついてやばw」「は?やんのか?」
「投稿者は自分の都合の悪いことカットしてるよ」
「投稿者わるいんじゃね?」「こういう時は無視がいいよw」

いつも通りだった。

【ヤバいおじさんがいたw】の視聴者数は600万再生だった。

利益のために、規制はしない

みんなで楽しくWin-Winな環境を作り上げていた。
動画サイト側もそれは十分に分かっているようで2030年になっても何も規制はかけていなかった。

最初は面白おかしくコメントを見ていたいが、大体同じパターンなので既に面白くは無くなってしまった。

とはいえ、人間の動物的感情に訴える動画は必ず視聴率は伸びる傾向があった。

そのため、動画サイトには理不尽、非常識、感情的、そんな人は必ず投稿されることになった。

そして投稿された人が通報しない限りその動画は残り続けた。

つまり、人間界から干されることを意味していた。

みんなが欲しいのは悪い情報

既に信用度が数値として頭の上に出てくるフィルターは大人気だった。
もちろん平均より高い人しかフィルターに登録していない。

リア充というよりは、本物の社会的成功者という感覚だった。


それより目の前の人間が危険かどうかを察知するシステムはもっと人気だった。

これは登録しなくても見れる。


ヤバい人は既に動画サイトに多く動画が上がっているため、
その顔のデータを集め、目の前の人を照合し、頭の上に危険度がでる。

ヤバい人は視聴数として動画サイトでみんなに評価されているため、
エンジニアがシステムを作るにはそこまで難しくなかった。

ヤバい人から家族を守りたい

もちろん、動画に載るようなヤバい人とは誰も関わり合いたくないため、
すぐにその場から離れるのは常識だった。

家族にもそんな人とは絶対に関わってほしくないため、
口コミとして最高の広がりを見せた。

その犠牲者は私だった。

地獄の苦しみ

私は以前、仕事でストレスを抱えいて何もうまくいっていない時期があった。
ARメガネは仕事で使ったため帰りの電車で充電をしていた。
そのときに目の前の人間がARメガネをしていない私を侮辱しはじめた。

頭にきた。我を忘れて怒鳴ってしまった。

その正当な正義感を持った怒りは気持ちがよかった。

だからもっと怒鳴り、相手がやってきたように相手を侮辱し始めた。


通常であればARメガネで自分の正当性が撮影できているが、今は外した状態であることを忘れていた。


そうして、動画サイトに【ヤバいおじさんがいたw】が投稿されていた。

動画を削除することができたが、危険感知システムにはデータが既に登録されていた。

私の危険度数は他の人にはずっと表示されているようだった。



私の周りには、誰一人いなくなってしまった。



この社会が嫌になったため包丁で誰でもいいから襲おうとしたが、
相手のARメガネがすぐに緊急通報をしたようで何も出来ず捕まってしまった。

分散型監視システム社会

簡単にいえば、いいね!悪いね!の評価が現実と直接くっついた。
と表現するのが一番わかりやすい説明だった。

こうして中国が完成させている
中央集権型の監視システム

それよりももっと流動的な
分散型監視システム社会が成立し、世界の平和が実現できた。

終わり

こんな感じでARメガネが普及するんじゃないかなぁという物語でした。
この私を救うところで社会問題になるかもですが、彼は自業自得でしょうか。
その彼を救う物語は、未来の我々で作れたらいいですね。

僕は結構ほんきで顔のフィルタリングは欲しいです。疲れました。
みんなの顔が笑顔のゴールデンレトリバーだったら最高にかわいいと思います。

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