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「気の合わなさ」というギフト

最近、「友達」について考える機会が多い。

呼び水となっているのは、上坂あゆ美さんとの往復書簡「まじわらないかもしれない」だ。

「まじわらないかもしれない」をきっかけにまず、『現代思想』から友情特集の執筆依頼が来た。


そしてさらに、『現代思想』を読んだ人から、「令和の友達付き合い」について語るというポッドキャストのゲストに呼ばれたのが今日だ。

上坂さんとの連載でも現代思想でも、これまでに出した本でも「人間関係がうまくない」という話を語り続けているのに、不思議な現象だ。でもたしかに「友達がいない」や「恋愛がうまくいかない」という話は世にたくさんあるが、「友達はいるけど関係をこじらせてしまう」という話は、あまり公にならない気がする。「恥」の感覚が強そう。「つまり私は、人間関係のしくじり先生として呼ばれているのだな……」としみじみしている。

自分なりに「友達との付き合い方」を模索しながら35歳をむかえようとしている今日この頃、とても良い本に出会った。

『FRIENDSHIP フレンドシップ』(マリサ・G・フランコ、訳・松丸さとみ)だ。

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